信州四賀から

斉藤一徳が信州四賀の情報をお届けします。

「人とにとって住みよい環境とは」その1

2019年04月17日 | 徒然日記

先日4月13日
愛称コウノトリの会(長野県空中散布廃止連絡協議会)
の総会記念講演がありました。

『みらいのこどもたちの命を守るために』
  ~人にとって住みよい環境とは~
 信州大学名誉教授 藤山静雄先生

 

硬い内容にもかかわらず、
外はお花見の人達でごった返しているにも関わらず、
総勢31名の参加者にお越しいただき、盛況な講演会だったと思います。

 
お誘いした方々で、参加できない方から、
「ぜひ、講演会の内容を教えて欲しい」
とのリクエストがありました。
すべてを紹介できないので、要旨のみですがアップさせていただきます。


 
第1弾:ヒトを生物学的に考える、生き物と環境、ヒトという動物、生き物の生きる意味
 

1.今の地球は、大量絶滅時代になっている
  ・昔の恐竜時代等かつて地球には何度かの大量絶滅時代
   があった。
  ・でも今は、年間4~5万種が絶滅している。
  ・地球上には500万~1000万種がいるので、
   このままのペースでは100年から200年で
   地球上の生物は絶滅する?

2.環境は生き物の性質、行動に影響する
  ・生息密度が高いと、別の種くらいに変化する。
  ・例)トノサマバッタも高密度で凶暴化しすべての草を
   食いつくして移動する。これを「蝗害」という。
  ・例)大豆につく虫も、低密度では1粒に1つに卵を産卵するが、
   高密度になると、ランダムに産卵して豆を食尽くす。
   ひとつの豆に一粒は、確実に育つようにするため。
   密度が高いと、そんなことは言ってられない。超競争社会。
   

3.人の子育ては非効率
  ・1人の子供を18年もかけて育てるのは非効率。
  ・犬は1回に8匹、半年で子育て終了する。
  ・もともと非効率なので、効率を求めるのは難しい。
  ・幼児期に親に甘えること甘えさせることがスキンシップ。
  ・その幼少期のスキンシップが大人になって生きてゆく糧になる。
  ・こどもの頃「楽しかった」と思えれば、その先の人生を生きてゆける。
  

 
4.経済的な豊かさ、便利は
  ・例)新宿駅で電車は3~4分ごとに来る。
  ・松本では30分~1時間ごとしか来ない。
  ・でも、電車に向かって走っているのは新宿の方が圧倒的に多い。
  ・早くなる→わずかな遅れに不満→ストレス大→慢性的に速さを求める
  ・「勝ち組」「負け組」と即断するのは疑問。何が、勝ち!負け?
  ・現在は「複雑系」の社会なので、「解答」はひとつではない。多くの解がある。

 
5.地球上の生き物の共生
  ・例)ウツボカズラの中には「特定の蜘蛛」「特定のボウフラ」が共生している。
   落ちてきた虫をウツボカズラは自分では消化しにくい →蜘蛛、ボウフラの排泄物を利用している。


  ・例)シロアリも木材のセルロースを分解できない
   →腸内の微生物が分解して、その分解物を利用している。


  ・細胞内にも核のDNA、ミトコンドリアのDNAと、それぞれまったく違うDNAがある。
   →かつては細胞内で別の種が共生していたか?!
   例)アブラムシとその細胞内に共生するブフネラ


  ・「外来種」と言うが、日本にはもともと海の中で地上生物はいかった。
   かつての外来種が時間が経って「在来種」と言われる。
   現在「外来種」よばれる生物も、時間が経つと共生して共存してゆくようになる。
   

  ・「地球そのものが、共生系」

 

 

 

 

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