いせ九条の会

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どこまでもついて行くしかない、でも国際的に孤立する/山崎孝

2006-11-20 | ご投稿
沖縄知事選の結果は、接戦の末、糸井慶子氏が負けてしまいました。しかし、沖縄県民は米軍再編を受け容れたとはいえません。選挙中に実施した朝日新聞社と沖縄タイムズ社が実施した世論調査では、投票で重視するのは、「経済の活性化」が52%で最も多く、「基地問題」は26%でした。選挙の出口調査では「経済の活性化」を求めた人が仲井真弘氏に多く投票しています。

世論調査では米軍再編の合意内容について「反対」が50%で、「賛成」の20%を大きく差をつけていました。(朝日新聞20日付け記事と社説を参考)

★アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席中の安倍晋三首相は11月18日、ハノイのホテルで米国のブッシュ大統領と就任後初の首脳会談を一時間半にわたり行い、会談後「北朝鮮やテロ、イラクなどいろいろな困難があるが、日米同盟を地域と世界の平和、安定のために活用することで一致した」と述べました。

11月17日にブレア首相は、アルジャジーラの報道番組で「イラクへの介入はこれまでのところ大惨事をもたらしたのではないかと」と、問われて「そうだ」と答えています。このようにイラク戦争を主導した指導者が認めるように、イラク問題は困難と言うような水準ではなく、米国政府のイラク政策とそれに同調した日本政府の政策は破綻しています。朝日新聞11月19日の記事に日本の外務省幹部のぼやきが報道されています。

《「ブッシュ大統領がどんな状態になってもついて行くしかない。でも国際的に孤立する。表では大統領と親密に付き合いながら、裏では民主党とも握手するしかない。悲しいけど、それが現実だ」》同じ記事で、日本政府は共和党人脈に傾斜し、民主党のパイプは細いと報道しています。

このような結果を生み出していることを見れば《日米同盟を地域と世界の平和、安定のために活用すること》のために、集団的自衛権行使の可能な憲法など不要です。