タカちゃんの絵日記

何気ない日々の感動を、スケッチと好きな音楽と、そして野鳥写真を。。。

「まだあげ初めし前髪の  林檎のもとに見えしとき・・・」 藤村

2014-12-17 | その他

我が家の朝食のデザートに必ず出るリンゴ(林檎)、住人は夫婦二人だけ

だから、四分の一個と、他に4~5種類の果物と共に、365日、食卓にに盛

り付ける。

いわば、最も身近な果物の一つと言うことになる。

昨日、食材と共に買い込んできたリンゴ3個、テーブルの上に無造作に並

べて描いて見た。(美味しそうな感じが出ているだろうか・・・)

このリンゴ(林檎)は、歌や詩、絵画などのモチーフとして、よく登場してく

る・・・・・

初恋(島崎藤村)

まだあげ初めし前髪の  林檎のもとに見えしとき

前にさしたる花櫛の   花ある君と思いけり

やさしく白き手をのべて  林檎をわれにあたえしは

薄紅の秋の実に  人こひ初めしはじめなり

わがこころなきためいきの  その髪の毛にかかるとき

たのしき恋の盃を  君が情けに酌みしかな

林檎畠の樹の下に  おのづからなる細道は 

誰が踏みそめしかたみぞと  問いたまふこそこいしけれ

(解釈)

まだあげたばかりの前髪が、林檎の木の下に見えたとき、前髪にさしたる

花櫛の花のように美しいあなたと思いけり、やさしく白い手をのばして、林

檎をわれにくれたことは、薄紅の秋の実に対して、人を好きになった初めて

のことだ。

わがこころなきためいきが、君の髪にかかるとき、たのしい恋の盃を、君の

純愛のおかげで酌みかわしたことよ。

林檎畑の木の下に、自然にできた細道は誰が踏んだ跡なのでしょう、お聞

きになる様子が恋しい。・・・・・・・

島崎藤村の「初恋」の少女のモデルは、幼少時、隣家に住んでいたゆふ

(勇)であるとか、冒頭の、かの有名な「まだあげ初めし前髪の」部分は、樋

口一葉『たけくらべ』に登場する少女・美登利の「まだ結ひこめぬ前髪の」の

転用であるとか、様々に論じられてきているが、詩文、背景、モデルなどに

ついては、元々が、平的なものではなく奥深くどの解釈が正しいと

なかなか断言できないところがある。

作者の実体験か、あるいは体験や知識をもとに創作されたものなのか、な

かなか断言できないところがある様である。 

そこは読み解く者が、それぞれに像を膨らませて行くと、詩に対する世界

観に奥行きが生まれ、それが詩の良さでもあると思だから、勝手に物語の

情景を思い描きつつ、村の詩を愛読しているのである。

貴方にとって、今日も良い一日であります様に

美空ひばりの「リンゴ追分」をどうぞ


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
リンゴは・・・ (咲とその夫)
2014-12-17 11:32:38
 おはようございます。
 リンゴはいいですね。
 我が家もリンゴは年中食べています。

 境港の某スーパーにて、果物のみ大量に買い込んできます。
 あるとき、喫茶店と間違われたか、領収書をきりましようかと言われました。(笑)

 弁慶の里のあわせ柿のシーズンが終わり残念です。
 我が家の干し柿も、少しずつ食べています・・。
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咲とその夫さん、こんにちは。 (takaちゃん)
2014-12-17 12:25:57
リンゴは欠かせませんが、高いですね。
境港のスーパーで大量買いと言う手もありますね。
ここのところ寒い日が続いており、選挙も終わって
、外に出るのが億劫になってしまって、画を描いたり
読書に、テレビ観賞と云う毎日を送っています。
グランドゴルフも畑も、クローズですねー。
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こんにちは^^ (kao)
2014-12-17 13:21:32
美味しそうで綺麗いなリンゴですね。
サンふじのような・・。
こちらではりんごはサンふじ多く売っています。・
たまには珍しい種類を・・と思いますが、
ならんでいるのはあまり種類はありません、
でも、美味しいからいいかな~と思っています。
詩はおく深い物ですね、読む楽しみが
いっそうまします。明日はそちらも天気荒れるかもですね、お気をつけてくださいませ~・・。
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サンふじでーす。 (takaちゃん)
2014-12-17 15:09:33
そうですサンふじでーす。
色々並んでいますがお正月が近いためか、結構いい値がしています。
お天気の方、先程から荒れて来たようで、気温も下がって来て、外には出られません。
一面白くなってきたので、なんかこの調子ではかなり積りそうな感じです。
今年初の積雪となるのかな・・・嫌ですねー
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こんばんは^^ (sakurabana)
2014-12-17 23:17:27
初恋 高校生の時読み 時代表現が違うけれど
暗唱するほど心重ねる詩でしたです^^
破壊 夜明け前など恋そめしりし時に読みましたです(*^_^*)
大人になってから馬籠の「藤村記念館」へも行ってみました
そこに藤村が居そうな気がして・・・

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今朝は一段と寒いですねー (takaちゃん)
2014-12-18 07:31:08
Sakurabanaさんは、文学少女だった様ですね!
私が藤村の詩集と出会ったのは、随分後になっ
てからのことです。
こうしてあらためた読み返してみると、子供の頃
似たような体験があるものだなー、、、と。思ったりします。
それこそが、万人に愛されるわけなんでしょうね!
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