一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第27回社団戦第1日(5)「悪夢の社団戦」

2016-07-03 00:29:06 | 社団戦

第3図以下の指し手。△5七桂不成(途中3図)

▲9五飛△6九飛▲5八玉△4九飛成▲5七玉△3九竜▲9一角成△8九竜▲7九歩△8六竜▲2五飛△3三桂▲2一飛成△2六歩(第4図)

△5七桂不成に飛び上がった。「成」とばかり考えていて、不成をすっかり見落としていた。
もっとも不成は、空中戦では時たま見る「手筋」で、これをうっかりしていたとは不覚というほかはない。半ば本気で投了しようと思ったが、まだ開始から3分ぐらいしか経っておらず、ここで投げたら嗤われるだけだ。私は歯を食いしばって指すしかなかった。
これに▲7九金は△7八歩(禁手)▲同金△6九飛で無効。角も間接的に玉に利いているので、先手は受け切れない。目をつぶって▲9五飛と角を取った。
しかし△6九飛が当然ながら激痛で、△4九飛成~△3九竜~△8九竜と、ルンバのように駒を一掃されては、早くも先手敗勢となった。
△2六歩。先手玉が3八へ逃げた時の封鎖の意だろうが、若干ありがたい気がした。

第4図以下の指し手。▲6六角△4五桂▲5八玉△5六桂▲3四桂△6六竜(投了図)
まで、52手で後手氏の勝ち。

私は▲6六角と打った。これが竜筋を止めつつ▲3三角成~▲3一竜を見た手で、おもしろくなったと思った。
しかし△4五桂がまた好手だった。▲4六玉には△5四桂があるので▲5八玉の一手だが、△5六桂の追撃が厳しく、やはり先手に勝ちがなかった。
ここで私が不可解な手を指す。▲3四桂がそれで、次に▲3二竜△同銀▲4二金とやっても詰まない。
対して後手は△6六竜。恐ろしく力強く指したので、ちょっと私はムッとした。

これが最後の決め手で、私は投了した。以下▲6六同歩は△4九角で詰み。玉が6七に逃げられると思っていたのだからおめでたい。
感想戦。話はもちろん△7三同桂の局面だ。横歩取り系の将棋は、知識がモノを言う。定跡も知らずに指していたのかと笑われるのはシャクなので、
「ここは羽生―丸山だか羽生―森内だかの名人戦で、▲8一飛と打った実戦があるんですよ。それは知ってたんだけど、▲5五角と打っちゃった」
なら最初から▲8一飛と打てよ、という話で、もはや見苦しい。
さらに▲6六角では▲6六香だった。これでも先手が悪いが、間接的に敵陣を睨んで、こちらのほうがまだ綾があった。
午後から応援に駆けつけたOg氏も感想戦に付き合ってくれたが、すぐにサジを投げられた。
実戦15分、感想戦で10分ぐらい粘ったのだが、それでも私がいちばん早かった。
自分が負けたから言うわけではないが、MARUZEN+はなかなか強い。残り6局を4勝2敗で乗り切れるのか。私は不安になった。
(つづく)
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第27回社団戦第1日(4)「... | トップ | 第27回社団戦第1日(6)「... »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
完敗 (一公)
2016-07-07 23:23:00
>対局相手さん
このたびは棋譜を無断で掲載してしまい、申し訳ありませんでした。
本局は私の完敗でした。出直してまいります。
Tさんは強いですね。私も勉強させていただいております。
当ブログにまたお越しいただければ幸いです。社団戦でのご健闘をお祈りしております。

返信する
Unknown (対局相手)
2016-07-07 02:09:56
先日は対局有難うございました。また、取り上げて、誉めていただき有難うございます。

Tさんは鋭いですね。ほぼご明察です。

そしてこのブログは面白いですね!また折をみて拝読させていただきます。
返信する
不出来 (一公)
2016-07-03 21:44:18
>Tさん
△5七桂不成には▲3八銀ですか。これがいちばん粘れますか。まあでも自陣がだいぶ荒らされるし、これでも自信はありません。
最終▲7二歩は小粋な手ですね。私はこういう手が指せないのです。
この将棋に関しては、相手に威圧されたということはありません。ただただ私が不出来でした。
返信する
必殺手で終了? (T)
2016-07-03 12:21:13
最近毎日コメントしてすみません。
今回の1局は残念でしたね。

△5七桂不成ですか。
気が付きませんでした。

雰囲気は必殺手っぽいですね。

ですが・・・

前回、▲8五飛の局面で最善を尽くせば先手が良さそうと
コメントさせて頂いたこともあり、
本譜の進行には違和感を感じました。

そんなはずでは・・が正直な感想です。

なので、私なりに△5七桂不成に最善手を少し考えてみました。

出した結論は▲3八銀です。
つまり、△6九飛~△4九飛成だけはさせないという手です。

これに△6九飛なら▲5八玉で耐えます。
△4九桂成には▲6九玉があります。
これは後手の飛車が負担なので先手が指せるでしょう。

▲3八銀に一番怖い手は△6八角成です。

以下、▲同玉(▲同金は△7九飛が嫌味)△4九桂成▲同銀△2八飛▲5八銀△2九飛成
▲7二歩・・が一つの進行例。
他にも変化は色々あるでしょうが、
この▲7二歩の筋があるので先手が互角以上に戦えるが私が出した結論です。
後手玉はここに手がつくと案外もろい。

ここからはあくまでも私の推測ですが、
相手の方は△9五角にしても、この△5七桂不成にしても
自信満々な手つきや態度で指したのではありませんか?
そういう相手の雰囲気に押されて、
受けきれないと諦めてはいませんでしたか?

最後の△6六龍を恐ろしく力強く指したとの文面からも
やたらと対局相手を威圧するタイプの方だったような印象を持ちました。

まあ、そういう番外戦術的な要素があったとしても
それも将棋の醍醐味であり、面白さでもあります。

私も経験ありますが、相手の対局態度に振り回されて
精神を乱されても将棋は負けなんですよね。
返信する

コメントを投稿