犬の迷子防止のために「植えこまれるシステム」で犯罪が防止できるのか

2016-08-04 10:31:03 | 日記

 犬の迷子防止のために「植えこまれるシステム」で

           犯罪が防止できるのか。犬じゃあるまいし・・・・

  時間はどんどん流れる、そして記憶も薄れる。それだけではない。思い出したときはその記憶に脚色が加えられるということもある。そこに「相模原障害者施設入居者殺傷事件」がある。

 何の抵抗もない、ましてや刃物を持った人間を目の前にして「何をされるのか」さえわからない障害者を殺傷した人間の行為は絶対に許されない。このことは確かである。後は司法の判断を待つのみであるが、どうしても触れておきたいものに「これから」がある。

 元参議院副議長の山東昭子氏の発言が新聞に取り上げられている。「自民党の山東昭子元参院副議長は28日、相模原の障害者施設殺傷事件に関し、犯罪予告者や再犯率が高い性犯罪の前歴者に対応できる法整備を進める必要があるとの認識を示した。そして国会内で記者団に『全地球測位システム(GPS)』を利用するなど、きちんとした法律を作っておくべきではないか」と。また「人権という問題を原点から見つめ直す時が来ている。ストーカーもそうだが、人権という美名の下に犯罪が横行している」と付け加えている。〔共同〕(参照元:日本経済新聞・7/29)

 テノール歌手という紹介で良いのか、武田正雄氏のブログを目にした。そこには次のように記している。「社会は狂う、むしろよく狂う。イースター島・古代ギリシア末期のアテナイ、ナチスドイツ等々と例はあまるほどたくさんあるのに、私達の社会はそれと違う、絶対大丈夫と信じる人達がたくさんいる。これを悲劇と言わずして何というか」と。そこでこのブログによるその悲劇を検索してみる。「絶海の孤島であるため、外からの侵入者はなくいたって平和であり、人口は年々確実に増え、1600年頃には島の生態系から維持できる人口を超える7000人(10000人以上とする説もあり)に達し、1650年頃からたびたび深刻な食糧危機に遭遇したと思われる。このため食料争奪を巡って部族抗争が頻発、果ては人食にまで及んだといわれる。その証拠としてこの時代の地層から多くの武器やバラバラに砕かれた人骨が発掘されている」との文章を見る。

 そして期を同じくして、ドイツに滞在されている水島朝穂先生(早大教授・憲法学者)からのメール「ドイツからの直言」を読む。「相模原市で重複障害者の大量殺傷事件が起きたという衝撃的なニュースが飛び込んできた第一報を伝えるドイツ第1放送26日12時のニュースを見る。また「『南ドイツ新聞』は、写真入りで『別の世界』という見出しもとに、容疑者が『安楽死』という言葉が使ったことにナチス的過去を意識して敏感に反応している。また、容疑者が2月に衆議院議長宛に手紙を送り『日本のため』に470人の障害者を抹殺すると書いたことにも注目している」と。

 さらに、ミュンヘンの乱射事件で子どもを射殺した18歳の少年が、自分の誕生日がヒトラーと同じ4月20日であることを「栄誉」とする極右的傾向をもっていたことを報じ、相模原の大量殺人事件の容疑者も『ヒトラーの思想が降りてきた』」と語ったという記事の紹介がされていた。

 日本のメディアを、ドイツで「体感」することはできないので(ドイツの「体温」になっている)と付け加えた水島先生の「ドイツからの直言」の報告を頂き、今もって、ヒットラーの罪意識を自らのものとして受けとめ、他国の出来事とは言え、共通するものを感じ取っていることを感じ取ることができた。このことは特別なことであるだろうか。

 以上、山東昭子参議院議員の発言、武田正雄氏のブログ、そして水島朝穂先生の「ドイツからの直言」を受けて考え込んだ「相模原障害者施設殺傷事件」である。