日経新聞未来面に投稿した提言を全文掲載します。
ご意見・拡散大歓迎です。
インタビュー記事はこちら
http://www.nikkei.com/news/topic/article/g=96958A88889DE2E5E5EAE0E4EAE2E0E2E2E7E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;q=9694E3E5E2E7E0E2E3E2E0EAE4EA;p=9694E3E5E2E7E0E2E3E2E0EAE6E7;n=96948D808D9F9B80939B8D8D8D8D;o=9694E3E2E2E7E0E2E3E2E0E2E7E3
エネルギーに革命を起こすなら、革命のプロセスにも革命を。
1 水素を何からつくるのか?
2 水素エネルギー革命をいつどのように起こすのか?
この2点に対する解を間違えると、表面を衣替えしただけのニセモノで時代遅れのエネルギー革命にしかなりません。
まず1について。現在普及が進む家庭用燃料電池は、化石燃料を原料にした水素を使うので、CO2を排出します。加えて、多額のコストをかけて権益を奪い合い、地殻を傷つけて掘り出し、長距離輸送の末に調達せざるを得ない化石燃料を消費し続けるモデルであることに変わりありません。それは本質的な革命ではなく、石炭から石油へ変わったのと同じ、単なる衣替えです。
次に2について。文中で渡氏は、「水素を効率よくつくって利用できる技術を開発すれば」と、水素社会の到来に条件をつけています。これは、「技術革新が起こり効率が上がらなければ水素社会への転換は訪れない」ということでしょうか?だとすれば、時代遅れの考え方だと言わざるを得ません。「効率の追求」は、大企業に都合のいい大量生産大量消費社会の「免罪符」であり、革命的とは言いがたい思考システムです。大企業が大量に採掘・運搬・供給する中央集権的なエネルギー供給システムでは「効率」が重要かもしれませんが、誰もが自分の身近なところで必要なエネルギーが行き渡るなら、効率が悪くても気にしません。
また、世界の政府が毎年約30兆円を化石燃料由来のエネルギーの末端価格を安く見せるために使っているような状況(出典:UNEP2008年 http://daily-ondanka.com/news/2008/20080901_1.html)で、「現在の水素エネルギーは効率が悪くコストが高い」と語ることは事実の歪曲と言わざるをえません。それを理由に水素革命を遅らせることは、これまでと同じように、人類が自らの首を締め続ける行為であり、大企業が既得権益にしがみつく情けない姿をさらす行為でもあります。
事実は、インターネットという20年前にはなかった地球の神経系を通じて、国境なく日々つまびらかにされています。
IT革命によりメディアや小売りの世界で起きた、情報と流通の中央集権的供給構造の崩壊が、エネルギー供給の世界にも訪れる、という危機感を抱いたことはありませんか?エネルギー革命が起こるプロセスもまた革命的です。石炭が石油になったときと今とでは、人々の意識や日常的に手にしているテクノロジー、ひいてはエネルギー企業の事業環境も様変わりしています。国境のない情報網と物流網を得た生存意識・地球意識の高い市民と、その市民たちの「思い入れ」と「手」が届く「地域」が、どんなエネルギーを選ぶのか。どんなエネルギーを要求しているのか。
答えは、地域に利益が循環し、なくなる心配がなく、水や空気を一切汚さず、安くて安全なエネルギーではないでしょうか?ゴールは、現在のエネルギー事業の延長にはないかもしれません。
再生可能発電装置と水の電気分解による水素発生装置、燃料電池と水素自動車はすでにあります。そして、原料となる水と自然エネルギーは、地域にあり、使い捨ての化石燃料とは違って何万回でもリサイクル可能です。地球が壮大なエコシステムにより、今この瞬間にも、大量に循環させてくれているからです。
掘り出して使い捨てるのではなく、循環しているものをいっとき借りて、また循環サイクルに戻す再生可能エネルギーで水を電気分解した水素がR水素と呼ばれ、R水素をベースにした社会変革のムーブメントが日本じゅう・世界じゅうの「地域」で起きているのをご存知でしょうか?自分の街にある再生可能エネルギーを、みんなが探し始めているのです。自分がエネルギーを使うことで、遠くの国で戦争が起こり、自分が生きる町の天気がおかしくなるような汚いエネルギーに、違和感を感じ始めています。
パタゴニアを第二の中東にするような、時代遅れの発想の、中央集権的な水素供給構造の構築に意識を奪われているうちに、骨粗鬆症のように、需要のパイプが歯抜け状態になるかもしれない。という危機感を持たれることを提言させていただきます。
ご意見・拡散大歓迎です。
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http://www.nikkei.com/news/topic/article/g=96958A88889DE2E5E5EAE0E4EAE2E0E2E2E7E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;q=9694E3E5E2E7E0E2E3E2E0EAE4EA;p=9694E3E5E2E7E0E2E3E2E0EAE6E7;n=96948D808D9F9B80939B8D8D8D8D;o=9694E3E2E2E7E0E2E3E2E0E2E7E3
エネルギーに革命を起こすなら、革命のプロセスにも革命を。
1 水素を何からつくるのか?
