きのう旧知の女性の他界の知らせがあった。二十数年間、賀状で健康でいるのを、知るだけだった。今年のはじめころ、遅れてきた賀状のことでブログした中に、ちょつとある。ひとり身と記憶していた。最後のお見送りは、その女性の親友と、知らせをしてきた、その娘さんだと、推測している。知らせの文面に「人生を達観していた」とあったので、精いっぱい生きたと思っている。禅の本を、ぺらぺらと読んでいると、「両忘--生死を忘れる」がある。生と死を対比しないで、精いっぱい今を生きることのようだ。この歳になると、他界の知らせには、淋しい気になる。「空」のひと文字。すがすがしい青空もあれば、ちょつとむなしい空を思い出すこともある。むなしさは、歳のせい以上に感じる昨今でもある。