大会録

ホノマラの人々の大会の感想など

飛騨高山ウルトラマラソン(ふく)

2016-06-14 16:04:35 | 飛騨高山ウルトラマラソン
こんにちは。ほのまら5年目のふくもとです。
飛騨高山ウルトラが楽しかったので大会録を書きます。
長いので適当に流し読みをして頂けるとありがたいです。雑談多め。


【エントリー】
大学3年の時に野辺山に出て楽しかったので、同じ山だし出ようと思ってエントリーした。
はらさんやUSGさん、ひろせさんが楽しいと仰っていたことも大きな理由だった。


【大会前日】
100km組のはらさん、なかのさん、USGさんと共に新幹線で高山へ。名古屋で乗り継ぐ際に、はらさんはひつまぶし弁当を、なかのさんと僕は松浦の味噌カツ弁当を購入した。ちょっと味が濃かった。弁当の蓋の裏でぶたが味噌カツの説明をしていた。

高山駅についてから、シャトルバスで大会会場へ。受付で色々もらった。地元の小学3年生の直筆の手紙や、高山の特産品であるさるぼぼが袋に入っていた。「ぼぼ」とは飛騨弁で赤ちゃんのことらしいので、さるぼぼは「猿の赤ちゃん」という意味になる。
受付を済ませてからひろせさん&おがわさんと合流し、高山駅に戻って観光を開始。飛騨牛の肉寿司やみだらしだんご、日本酒ソフトを食べたり、日本酒・味噌汁の試飲をしたりする。後で調べたところ、みだらしだんごは醤油団子であり、関東で言うみたらしだんごとは別物だった。岐阜県南部や名古屋周辺でも食べられるらしい。初耳。

17時くらいから居酒屋で夕飯を食べる。飛騨牛のサイコロステーキなど色々あった。揚げ物の盛り合わせでどれを取るかを6人でじゃんけんで決めたのだが、USGさんが2連勝して飛騨牛をかっさらっていった。つよい。また、日本酒の飲み比べセットがあったため、皆で注文。銘柄は「山の光」「久寿玉」「奥飛騨」「蓬莱」の4つ。山の光と久寿玉は少し癖が強く、好き嫌いが分かれそうなお酒だった。蓬莱が一番飲みやすかったと思う。
夕食後、ひろせさん&おがわさんと別れて宿に行く。個室が広々としていた。温泉に入り、マラソンの準備をしてから22時頃に就寝。布団が暑かった。


【大会当日】
3時に起床。朝ごはんを食べて高山駅に向かい、シャトルバスで会場へ。荷物を預けてからスタート地点に並ぶ。はらさんはナスの着ぐるみを着ていた。暑そうだった。ひろせさんに見送られつつスタート。

0~20km
10kmまではぼーっと走る。古い町並みを走りつつ、前日の観光を思い出していた。朝ごはんを食べ過ぎたせいか、おなかが苦しい。最初のちっこい峠を上りきった所に16.7kmの美女高原エイドがあった。長野の隣の県なだけあって、りんごジュースはおいしかった(適当)。トマトジュースはどろっとしていておなかにたまりそうだったためスルー。はらさんはここで美女と写真を撮ったらしい。僕はおなかがきつくてそれどころではなかった。

20km~40km
美女高原を過ぎて下っていくと、21.8kmに道の駅ひだ朝日村がある。ちょうどおなかが楽になってきていたため、ここでよもぎうどんを食べる。思ったよりよもぎが多く練りこまれていた。地元の方々の応援も多く、比較的賑やかなエイドだった。
ゆるゆると上り下りを繰り返して進んでいく。ただ、(USGさんの大会録にもあるように)29.5kmエイドのカクレハキャンプ場を過ぎた途端に坂が急になる。普通に辛かったので歩きと走りを繰り返しつつ上る。急坂区間を過ぎ、5kmほど走った所で第2関門である飛騨高山スキー場に到着。視界が開けて気持ちが良かった。