2 水素エネルギー革命をいつどのように起こすのか?
この2点に対する解を間違えると、表面を衣替えしただけのニセモノで時代遅れのエネルギー革命にしかなりません。
まず1について。現在普及が進む家庭用燃料電池は、化石燃料を原料にした水素を使うので、CO2を排出します。加えて、多額のコストをかけて権益を奪い合い、地殻を傷つけて掘り出し、長距離輸送の末に調達せざるを得ない化石燃料を消費し続けるモデルであることに変わりありません。それは本質的な革命ではなく、石炭から石油へ変わったのと同じ、単なる衣替えです。
次に2について。文中で渡氏は、「水素を効率よくつくって利用できる技術を開発すれば」と、水素社会の到来に条件をつけています。これは、「技術革新が起こり効率が上がらなければ水素社会への転換は訪れない」ということでしょうか?だとすれば、時代遅れの考え方だと言わざるを得ません。「効率の追求」は、大企業に都合のいい大量生産大量消費社会の「免罪符」であり、革命的とは言いがたい思考システムです。大企業が大量に採掘・運搬・供給する中央集権的なエネルギー供給システムでは「効率」が重要かもしれませんが、誰もが自分の身近なところで必要なエネルギーが行き渡るなら、効率が悪くても気にしません。
また、世界の政府が毎年約30兆円を化石燃料由来のエネルギーの末端価格を安く見せるために使っているような状況(出典:UNEP2008年 http://daily-ondanka.com/news/2008/20080901_1.html)で、「現在の水素エネルギーは効率が悪くコストが高い」と語ることは事実の歪曲と言わざるをえません。それを理由に水素革命を遅らせることは、これまでと同じように、人類が自らの首を締め続ける行為であり、大企業が既得権益にしがみつく情けない姿をさらす行為でもあります。
事実は、インターネットという20年前にはなかった地球の神経系を通じて、国境なく日々つまびらかにされています。
IT革命によりメディアや小売りの世界で起きた、情報と流通の中央集権的供給構造の崩壊が、エネルギー供給の世界にも訪れる、という危機感を抱いたことはありませんか?エネルギー革命が起こるプロセスもまた革命的です。石炭が石油になったときと今とでは、人々の意識や日常的に手にしているテクノロジー、ひいてはエネルギー企業の事業環境も様変わりしています。国境のない情報網と物流網を得た生存意識・地球意識の高い市民と、その市民たちの「思い入れ」と「手」が届く「地域」が、どんなエネルギーを選ぶのか。どんなエネルギーを要求しているのか。
答えは、地域に利益が循環し、なくなる心配がなく、水や空気を一切汚さず、安くて安全なエネルギーではないでしょうか?ゴールは、現在のエネルギー事業の延長にはないかもしれません。
再生可能発電装置と水の電気分解による水素発生装置、燃料電池と水素自動車はすでにあります。そして、原料となる水と自然エネルギーは、地域にあり、使い捨ての化石燃料とは違って何万回でもリサイクル可能です。地球が壮大なエコシステムにより、今この瞬間にも、大量に循環させてくれているからです。
掘り出して使い捨てるのではなく、循環しているものをいっとき借りて、また循環サイクルに戻す再生可能エネルギーで水を電気分解した水素がR水素と呼ばれ、R水素をベースにした社会変革のムーブメントが日本じゅう・世界じゅうの「地域」で起きているのをご存知でしょうか?自分の街にある再生可能エネルギーを、みんなが探し始めているのです。自分がエネルギーを使うことで、遠くの国で戦争が起こり、自分が生きる町の天気がおかしくなるような汚いエネルギーに、違和感を感じ始めています。
パタゴニアを第二の中東にするような、時代遅れの発想の、中央集権的な水素供給構造の構築に意識を奪われているうちに、骨粗鬆症のように、需要のパイプが歯抜け状態になるかもしれない。という危機感を持たれることを提言させていただきます。
ナキサーフの大地から連絡がありました。
エンセナーダに今日たぶんお着きになるかと思います。
着かれたら連絡下さい。
電話番号6469478701
icandomasa@hotmail.com
エンセナーダに着かれたら街の誰かを捕まえてこの番号に電話したいと伝えて連絡下さい。
連絡が取れれば幸いです。