今回もヒアリングでのこと。
仕事でヒアリングする際心がけていることが2つある。一つは「先入観を持たずに相手の話に耳を傾けること」もう一つは「自分が、感じたことを口に出すこと」
特にこの2つめの「感じたことを口に出すこと」が、相手の本音を聞きだし問題の本質に迫るためになくてはならないと実感している。
最近ある会社のヒアリングを担当した際、営業の若手リーダーとのやりとりに違和感を感じた。私からの質問にテンポよく笑顔で応えてくれるのだが、
※以下( )内は心の声
な~んか、軽い感じ (ムムッ・・・)
無難な返答 ( ふぅ~ん・・・ )
たまに見受けられる笑ゴマ (な~んか、気持ち悪いなぁ)
「~って感じっすかね・・・」という表現 (何、適当に言うとんねん)
この違和感をどのタイミングで伝えようか・・・と時期を見計らっていたところ、上司に関する発言をしかけて私にこう問いかけた
「他のメンバーって、どんなこと喋ってます?」
今だ!と思った私は、「気になります?」から怒涛の口撃を始めた。
「黙って聞いてましたけど、どこまでしゃべっていいかが気になるから無難なことだけ喋ったろ!って思ってません?」「差し障りのないことばかり言わはるから、な~んもメモすることがありませんでした」「お尻が浮きながら話をされてるみたいでなんか落ちつかへん」「お互い忙しい中、時間作ってるのに、無難な発言(大してそう思ってないようなこと)は時間の無駄ですやん」などなど・・・。
私の口撃に彼は、
「そうですよね!」「ばれてました?」
「はい」「見え見えでした」
ここからようやくじっくりと向き合って彼自身が感じている会社の問題や上司に対しての不満などを聞くことができた。最後には、「自分は、相手の出方を見てその場にあわせていこうとするずるいところがあるんです。」と今後の自己開発の課題にも言及してくれた。
感じたことを口に出すというのは 「感じたこと=本音 を相手にぶつけること」。相手が年上だったり、えらいさん(役職者)だったり、雰囲気が恐かったりすると結構勇気が要る。
でも相手の本音を聞こうと思ったらまずはこちらが本音でぶつかること。本音でぶつかった分だけ相手も本音で返してくる。ヒアリングの場合、違和感を感じたところにその人やその会社の本質的な問題が潜んでいる場合が多い。
勇気を出して感じたことを口に出す!そこに課題解決のヒントがある