舞台はマンハッタンに住むサラリーマンの家庭。そこで起った妻の家出、そしてその余波が描かれる。
妻ジョアンナ(メリル・ストリープ)が家出したのは理由があった。自分らしく生きたいと思ったのだ。夫テッド(ダスティン・ホフマン)は、妻をひとつの型にはめこもうとした。ジョアンナには、したいことがいくつもあった。仕事に熱中していたテッドは、忙しさを理由に彼女の相談にのろうともせず,無視し続けた。ジョアンナは精神的にも落ちこみ,自殺も考えたほどであった。テッドは7才になったビリー(ジャスティン・ヘンリー)に、こうに語りかける。
アメリカの当時(1970年代後半)の家族問題を直視しながら,笑いも挟み込まれた上質の映画である。要所は,シリアスである。
第52回(1979年)アカデミー賞作品賞。ロバート・ベントンは監督賞と脚本賞を受賞。ダスティン・ホフマンは男優賞,メリル・ストリープは助演女優賞をそれぞれ受賞した。