大会録

ホノマラの人々の大会の感想など

第5回小江戸大江戸200k(たぬき)

2015-03-05 00:51:06 | 小江戸大江戸200k
こんにちは。3年のふくもとです。

大会録載せようかどうか迷ったのですが、大御所たまるさんに唆されて+将来この大会に出ようと思っている人の参考になればいいなと思って載せました。


ちょっと長いです。


【出場のきっかけ・大会の特徴】
ちょうど2年前、僕が1年生の時の3月に、当時3年生だったkwmrさんが小江戸大江戸を走っているのを見たというのが1番の理由。
また、200kmというのがどんなものか知りたかった、というのがもう1つの理由。200km走る人たちが一体何を見、何を感じているのかにとても興味があった。
国内では稀少な200km超の大会であり、ウルトラマラソンには珍しく申し込みが1日足らずで締め切られる人気大会。クリック合戦になるウルトラマラソンなんてそうそうないですよね…。
また、この大会ではコースの誘導がほとんどないため、自分で地図を持って走らなければならない。コースの予習が必須。

【練習】
1月は距離走を織り交ぜつつ220kmほど走った。2月は愛媛マラソンを走った以外あまり練習しなかった。
足の調子を見るためにのんびり走ったくらい。6分/kmの感覚を取り戻すことと、ロスのないフォームで走ることを重視した。

【大会前日〜当日】
いろいろあって直前まで大会に出られるかどうか分からなかったため、調整がうまくできていなかった。
大腿筋に疲れが残っており、脛は少し痛んでいた。前日はアミノバイタルのクイックスタートを飲んだ。これはゲン担ぎみたいなもの。

当日の持ち物は以下の通り:
小江戸コース
・アミノバイタルクイックスタート2つ
・アミノバイタルスーパースポーツ2つ
・おにぎり2つ
・OS1ゼリー1つ
・OS1ペットボトル1本
大江戸コース
・アミノバイタルクイックスタート1つ(小江戸の残り)
・アミノバイタルスーパースポーツ3つ(小江戸の残り+1or2つ)
・おにぎり2つ
全体を通して持っていたもの
・顆粒状のアミノバイタル9本
・痛み止め
・胃腸薬

顆粒バイタルは20kmに1回飲み、クイックバイタルは空腹が我慢できなかった12km地点と100km地点あたりで飲んだ。スーパースポーツはレースを通して2つ飲んだがどこで飲んだか覚えていない。
飲み物は途中で買い足した。500mLのお茶を3本とビタミンウォーター1Lを買った気がする。痛み止めと胃腸薬は結局使わなかった。

【小江戸】
0km〜21.2km(初めの吉見エイド)
とにかくゆっくり走ることに集中する。ゆっくりなのにつらいしペースは思ったより遅いしで調子が良くないことを自覚しつつ走る。
14kmで荒川沿いの土手に出たが、向かい風が強くて萎えた。更にエイドではマイコップを忘れておじさんに注意され、つらくなった。この時もらった紙コップをこれ以降のエイドで使った。エコは大事。

21.2km〜32.7km(2番目の手島エイド)
ひたすら荒川沿いを走り続ける。30kmを過ぎたあたりであろうことか両足の大腿筋がつりはじめる。
キロ6で30km走っただけでこれはやばいのではないかと思いつつ、自分の回復力を信じて走り続ける。
エイドについた時、計測用のリストバンドが無くなっていることに気がついて絶望する。幸い拾ってくれた方が10分後くらいにエイドに到着したようで、事無きを得る。

32.7km〜51.8km(3番目の浄恩寺エイド)
荒川の土手から降りて、熊谷市内を走る。この大会では既完走者のゼッケンの色が異なっていて、一目で分かるようになっている(既完走者が紫、初出場者が黄緑)。
迷うと大変なことになるので、既完走者にひたすらくっついて走る。
途中で薬を落としていったおじさんがいたので拾って渡したところ、自分のリストバンドを拾ってくれた方だと判明した。
その方は小江戸大江戸既完走者で、更にUTMFも完走したことがあるすごいおじさんだった。
ふとあたりを見回すと、はだしで走っている人やでかいエクレアを頬張りながら走っている仙人みたいなおじさんがいたりして、もしかしたらこの大会はヤバい大会なのかもしれないと遅まきながら思った。
このままのペースだと予定よりはるかに遅い12時間で川越(91.3km)に到着することが分かり、やる気をなくす。エイドでは持参したおにぎりやロールケーキを食べてゆっくり休んだ。

