信州四賀から

斉藤一徳が信州四賀の情報をお届けします。

四賀地区農薬空中散布 最終説明会 がうん市長!

2020年08月05日 | 徒然日記

もう、2週間も前。
がうん市長が、四賀地区で、
「松枯れ対策の農薬空中散布」を中止した
経緯やこれからの方針を説明に来てくれました。

 




わたしは、「四賀地区松くい虫対策協議会」の委員として、
一部委員への説明会に3回参加しているので、
内容はほぼわかっているし、
今まで言わなければ!と思ったことは、
すでにすべて言っているので、
この日は、参加者の意見を聞くつもりでの参加でした。


市長の説明は、これまでも新聞紙上でも報告されているので、
当日の参加者と市長の質疑のみアップさせていただきます。
なお、発言者名は伏せております。


Q1:わたしの住む地区は標高900mでまだ松枯れの被害が少ない。私有林だが、ドローンを使えばスポット的に農薬を低価格で散布できるが、散布する意思はあるか?
A(市長):私有林への公費の支出は、「公共の利益の原則」を考えなければいけない。四賀、東山地区も含めて、中長期的な対策を専門家委員会に委託した。

Q2:塩尻では「育林」、安曇野市では「さとぷろ」という形で、市民と協働しての活動を進めている。松本市でもぜひ、そのような活動を進めてほしい。
A(市長):環境税として1億円の税収が見込まれる。これを原資にして、新たな森林政策を始めたい。
具体的には、専門家委員会に検討していただく。

Q3:「樹冠注入」について、効果はどの程度見込めるのか?データはあるのか?
A(市長):全国的にも、山林に樹冠注入した結果の実績データはない。
Q3:これから実施する樹冠注入にについて、是非とも定量的なデータをとってほしい。
A(市長):専門家委員会に最も効果的な樹冠注入についても検討してもらう。これまでもしっかりしたデータがなかった。これからはデータに基づいて対応する。
今回の「空中散布」で得た教訓をもとに、次の手にもつながる「松本モデル」を構築したい。

Q4:松茸が「絶滅危惧種」と報道されたが、どう思うか?
A(市長):松茸を守るために、公費を支出することには、検討が必要。
Q4:これまで空中散布してきた場所に樹冠注入するが、新しい場所での樹冠注入の要望は受け付けるのか?
A(市長):私有林に公費で整備するには線引きを考えなければいけない。人命優先、市内全体を考慮。
これからのことは、専門家検討委員会で検討してもらう。

Q5:松枯れ対策としての、「遅らせる」→「いずれ枯れる」→「根が弱る」→「土砂災害」を危惧する。
それなら樹種転換するか、すべての松が枯れるわけではないので、遅らせる対策はどうなのかと思う。
A(市長):食い止め方が重要。「守るべき松林」とはなにか?どのくらいの範囲か?どこを守るか?
松が枯れた後に自然に木々が生えているところもある。
専門家委員会に検討してもらう。

Q6:四賀でも、これまでも、松を守る活動、枯れる前に有効に活用する活動をいろいろしてきた。
松茸もかつては「広島、京都、兵庫」が主産地だったが松枯れで松茸が採れなくなった。
その広島、京都、兵庫は、その後どうなったか調査してほしい。
A(市長):全国で何が起きているのかを把握して、しっかり取り組む。
木を燃料として利用、活用することに公費を投入する可能性を検討する。
エネルギーの地産地消への道を探る。

Q7:伐倒燻蒸で使う「ビニール」は、10年たっても山に残っている。これは、だれが片付けるのか?
薬剤の入っていた容器は県に確認すると、持ち帰ることになっているそうだが、ビニールの中に入れてある。
(山から回収してきたビニールと薬剤容器を持参して、示す)
A(耕地林務課長):過去に協議会で協議した。地元で集めれば、市が処分する。
Q7:山の持ち主は、回収しなくて良いと、山にビニールを放置することの確認をとったのか?
A(市長):本来、事業者(市)が片付けるまでが事業内容ではないのか?
今までは、そのままで良いとなっていた?今まで門前払いだったのか?
Q7:これまで、市に片付けるように申し入れしたが、「協議会で片付けなくてよいと決まった」と、取り合ってくれなかった。業者の中には、ビニールを回収している業者もいる。
A(X氏):私から説明しましょう。
場内から発言数件:あなたの話を聞きたいんじゃない。だまって人の話をきいて。(場内騒然)
A(市長):この件については良く知らなかった。松本市として、どうするか検討する。

Q8:ひとりひとりが実行に移さないと、次の世代につなげる明るい未来はない。
Q9:自分で山に放置されているビニールを片付けるのが筋。みんなで山を守ろう。
場内から発言数件:あなたが決めることじゃない。みんなで決めることだ。市が片付けるべきだ。等

今回の件で、印象に残ったこと。

①がうん市長が、自分の言葉で、自分自身で語ってくれたこと。
 その場で出た質問にも、自分で答えていた!部長課長に任せることなく!
②これまでの事業の方針にも、おかしいことはおかしいと、検討を約束してくれたこと。
③単なる先送りではなく、きちんと先を見据えるために、「専門家委員会」を設けたこと。
 (これまでの専門家委員会は、単なる事業の後付けくらいの位置づけか?!)
④参加者からの発言も、問題の核心を突くような鋭い指摘も多かった。
 みなさん、しっかり考えてくれていたんだ!

 


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