ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

預かり保育 サマーコース修了式

2008年06月13日 | ごみ処分場の子どもたち
ゆきも@まにら



4月8日から開始したパヤタスコミュニティケアセンターでの預かり保育のサマークラスが5月30日をもって無事、修了しました。





午前のクラスに出席していた4歳~5歳の12名と、午後の6歳~7歳の16名の子どもたち計28名が保護者とともに修了式に参加しました。預かり保育の子どもたちがひとつの区切りを迎えるのは、これが初めて。式は、子どもの感謝の祈りと国歌斉唱からはじまり、クラスごとの詩の暗唱の発表会あり、子どもたちによるダンスや歌のお披露目あり。。。親御さんたちは誇らしそうに、前にでているわが子を見守っていました。ひとりのお母さんに後で聞いたところによると、この日のために父親と毎日1週間歌の練習をしたという男の子もいました。この子は、ちょっと大きめのズボンがずれないように、大またでマイクを握って歌っていたのが印象的だったとか。最後に保護者たちの負担による、スパゲティとマハブランカ(ババロアっぽいデザート)も出されました。

預かり保育のセッションが始まって、毎日ともに暮らす家族の目にも明らかな成果が見え始めています。

近々再開する預かり保育までの時間、スタッフらと先生で家庭訪問を行っています。生計や家庭の状況について教えてもらうと同時に、今後もサービスを利用したいかなどを聞いて回ります。子どもが家で描いた絵がアルファベットの練習など、ノートを見せてくれるお母さんもいます。自分の先生が来たことを心待ちにしていた子どもは、覚えた歌を披露します。



どのお母さんも異口同音に「ICANのチャイルド・ケアに行き始めて、うちの子どもはみるみる変わっていく。」「学ぶことをとっても楽しんでるみたいで、それを見ているのが嬉しい。」「家や近所で、その日に習ったことを嬉しそうに話しているのを見て、他の子どもが勉強したいと言い出してるのよ。」など話してくれました。



そのお母さんの一人の話でスタッフみんなが笑ったのは、

「うちの子は、チャイルド・ケアの先生に、ang galing mo (=YOU ARE GOOD!!とても上手ね)と言われたそうで、次の日の朝、'わたし、ピッチャーに、ほめられたから、もう行かなくていいのよ。きょうはおうちにいるわ。」と。

ピッチャーとは、先生のこと。まだティーチャーと言えないので、先生の姿を見ると、「わたしのピッチャーだ」と叫ぶそうです。そうやってお休みしたその子も、その後、また先生にほめられたくて通っていました。う~ん、なんか自分の幼い頃を思い出す。。

日々、経済的な余裕がなくギリギリの生活をしていても、子どもが学ぶ姿、そして「ぼくも学びたい」という声に、保護者たちが必至に応えようとしていることがわかりました。子どもの成長の影に隠れる家族の努力に支えられて、預かり保育は来週、始業式を迎えます。







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