51.8km〜73.3km(4番目の石橋エイド)
ひたすら前のランナーについていく。あまり覚えていない。坂がやたら多かった。石橋エイドでは肉うどんを食べた。
もう精神的にだいぶつらく、完走無理かなと思ってスマホを見たらkwmrさんから「無心で走れ」という旨のメールが届いていてやる気を取り戻す。何も考えずに走ることにする。
また、誰かの完走記に書いてあった「小江戸は大江戸のアップと考えた方が良い」という言葉を信じてなるべくリラックスしながら走った。

73.3km〜91.3km(5番目の川越エイド、小江戸コース終了)
日が沈んで暗くなってきたため、ライトを点ける。例によって前のランナーについていく。82kmくらいで1回コンビニに寄った。90km付近で少し歩いた。
川越に着くとkwmrさんが出迎えてくれた。カップラーメンを食べ、荷物を整理して大江戸コースに出発。だんだん調子が上がってきた感じがした。

【大江戸】
91.3km〜128.0km(6番目の成願寺エイド)
このレースの中でエイド間が最も長い区間(36.7km)。
104kmくらいまでは分かりにくい道が続くため、必死で前のランナーについていった。ペース配分がなんぼのもんじゃい、といった感じのスピードで飛ばす。
この時に父娘で走っているランナーの方々に遭遇したが、この人たちとは残り100kmほど抜きつ抜かれつを繰り返すことになる。娘さんは女性の中で3位だったらしい。すごい。そして美人。
109.0km地点でなか卯朝霞店に入り、ミニきつねうどんと黒蜜プリンを食べる。店員さんが明らかにキャパオーバーしていて、20分くらい食事が出てこない上、抹茶プリンを頼んだのにも関わらず黒蜜プリンが出てきた。まあランナーが大挙して押し寄せたらこうなるよね…と店員さんにちょっと同情しつつご飯を頂いた。
ここらへんから成願寺エイドまではコースの予習がばっちり(というかほぼ直進)だったので孤独走した。
0:00前くらいに成増で終電ぎりぎりのkwmrさんが応援して下さっていて、「竹橋でみんな待ってるよ」と言い残して去っていった。ありがとうございます。
122.0kmくらいで土踏まずが痛み始めたため、周りのランナーに倣ってすり足走法に切り替えた。今から思えばこれはとても良い判断だった。成願寺エイドでは温かい豚汁みたいなのを頂いた。

128.0km~144.1km(7番目のこあしすエイド)
ここからが大江戸コース本番。迷わないように慎重に進む。グーグルマップで事前に予習していたため、スムーズに進むことができた。
137.5kmの六本木ヒルズを過ぎたあたりでトイレに行きたくなったため、あたりのコンビニを訪ねて回ったが全てのコンビニでお断りされた。
近くにいたランナーの方に聞いてみたところ、139.8km東京タワー手前に公衆トイレがあるという話だったのでそこまで我慢することにする。
トイレに行ったときにリストバンドをまたもやなくしたことに気付く。どこで落としたんだろう、今度こそ見つからないんだろうなと落ち込みつつ、東京タワー前でヨーグルトをさびしく食べた。丑三つ時でも東京タワーは綺麗だった。
しばらく走ると、なんと皇居のところでkwmrさんとはせさんが応援してくれていた。時刻午前4時過ぎ。ありがたかった。
144.1kmのこあしすエイドでkwmrさん・はせさんと一緒にほうとうとかココナッツとかを食べた。チョコバットも3本くらい食べたような気がする。
リストバンド紛失の旨を申告し、出発。雨が少し降っていた。

