東京ドーム20倍分の土砂・ゴミの撤去、埋め戻しに住民の抵抗が無かったのか

2017-02-24 10:32:51 | 日記

 東京ドーム20倍分の土砂・ゴミの撤去、埋め戻しに住民の抵抗が無かったのか

 

 財務省近畿財務局が豊中市内の国有地を破格の値段で売却したという記事を見たのは多分2月9日であったと思う。ここにその時の記事がある。近畿財務局による国有地の売却先と価格」という見出財務省近畿財務局が学校法人に払い下げた大阪府豊中市内の国有地をめぐり、財務局が売却額などを非公表にしていることが分かった。朝日新聞が調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった。国有地の売却は透明性の観点から「原則公表」とされており、地元市議は8日、非公表とした財務局の決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴した」とある。(朝日新聞)

 そしてこの一件が、折しも開催をされている国会の予算委員会で論議をされている。それに対し当の安倍首相は「私も、また妻もその件には一切かかわりはない」と自分の政治生命を引き換えに全面否定をされている。田中元首相のロッキード疑惑も含め、幾人かの総理大臣の「金」をめぐる疑惑が露呈された過去の歴史がある。ましてや、今回は首相夫人も関係するものだけに残念である。うやむやにせず世間に明らかにして欲しいものである。

 ところで、今回の払い下げ問題であるが、まず非公表であったということ。一方で森友学園に売った土地の東側にも国有地(9492平方メートル)があり、財務局はその土地を公共随契で豊中市に売った時の価格は約14億2300万円であった。森友学園への売却額の約10倍とみられる。ここは今公園として整備されている。(前記朝日新聞記事による)
 さて、今般の破格な売却価格の理由であるが「同土地に埋設されている廃棄物の除去費を差し引いたもの」と説明されている。その廃棄物の内容は明確にされていないが、建設用として打ち込まれる杭の深さ9.9メートルまでゴミが埋まっているという。ではその物量はどれほどか。予算委員会でもそのことが疑問視されているが約8770平方メートルの売却地で推測をする。そしてその深さまで埋まっているゴミ、土砂を掘り起こすとすればどのくらいの物量になるかを知りたくなった。

 ネットとは便利なものであり検索をしてみた。すると約8万5,625立方メートルの体積の土を掘り返し、ゴミを撤去し、埋め戻すということが想定されるという。ではその物量は東京ドームに譬えればどれほどか。パソコンの画面は直ちに「1万立法メートルで約2.5倍」と答えてくれるから、ざっとドーム20倍になる。

 ダンプの往来も膨大であろう。大変な物量を動かす建設事業である。近隣から注文が出て当然であると考えるのは常識であろう。しかしそのことも明らかになっていない。今も福島県内においては放射能廃棄物の処理に頭を痛めている。その一つに運搬がある。そのダンプが行き交う道路の安全がある。その物量たるや異常である。

 豊中市野田町の住民は静かに工事の実態を見守っていたのだろうか。そのような観点からも疑問の多い、そして不思議な話である。