業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

ここがヘンだよ医療(ウチの)法人

2006年09月09日 | 業務日誌
開き直りは私の悪いクセの中でも最低のクセなのですが、ここ数回のログ私かなりソレでした。お恥ずかしい。



ちょっと復活(早ッ)。

昨夜の私はかなり落ち込んでいました。

前ログのコメントでも書かせていただいたのですが、私が昨日三四郎氏に対して慇懃無礼というか横柄な態度をとったのは、メアリーと石井家の関係がバレると私よりも前任者や法人が困ると思ったからです。
だから、「なんだこのケアマネは!もう情報なんかいらんわ!」と適当に怒らせて、とっととケースを持って行ってもらおうとしたんです。
三四郎氏、とっても我慢強い方でした、さすが体育会系。
おかげで手こずりましたが、本当に申し訳なかったです。

「ひがしのハリケンというケアマネは態度が超LL」などという評判が立つかも。
普段は明るく親切な良いケアマネさんなだけに、マイナスイメージだなあ。

石井さんの居宅サービス計画はカニちゃんの作ったもの。
カニちゃんは、三四郎氏が居サ計画を欲しいと言っていることを聞いたとき「イヤです、あげないで下さい」とハッキリ言った。
保身だけじゃありません。
カニちゃんにはカニちゃんなりに、この一件に関しては辛さや悔しさがあると思いますし私にもよくわかってました。
カニちゃんは、メアリーの本性がわかっていたら、あんなにもメアリーの言うなりな居サ計画は作ってなかったんです。
(過去に何度かカニちゃんは、この限度額いっぱいいっぱいの計画に対して、いくら石井さんが要介護4といえ、同居の身内が介護しているのだから少しは家族対応もやむなしとして時間を短縮し、料金の負担を減らしてはどうかと提案してきました。その都度メアリーに却下されてきたのだそう。)
それに、不本意ですが青田主任や鼻くそのことも、この場は守ってやらなくてはならないと、と思いました。

なのにこの法人は、そんな私の気持ちって誰もわかんないのかなと思うとスネてしまいました。感謝してほしいとまでは(その時点では)思ってなかったけど、少しは(やっぱり感謝されたいんだな)汲んでもらいたかったです。

うーん、言うと余計ミジメだなあ。自己憐憫って厄介な感情ですね。


つくづく考えてみたのですが、私ははじめこの事例の不正に気付いたとき、法人に報告すれば絶対に処分者が出ると信じ込んでました。
メアリーはもちろんのこと、鼻くそまでは最低でも何か処分があるだろうと思っていたのです。
でもそうならない。すごく不思議でした。
私はこんなに胃痛に悩んでいるのに、どうして当の本人はいまだにのうのうとヘルステにたむろって、怒らせてしまった鼻くその機嫌をとっていられるのでしょうか。そのたんびに鼻くそに「やっぱりもう一度石井さんをひがしで担当してよう」と泣きつかれるのにもウンザリだったぞ。

事務長はどうしてメアリーをクビにしないのでしょうか。

事務長の考え方は所詮コレです。
メアリーには辞めてもらいたいがもめゴトは起こしたくない。
(退職するのは構わないが、処分は困る)
できれば自分がこの職域の長である間は、職員の処分問題を出したくない。
私が「不正受給」という言葉を使うと「グレーゾーン」と訂正しますし、カニちゃんが事務長に「私が事務長だったらメアリーはクビですよ」とかみついても「ヘルステの主任に任せている」と動かないのです。


確かにメアリーが石井家に同居している証拠は、本人や関係者の言葉、それに状況証拠しかありません。私がキレて保険者に通報しても、戸籍や住民票などの書類上はなんの不備もないし、保険者が探偵のようにメアリーの行動を監視して張り込みでもしない限り証明は出来ません。

でも、やっぱりおかしいよ。
私は、いくら決定的証拠がなくても、当人が認めている不正の事実だけあれば、保険者はムリでも法人は罰することが出来ると思っていたし、それを期待していたのです。
「そんなズルいことをしている人とは仕事が出来ません!」
という感覚だけでも、この法人に持っていてもらいたかったのですが、それは私の無いモノねだりなのか。
私が「許せない」こととは、この法人の感覚では「それほどのことじゃない」のか。イコール、私がヘンなのか?などといろいろ考えてしまいます。

今回の一件では、処分どころか、メアリーの意識すら変えることが出来ませんでした。いい兆候といえば、鼻くそがメアリーにキレて仲が悪くなった、という程度です。
「口をすっぱくして言い続けたら、あの子がやっと悪い友達と遊ばなくなった」
とでもいうか。

メアリーは今回の一件で社会保険証を返還せざるを得ないとブツブツ言っているらしいのですが(石井家の派遣がなくなると、常勤ヘルパーの3/4の実働という条件を満たさなくなるから)逆恨みもいいところです。
石井さんを他のヘルパーに担当させて、空いた時間に自分は別の仕事を入れてもらえば済むことでしょう。
救いがたいほどアタマがおかしいですこの女。

