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露草の古名はつきくさ(鴨跖草、月草)

2017-06-14 13:01:53 | 季節の花々
                 (予約投稿です)
梅雨入りの日の話になります。
雨の朝を迎えると、庭の片隅のツユクサに小さな花が。
今年は早く咲いてくれました。
「梅雨入りに遅れじと咲く露草よ」愚句

5月中旬に咲きだした「ムラサキツユクサ」に比べ
ムラサキツユクサ
小振りで、密やかさが良いですね。
茶花に一度は使わせてくださいね。
でもこの雨の中、先客が・・・アリさんが逃げていきます。
 
露草は、茶道大辞典によれば
”別名帽子草・青花・藍花・蛍草・移花。古名「つきくさ」。
 ツユクサ科の一年草。日本原産。草丈約三〇センチ。
 葉は茎の節ごとに付き長卵形または公披針形で平行脈がある。
 葉柄は鞘状で茎を包む。
 六月から九月、編笠状の大形の苞の間に藍色二弁の花を開く。
 午前中に開花、午後しぼむ。”と
このことから、朝露を連想させ「露草」と名付けられた。
古名「つきくさ」は万葉集では「鴨頭草」,「月草」の字が、
中国では花の姿が鴨の堅い足の裏から「鴨跖草(おおせきそう)」
万葉人は花の形状と色から、鴨の丸みを帯びた頭と長い首を想い
跖⇒頭に変え「鴨頭草」とされたといわれます。
万葉人の万物に対する感性の違いなのでしょうか?
こんな歌が詠まれております。
『朝露に咲きすさびたる鴨頭草の日斜なへに消ぬべく思ほゆ』
                (2281 作者未詳)
時の流れが表されておりますね。
「月草」は月が沈む前、朝四時から咲きだしことからで、
『月草のうつろひやすく思へかも我が思ふ人の言も告げ来ぬ』
              (0583 大伴坂上家之大娘)

恋の歌、相聞歌として万葉集では夏の植物として詠まれますが、
現代俳句、歳時記は「秋」、三秋の季語になり、
注意しなけれバいけませんね。
虚子の珍しい恋の歌が詠まれております。
露草を面影にして恋ふるかな

さあお稽古で花にも「露打ち」をしてお迎えしましょう。

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