いせ九条の会

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状況を改善するのは軍事ではなく政治的な対応/山崎孝

2007-10-28 | ご投稿
【アフガン混乱で英軍参謀総長/状況改善は軍事でなく/政治的な対応で】(2007年10月27日付「しんぶん赤旗」)

【ロンドン=岡崎衆史】ジョク・スターラップ英軍参謀総長(空軍大将)は、二十五日放送の英スカイニューズとのインタビューで、悪化するアフガニスタン情勢について、状況を改善するのは軍事ではなく政治的な対応だとの考えを示し、軍事力への過度の依存を戒めました。

 スターラップ参謀総長は、アフガン復興活動は数十年の長期にわたるとの見通しを示した上で、「アフガニスタン問題や世界中の問題を軍事的に解決できるとの誤解が広がっているが、これは誤った認識だ」と指摘。さらに、軍事力の重要性を認めつつも「全体的にみれば、これらの問題は政治的にのみ解決できる」と述べ、紛争への政治的対応の重要性を強調しました。

 また、「人々の過去の行動に焦点を当てすぎるべきではない。今と将来を重視すべきだ」と述べ、アフガンの反政府武装勢力タリバンの元の幹部も含めた話し合いの必要性を訴えました。

 スターラップ氏は〇六年四月から英軍軍人のトップである軍参謀総長。二〇〇一年九月―〇二年一月までは、米軍のアフガン攻撃作戦を支援する英軍部隊の司令官を務めました。(以上)

ジョク・スターラップ英軍参謀総長は、悪化するアフガニスタン情勢について、状況を改善するのは軍事ではなく政治的な対応だとの考えを示し、軍事力への過度の依存を戒めました。

アフガニスタン国内で復興支援活動に携わってきた日本国際ボランティアセンターは10月12日、アフガニスタンにおける対テロ戦争と日本の軍事支援の見直しを求める声明を発表し、そのなかで、国際社会と日本政府は、対テロ戦争を見直し、敵対勢力や周辺国を含むすべての紛争当事者と包括的な和平協議を始めるべきだと訴えました。

アフガニスタン国内では5月に国会(上院)がタリバンとの交渉開始を求める決議を採択しました。カルザイ大統領は9月23日の渚基文国連事務総長との共同会見で「われわれはすでにアルカイダの一部ではなく、テロリスト・ネットワークの一部ではないタリバンとの問で、平和と和解のプロセスを通じて接触をおこなっている」と述べています。

新テロ対策特別措置法案は、他国の補給艦に給油することを禁止していません。これは間接給油という形でアフガニスタン攻撃やイラク攻撃にかかわる可能性があります。

日本国憲法は武力で国際紛争を解決しないとしています。この理念に従い軍事に関わらず、アフガニスタンの和平の動きを支援すべきです。