ついでに言うとメアリーは、利用者宅で他のヘルパーやケアマネの悪口を言うことで有名なヘルパーさんなんです。
私の担当する利用者で、メアリーが派遣されているお宅が数軒ありますが、今後私がそれらのお宅でどんな目で見られるかは予想できます。
ま、そんなことには怯みません。利用者が減ってくれたって構いません、どのみち減らさなきゃ減算ってとこまで担当しちゃってますから。
でも、自分のマネジメントに不備はないのに担当を替えられるというのは、はじめ私が思っていたよりもかなりストレスが大きかったです。今回の三四郎氏とのやりとりでもそりゃくやしかったです。

私って、こんなにも色んなことを我慢しなきゃならないほどダメなケアマネなんでしょうかと自問。
そうかもねそりゃないよねと自答。
でも、内部告発だの公益通報だのって、もっと大変なものなのかもしれないなあ。
ホントにこれをやっちゃった人たちは、何日もかけて準備をして、動かぬ証拠を掴んで、そして突っ込むという手順を踏むものなんだろう。
私のように、意識とか理念とか、そんな漠然としたものに訴えても、結果はこの程度だということか。

成果をあげて凱旋。
そんなのを望んでいたわけでもないのですが、やはりこの結果には正直がっかりしています。

でも、コメント欄からたくさんの皆さんに激励や慰労のお言葉をいただいたり、気付かなかったことを教えていただいたりしたことは、これからの私にとってとても大きな力になりました。
それに、この一件や、その間にあった院内での食事介助の件などのせいで、ケアマネのハリケンは制度の解釈に厳しいというレッテルを貼っていただいたことですし、そのことはきっといつか、別の形で私を支えてくれるとそう思え、と言って下さった方もいて、それでものすごく救われました。

おかげで私、もう少しこの仕事を続けていけそうです。

この一件はまだちょっと尾をひきそうですが、とりあえず当初の目的担当替えを達成したところで、この場をお借りして皆様に御礼申し上げます。





皆様ありがとうございました!

.............って、当ブログはまだ続きます。


あとは野となれ山となれ

2006年09月09日 | 業務日誌
※9/9加筆しました。
以下の内容で、私がとった行動は、ケアマネとして決して妥当とはいえません。自分でも恥ずかしくなります。

公益通報への道 そろそろ終焉編


今日の出来事


突然ですが

石井さんの新しいケアマネさんから電話がありました。


お名前は三四郎さん(仮名)。柔道整復師な方です。

事業所名は、“柔道整復師●●介護センター”(仮名)。
ちょっと特殊?な居介のようで、こちらに来て数ヶ月の私が知らないのは無理ないと思いましたが、ひがしのケアマネさんたちも全員知りませんでした。
専従で非常勤のケアマネ資格を持つ柔道整復師が30名以上登録?しており、サービス事業所は持たず、利用者は500人受け持てますとネットにありました。
つまり、数十名のケアマネ柔道整復師が、その法人に所属していながらこの市の各区でフリーよろしく利用者を担当している、というシステムのようです。


今日の終業直前、そんな耳慣れない居介から電話をもらいました。
電話を取り次いだカニちゃんや、その場に居合わせたアイリンさんや、訪問から帰所したてのナース河合も興味津々、固唾を呑んで私と三四郎さんの会話を聞いていました。
大きな低い声、ちょっと威圧的ですが礼儀正しいケアマネさんでした。
三四郎さんは簡単な自己紹介のあと、ホントにいきなり
「早速ですが、この度石井さんのご家族からご依頼を受けましたので、当方に必要な情報をいただけますか?」
と言われました。
電話は携帯からだし、事業所番号も代表のFAX番号も何も言わないのです。
私、すっかり面食らってしまった。
メアリーが石井さんを「持っていく」事業所の名前が、当初聞いていたのと二転三転するからです。
どうやら、メアリーがこのほど所属することになったピーチというヘルステには居介がなく、ピーチのツテでこの“柔道整復師●●介護センター”という居介を紹介してもらったらしいのです。
そんなモロモロのことをアタマで理解するのに時間を喰ってしまい、そうこうしているうちに三四郎さんの携帯電話の充電が切れてしまい、会話が中断してしまいました。
そこでその(会話が途切れている)間、ケアマネ衆に
「石井さんの新しいケアマネさんが、これまでの居宅サービス計画(1,2,3表)と過去三ヶ月の利用票と、フェースシートと支援経過記録をくれと言うんですが、そういうものは渡すという規定なんですか」
と話したところ、みんなちょっと驚きました。

…石井さんのフェースシートには、「キーパーソン:内縁の妻」としてメアリーの名前が書いてあるのです。
支援経過記録には、「○月×日メアリーヘルパーにアポをとる」だの「利用料金の件でメアリーに説明行う」だの、迂闊にもそんな記述が満載です。※前任者記述。
終業前、今からこれを訂正しまくるのは至難のワザです。
私自身、他所の居介からケースをもらったときはフェースシートと利用票だけでした。