144.1km~156.0km(8番目のおしなり君の家エイド)
大江戸コース中盤。皇居を1周したあたりから猛烈な眠気に襲われ、東京駅前の丸ビルの柱に何度も激突しそうになる。
そのまま1kmほど進んだところで道に迷っていたらしいおじさんに話しかけられ、目が覚める。他の人と話すのも眠気を覚ます一種の方法であることを知った。
おじさんと話しつつおしなり君の家に到着。ホットコーヒーとうどん的な何かを頂く。余談ながらここでペンを落とした。おしなり君の名前の由来は(押上+業平)÷2であることを知る。

156.0km~189.2km(9番目の秋ヶ瀬エイド)
足が痛くてほとんど走れない。ソラマチを歩いて通過する。最も迷いやすいポイントなため、浅草寺まで前のランナーを見失わないように頑張る。
浅草寺で写真を撮り、とりあえず赤門を目指す。湯島の坂が見えてきたあたりの交差点で真横からしのちゃんが颯爽と登場する。到着時間を計算して待ってくれていたらしい。
予想外の人物の登場に歓喜しつつ、駒込まで一緒に走る。駒込ではkwmrさん・さんずいのkwtさんが応援して下さっていた。ここでチョコケーキ的なものを補給しつつ休んだ。
駒込を出発し、172.3kmの赤羽までしのちゃんに案内してもらう。ここはしのちゃんのおかげで道に迷うこともなく、非常に良いペースで進めた。
ここらへんまでくると足裏がだんだん我慢できないレベルで痛み、すり足走法でもどうにもならなくなってくる。走り終わったら土踏まずのアーチが潰れて偏平足になってるんじゃないかなとか思った。
なんとか178.5kmのラストなか卯に辿り着いて並盛親子丼を食べる。親子丼食べながら寝ていた気がする。よく覚えていない。親子丼はおいしかった。
180kmから荒川土手へ。かねてから聞いてはいたが、思っていた10倍くらいきつい。眠気がおさまらず、歩くと寝てしまうために走らざるを得ない状況。
独り言と歌と足の痛みによって眠気を覚ます。この際足が壊れてもいいやと思いながらひたすら足を動かし続けた。
187kmあたりから強い雨が降り始める。エイドに辿り着いた頃には土砂降りの雨。かりんとうを少し食べ、温かい飲み物(何だったかは忘れた)を頂いて泣く泣く出発。川越バイパスに向かう。

189.2km~203.1km(203.5kmという説も、ゴール川越)
まさにラスボス。持ってきたウインドブレーカーが浸水してびしょ濡れになった。ここらへんで川越市街までの距離表示が出るのだが、1kmがやたら長い。
道が非常に単調なうえ、足が痛くて動かないために寒さも眠気も飛ばない。歩きながら夢を見た。リタイアを考えるも、リタイアできるポイントが見つからない。
ここで眠ったら楽なのか、いや寒いしやばそうとか思いながら歩いたり走ったりしていたら197kmあたりでセブンイレブンが見えたため、ブラックコーヒーと肉まんを購入する。
ブラックコーヒーは胃が荒れそうなのでレース中控えていたのだが、効果はてきめんで眠気が覚めて完全復活した。
このセブンイレブンをスルーしていったランナーも多かったが、個人的には寄るのが大正解だったと思う。セブンイレブンからゴールまでは一瞬だった。
ゴールでkwmrさんのお出迎えを受けた。達成感や安心感を感じる余裕がなく、頭がぼんやりしていた。
完走証を受け取って初めて「完走したんだ」という実感が湧いて嬉しくなった。


【おもったこと】
小江戸大江戸を完走するうえで一番重要なのは気持ちだと思った。
どんなにつらくても足が痛くても、足を前に動かせばゴールには近づく。ラストの方はこのことしか考えていなかった。
諦めの悪い人が得をする大会だと思った。
あと、エイドステーションのボランティアの方々がとても優しかったのが印象的だった。

【おわり】
完走はしたけれど、本当に203kmも走ったっけ?という感じです。終始泣きそうになりながら走っていた気がします。
まとまりがなくて申し訳ないですが、この大会録が将来小江戸大江戸に出場するほのまらーのお役に立てれば幸いです。


最後に、応援に来て下さったkwtさん、kwmrさん、はせさん、しのちゃん、そして応援メッセージをくれた方々、打ち上げに参加して下さった方々、本当にありがとうございました。

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