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大和文華館「松浦屏風と桃山・江戸の絵画」展へ

2017-05-12 15:35:07 | 大和文華館
恒例の大和文華館春の定番、国宝「松浦屏風」の展示は、
『桃山・江戸の絵画・都市のにぎわいと成熟』と銘うたれ、
国宝1点、重要文化財2点、重要美術品2点を含む50点で

14日(日)までの日程、私は会期末間際になりました。

展示室内の竹林、竹の皮に包まれた二本の新しい竹が3m程に
その手前に、三つの出陳品が出迎えてくれます。
左から「婦女弾琴図」信方印、桃山時代
 初期の洋風画ともいわれ、和紙に日本の顔料にクルミ油を
 混ぜて描かれています。


中は、「扇面貼交手筥」尾形光琳筆 江戸中期 重要文化財
 扇面八面と団扇四面が貼られており、洒落た図で
 西行物語図、白楽天図、八橋図、雲竜図、紅白菊図など
 何度拝見しても、すばらしい!
 今までの絵師は富士山頂は三峰型でしたが、光琳さんは
 観た通りに、江戸と京都を往復していたからですね。
正面 富士図(懸子表)

右は、「阿国歌舞伎草子」桃山時代
 念仏踊:南蛮風の衣装は阿国で舞台下から元恋人の亡霊が
念仏踊
 男装した歌舞伎役者が阿国と女装の茶屋のおかかとの問答
茶屋遊
四部構成で
Ⅰ.祭礼・遊楽ー都市文化のにぎわいー
「京奈名所図扇面冊子」扇面が60枚も、東大寺もありました。
「輪舞図屏風」円形に並ぶ遊女やかむろなど
婦女遊楽図屏風」(通称:松浦屏風)国宝
 左右対称に配置された等身大人物は、お顔は横向きで、
 紅やマニュキア様等も細かく、着物の多彩な模様の
 素晴らしさも描かれております。
 ロザリオの十字架が消された跡を探してください。

美人図」宮川長春筆 江戸中期 重要美術品
 振り返る遊女を


Ⅱ.物語・歌仙ー王朝文化へのあこがれー
「源氏物語図屏風」伝岩佐又兵衛筆 江戸前期
 六場面が描かれ、若紫ではスズメを逃がしたしなく娘や
 若菜では蹴鞠中に次に蹴る人や娘を眺める男が判りますよ
「武蔵野隅田川図乱箱」尾形乾山筆 1743年 重要文化財
 波の上を鳥が飛び、色とりどりのすすきが武蔵野を表す。
 
伊勢物語八橋図」岡田為恭筆 江戸後期
 正面奥の八橋は写実的で、杜若をここに書いても判らず
 装幀部分の廻り中描いており、高い芸術性が伺えます。
 
「伊勢物語図色紙」六段 芥川、伝俵屋宗達筆 江戸前期
草木の露は、銀で表されており、経年変化で黒に
 
草木の露「三十六歌仙絵敦忠」伝岩佐又兵衛 江戸前期

三十六歌仙色紙貼屏風」江戸中期(写真なし)
色紙が貼られた下の部分の金と白の市松模様に桐の紋が
描かれており、これにはびっくり。元々は近衛家伝来の
婚礼調度として誂られたものらしく人の手から人の手へと、
不思議な縁で最近加わった所蔵品だそうで、
雅さを味わうことが出来ますよた。
 

Ⅲ.故事人物・山水ー中国文化へのあこがれー
「維摩居士像」狩野山雪筆 江戸前期 
「古画縮図(布袋)」狩野探幽筆 江戸前期

「雪舟写山水図」尾形光琳
 雪舟の《破墨山水図》を写したものです。
「金地山水屏風」渡辺始興筆 江戸中期
金地に墨で書くのは難しいのに、濃淡や遠近法も
左隻 右隻
「四季山水図屏風 秋隻」丸山応挙筆 1787年
 山の端に雲に一部が隠れた月が

Ⅳ.西洋人物・風景ー西洋文化のおとづれー
洋書の輸入制限が緩和され、西洋文化への憧れ?
好奇心旺盛な作品の数々ですよ。
「オランダ海港図」荒木如元筆 江戸後期
 麻布に油彩(日本画の絵の具を油で溶く)です。
「ライオン図」宗紫石筆 1768年
 平賀源内の蛮獣譜=ヨンストンに基づいていますが・・

「江の島図」小田野直武(秋田生まれ)江戸後期
メガネ箱からのぞく絵で、左右反対に書かれ、
エッチングの技法を模して墨を筆で描かれれており、
波汀の陰の付け方を見られると・・・

「神奈川風景図」谷文晁筆 1802年

時間を忘れて魅入ってしまいました。

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