冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

Jazz現代の名盤 その11

2011-03-13 12:03:05 | 息抜き
東北地方を中心に地震で大変なのは理解していますが、普通に生活している人も多いはずなので、週末のこのシリーズ継続。
本当は私も今週末は台北に旅行していてブログは書かないはずだったのだが、、、まあいいか。



Paris Sketches。フランスのピアニスト、フランク・アヴィタビレのトリオ作品です。

リーダーのAvitabileは、ミッシェル・ペトルチアーニに師事したそうですが、繊細なバカテクといえるのではないでしょうか。
叙情的なメロディを完璧に表現します。表現力はクラシックの名ピアニスト以上かも。私は何となくアシュケナージとかを思い出します。
ドラムで参加のManu Katcheは、80年代から90年代前半にかけてPeter Gabriel, Sting といったブリティッシュロックの大御所の音楽を聴いていた人には馴染みの名前でしょう。このアルバムでも卓越した繊細さをもってリズムをキープしています。

パリのスケッチというタイトルが物語るように、絵画的な作品だと思います。
3分代の曲が多く、パワーを駆使してどんどん突っ走るのではなく、パリの多様な情景を切り取ってこの人なりに美しく表現したアルバムです。
完璧な演奏ですが、硬さや小難しさはまったくありません。優しいイメージです。

このブログで紹介してきたフランスのピアニストはちょっとキレた感じの天才肌のものがいくつかあったと思いますが、Avitabileは真逆で優しい。
現代フランスジャズピアノ界の貴重な才能だと思います。