冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

Jazz現代の名盤 その10

2011-03-06 10:49:13 | 息抜き


Witnessing。スウェーデンのJars Janssonというピアニストのトリオ。日本でも結構人気があるのだと思います。北欧ってジャズが盛んですから、いい演奏家が多いイメージですね。特にピアニスト。

テクニックとか細かいことはとりあえずおいておいて、このアルバムは私にはちょっと不思議な感じがするアルバムです。
単にバックで流しておいて、ほかの事をやりながら聞き流す場合でも邪魔にならずにいい感じです。一方、じっくり聞き込んでも味わい深い。凄く勢いのあるエキサイティングなプレイではないと思うし、リリシズムに徹しているわけでもないけど、それなりにどっちの趣もあって飽きない。

リーダーのJanssonは医者志望だったのが転向してピアニストになったと記憶していますが、このアルバムを出したころは50代前半だと思います。老成するにはまだ早いものの、無理なことはせずに程よく落ち着いていて知的なイメージのメロディの曲が多いです。全曲オリジナル。
1曲目はテンポがよいので、まずこれでアルバムに引き込まれると思います。そして、ちょっとトリッキーなメロディの2曲目を楽しみ、より叙情的な3、4曲目などは静かで夜にじっくり聴くのにいい感じ。

2000年代の前半は、日本でもCD屋さんに行くとピアノトリオばかりがプロモートされていたと記憶しています。
特にヨーロッパのトリオ作品が多く、人気があって売れたせいもあるのだと思いますが、素直に内容のよいアルバムも多かったと思います。
この盤もそんな中に出てきた1枚です。とりあえず格好のよいジャズを1枚買ってみたいと思っている初心者にもお勧めできる盤だと思います。