八十路徒然なるままに

早稲田かりほすなど、とりあつめたる事は、秋のみぞ多かる。また、野分の朝こそをかしけれ。徒然草より

故郷の廃家

2012年08月28日 20時10分07秒 | Weblog
福島第一原発から、20キロ圏の町へ行ってみた。知り合いが誰かいるかもと、思ったが、廃屋の状態だった。JRの鉄路も、画像の通り。家々も生活のしていたとは思えない。行き交う車もなく、人影もない。車の外へ出てみても、通りすぎる風の音だけ。はるか遠に、巡回しているパトカ-の、赤色灯がきらきらと見える。水平線まで見える高台から海をみた。3.11の津波がさかのぼった川が、眼下に見た。夏休みで賑わうところだが、静まりかえった、無気味な光景だ。頭の浮かんだ歌は、「いくとせ故郷きてみれば 咲く花鳴く鳥そよぐ風 門辺の小川のささやきも 馴れにし昔しに変らねど 荒れたる我が家に 住む人絶えてなく」。哀しい光景だ。
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