「そんなものあげる必要ないですよ、私たちだって他所の居介からそんなにどっさり文書もらったことなんてないんですから!」
「利用者の情報は利用者から取るべきだし、いくら利用者の承諾があれば情報提供ができるとはいえ、支援経過記録は担当ケアマネの著作ですよ、『いただけないでしょうか』と聞くのがスジってもんでしょう」
などと言われました。
※このあたりは、私自身が担当引継ぎはこうあるべきと感じていることとはまったく違います。むしろ逆です。
私が主任に相談しようといったん席を立ったとき、また三四郎さんから電話があり、しばしカニちゃんが応対してくれました。
カニちゃんは、「ハリケンは明日お休みですので、来週ではいけないのでしょうか」「現在の石井さんの計画は、前任者が作成したものですので直近のものとは言い難いですし、石井さんは更新でどのみちそちらで作られることになりますから必要ないのではないでしょうか」などと言ってくれていました。そこで私が電話を替わりました。

三四郎さんは、私たちケアマネの拒否的な反応に、かなり不信感を持ったようです。そりゃ当然です。私だってこんなことをされれば同様に感じます。
一体なにをこの居介はこんなに警戒しているんだろう?三四郎氏の口調にはそんなカンジがありありでした。

三四郎:
「では、居宅サービス計画や支援経過はいただけないとおっしゃるんですか?」
ハリケン:
「石井さんのことを何もお教えしないとは言いませんが、私は石井さんとご家族から担当を拒否されたケアマネですので、そのケアマネの作った計画が三四郎さんに有用だとは思えない、だから必要なものとは考えていないと申し上げたんです」
三四郎:
「ですが…ではもし私が、石井さんやご家族から『(居宅サ計画を)もらってもいい』という許可を得たらどうなさいますか」
ハリケン:
「そのときはお渡しします。どうぞご本人やご家族にご確認なさって下さい。私個人としましては、『もらえ』と言われるとは思いませんがね」
三四郎:
「…ひがしさんと石井さんやご家族との間で、一体何があったのか教えていただけませんか?」
ハリケン:
「そのことに関しましては、私個人ではお答え出来ません。ひがしケアプランセンターとしても何も申し上げられません。知りたいことがおありでしたらご本人やご家族からお聞きになって下さい。」
三四郎:
「…(少し長い沈黙)わかりました。では、情報はどのようなものでしたらいただけるのでしょうか?」
ハリケン:
「先月ぶんの利用票、そして介護保険の情報と既往歴などを書いた最低限のものとさせていただきたいのですが。」
三四郎:
「わかりました。では明日ひがしさんに取りに来させていただきます」
ハリケン:
「いいえ、それには及びません。明日は私も休みですし、今からすぐ書類をおつくりしてそちらの代表の方にFAXで送らせていただきます。そちらの事業所番号とFAX番号などをまずお送り下さい。」
三四郎:
「(かなりムッ)わかりました。すぐに送ります。
ではハリケンさん、利用者様をいただいていきます。」






それから私は、オニのようなスピードで書類を作りました。
小一時間サービス残業です(初めてです)。
まるで仇のようにパソコンに向かう私に、ケアマネさんも医事も誰も声をかけることが出来ず、そっと「お疲れさま」と帰っていきました。


書類完成。

FAX送信。

そして私は、自分のファイルを収めてあるキャビネットから、石井さんのケースファイルを抜き出し、ケアマネ全員が過去のステったケースや利用廃止になったケースを収納している棚に放り込み、勢いよく扉を閉めました。






ケース終了です。


私は、三四郎氏が私というケアマネのことをどう思ったのかがよくわかります。
こんな態度(わざわざ『なんてヤツ』と思われるような態度)をとるのは決して本意ではないし、普通だったら絶対にやらないことです。
たぶん三四郎氏は、私みたいなのに担当されていた石井さんを早く救ってやらにゃと思ったことでしょう。
この数ヶ月この事例にかかっていて、ずっと周囲のテンションと自分のテンションにギャップを感じていて、なんだか訳がわからなくなっています。
このときほど自分が浮いている、と思ったことはありませんでした。

私がやったことって、他の人にとってはやっぱりマスターベーションなんだとひねくれてしまいました。
事務長も主任も、よく話してくれましたとかこれからは正しくやっていこうとか言ってるけど、カニちゃんもナース河合も…「火のないところに煙を立てた」のは私、という気持ちなのかなと。
正しい!と思うことが法人の利益に繋がらない、そんなときそれでも躊躇なくコトが起こせる自分でいたいと思う気持ちと、目をつぶって汚水を飲み込める世渡り上手な自分でありたいと思う気持ちとで正直板ばさみです。
汚いなあ。自分が一番汚い気がする。

胃がキリキリします。