たまあぁに登場する、在宅介護のばあちゃんが、病院での診察が終わり、待合室で見知らぬ人男のから、話しかけられた。前の椅子から振り向いて、「ばあちゃんは、いくつだぁい」って。「へえぇ、98.俺はあと30年たたねえぇど98になんねえぇなぁ」って。「俺はこの病院で、頭三回手術してもらったんだぁ」って。その男の人がある時、お寺の和尚さんと話しをしていたら、その和尚さんは「人間は病気では死なない、寿命で死ぬ」と、話しをしたそうだ。お医者さんは病をなおしてくれる。しかし、どうにもならない時は、「死」になってしまう。普段、物を「もう寿命だなあぁ」って、捨てるものがある。人間を物に例えては申し訳ない。「寿命-物が使用に耐える期間」と、辞典にある。「寿」の文字の意味は、「生命の長いこと」とある。おちょぼ口して、にこにことする笑い顔のばあちゃんをを見ながら、ふと、思い出した。松原泰道著「禅語百選」のなかに、「死なば死ね 生なば生きよ ものはみな 死にてぞ死なぬ 世に生くるなり」というのがある。知ったかぶりをしている。この歳になっても、分からない。よく考えろと、自嘲をしている。画像は、ばあちゃんが使っている車椅子。ヘルパ-が午前中に乗せて、午後にベットに。病院の行き帰りに。近所の正月荘さんの庭園を見せてもらったり。ペットショップの子犬をながめたり、気晴らしに車椅子で散歩をする。ばあちゃんは、8月10日で、満98歳になる。