ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

将来を切り開くカッター

2010年02月16日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

アイキャンはマニラの路上の各地で活動を行っていますが、今日、職業訓練がまた一つのエリアで始まりました。子どもたちと言っても、年齢は16歳以上の年長の子どもが対象です。フィリピン労働法では、15歳以下の子どもは仕事に従事してはならないとされています。

普段男の子の収入源としては、ひよこ売り、トライシクルドライバー、車の見張りの仕事などです。そして、まだ、年齢16、17歳ですが、すでにお父さん、お母さんに多くの子どもたちがなりつつあります。路上の子どもたちが、次の路上の子どもを産み出しているのです。

リンリン(仮名)は16歳です。1人の娘がおり、もう1人を現在妊娠中です。旦那の収入は、ギャンブルが主で、稼げなかったり、嫌なことがあった時は、リンリンに暴力を振るいます。だから、路上で過ごす時間が多いのだとリンリンは言います。

ジョシュア(仮名)は、19歳。2人の子どもがおり、1人はすでに養子として引き取られ、もう1人の末っ子と一緒に路上で暮しています。妻は、妊娠後に病気にかかり、長く病院に入っていましたが、完治しないまま、また路上に戻されました。

路上で働きながら、子どもとしての時間を過ごすことがないまま、大人になりつつあります。そして子どもができ、自分と家族に対して責任を持たなければならない状況に至っています。また、この地域の子どもの中には、体を売ることでお金を得ている子どももいます。自分を傷つけることのない、仕事。収入の助けとなり自信につながる仕事。自分たちが、まず楽しんで出来る仕事。子どもたちは、Tシャツをプリントする訓練を受けることにしました。

フィリピンは、一年中暖かいため、年中半袖で過ごします。選挙の時には、みな立候補者の顔のTシャツを着たりします。また、デパートの中でも、Tシャツプリントのお店は若者の間で人気です。

  

子どもたちは、1時間経っても、2時間経っても、文字の形をカッターで削る作業に集中しています。その真剣な眼差しは、自分と真剣に向き合おうとしている姿そのものです。このような時間の重なりの先にある未来を、みんなと一緒に信じたいと思いました。

******************************
●アイキャンスタディツアー*定員になり次第締め切り
3月にアイキャンの事業地の子どもと交流しませんか?
http://www.ican.or.jp/studytourupdated.html
●バレンタイン企画「フェアトレードチョコ」
http://www.ican.or.jp/fairtrade3.html
●「書き損じはがき」を大募集中しています。
感謝を伝えるブログ「いっしょにご飯をたべよう」★
http://blog.goo.ne.jp/atsumeyou
●東海フェアトレードフォーラム参加者募集中*定員になり次第締め切り
http://www.ican.or.jp/tff.html
●路上の子どもが幸せに成長できるように、会員になっていただける方を募集しています。
http://www.ican.or.jp/street.html
●ご寄附の受付はこちらとなります。
(認定NPOのため、5000円以上の寄付は税制優遇の対象となります。)
http://www.ican.or.jp/members.html
●エコポイントをアイキャンに寄付することにより、「環境xフェアトレード」を盛り上げることができます。
*詳細:エコポイントカタログ⇒「環境活動を行っている団体への寄附」⇒「 b.リサイクル廃棄物対策」⇒「K35アイキャン」へ
●インターン募集中
http://www.ican.or.jp/intern.html
●その他、アイキャンに関する情報はアイキャンのHPへ
http://www.ican.or.jp/

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。