南シナ海は周辺国、つまりブルネイ、中国、台湾、マレイシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムが領海を巡って対立しているのだが、
軍事的な緊張を高めているのはアメリカだ。
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は7月5日、アメリカを皮肉る演説をしたようだ。
アメリカはフィリピンに中国を攻撃させようと圧力をかけ、扇動し、誘惑していると指摘したうえで、
戦乱を望んでいるならアメリカ自身が軍用機や軍艦をその海域へ派遣し、最初の一撃をアメリカが発射しろと口にしたと伝えられている。
1、2隻の軍艦を航行させるだけでなく、戦争したいなら自分でしろというわけだろう。
ドゥテルテは2016年に実施された選挙でベニグノ・アキノ3世を破り、同年6月から大統領を務めている。
この人物は暗殺されたベニグノ・アキノとその妻で大統領になるコラソン・アキノの息子。
両親と同じようにアメリカの支配層と緊密な関係にあり、CIAの活動に協力していた。
ベニグノ・アキノ3世は南シナ海の問題で中国との対決姿勢を鮮明にしていた。
それに対し、ドゥテルテ大統領は大統領に就任した直後からアメリカの属国から脱する意思を見せ、中国と友好的な関係を結ぼうと積極的に動く。
中国と戦争を始めても勝てる見込みはなく、アメリカが介入してくると国がどのような状態になるかは、
アフガニスタン、イラク、リビア、シリア、ウクライナを見れば明確。
外交的に解決しようとするのは合理的な判断だが、それをバラク・オバマ政権もドナルド・トランプ政権も許せなかった。
ドゥテルテによると、2016年9月の段階でフィリピンの情報機関からオバマ政権が彼を殺したがっているという報告を受けたという。
そして2017年5月、フィリピン南部にあるミンダナオ島のマラウィ市をマウテ・グループやアブ・サヤフ、つまりダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)系の武装集団が制圧した。
この島では以前からダーイッシュが活動、市内には500名程度の戦闘員がいると推測されていたが、アメリカ軍は活動を容認していた。
勿論、中東と同じように、ここでもダーイッシュはアメリカの傭兵だ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201907100000/