40km~60km
スキー場を過ぎると、50km地点くらいまで一気に下りになる。適当に飛ばして49.5km地点の岩滝公民館に到着。桜ゴーフレットを食べ、陽気なおっさんに見送られつつ出発した…が、走り始めて50mくらいの所に「ビール」と書かれた私設エイドを発見。ただ、一見ビールが見当たらなかったためにスルー。頼めばもらえたらしい。ここらへんから私設エイドが増えてきた気がする。
第3関門、57.2kmの丹生川支所エイドではトマトシャーベットを食べた。トマトを固めてスライスしてシャーベットにしたもののようで、甘くはなかったがとてもおいしかった。みだらしだんごも置いてあったため、「やっぱりこれみたらしじゃないよなあ」と思いつつ食べた(当時は区別がついていなかった)。小中学生、スタッフさんにめっちゃ盛大に送り出される。

60km~80km
丹生川支所を過ぎて暫くすると、60kmの計測テントが見える。その先のT字路で71km組と分岐し、71km組は左のショートカットコースへ、100km組は右の千光寺コースへ向かう。分岐路を右に曲がるまではちょっとの坂だったら走れると思っていたのだが、曲がり角を曲がって坂を見た瞬間に走る気が失せた。予てから千光寺直前の坂は急だと聞いていたために覚悟はしていたが、想像以上だった。斜度だけだったら野辺山の馬越峠以上だと思う。唯一の救いだったのは、この坂が2km足らずしかないということ。ひいひい言いながら歩き、千光寺の石段を登って61.9kmの千光寺エイドに到着した。千光寺直後の坂を下っている途中でカモシカの赤ちゃんっぽいのに遭遇した。ふわふわしてそうだった。
第4関門、74.1kmの国府B&G海洋センターではおにぎり、梨打ち汁を食べた後にデザートで水ようかんを食べた。梨打ち汁は豚汁みたいなもので、梨とは特に関係なかった。エイドのおばちゃんによると、飛騨にある「梨打城」というお城で作られていたから梨打ち汁なのだそう。ランナー用に椅子・テーブルまで用意されていたため、ゆっくりすることができた。
腹いっぱい食べ過ぎたかな…と思いつつ走り始めて100m、1升瓶が4本並べてある日本酒エイドを発見。確かラインナップは「深山菊」「奥飛騨」「久寿玉」と何かだった気がする。当初は飲むつもりはあまりなかったが、声を掛けられたら流石に断るわけには行かないので、前日の飲み比べで飲めなかった深山菊を1杯だけ頂くことにした。結構量があった。「ランナーの方に言うのも申し訳ないんですが…」と控えめに日本酒を更に勧められるが、いちおう残り25kmあるため断る。今度はもう少し余裕を持って来ようと思った。

80km~100km
腹いっぱい食べて日本酒を飲んだからか、猛烈な眠気が襲ってくる。心なしか胃も気持ち悪くなってきたので走ったり歩いたりを繰り返して進む。しかめっ面で歩いていると、80km付近で応援して下さっていたひろせさんに心配された。ひろせさんの蓬莱は残念ながら飲めず、ほのまらーの通過状況を聞いた後に氷を頂いて再出発。無念。
しばらくは特に目立ったエイドもないためやる気もなくなる。と、ここで87.4kmの野菜販売所で氷水に入ったプチトマトが出現。プチトマトってこんなにおいしかったっけ?と思いつつ食べまくる。気付いたら93.3kmの飛騨牛エイドまで6km弱と迫っていたため、やる気が復活。飛騨牛エイドまで飛ばし、清見サイダーと一緒に飛騨牛を食べまくった。食べ過ぎておなかが重くなったため、その後は会場までゆっくり走ってゴール。11時間45分くらい。


【野辺山との比較】
1ヶ月前に2度目の野辺山を走ってきたので比較をしてみようと思う。

・エイド
野辺山は温泉が35km、42km、71kmにあるのが大きなアドバンテージだが、食べ物の種類は飛騨高山に比べれば少ない。ただ、少ないながらも地元の名産であるそばや山菜はとてもおいしい。あと今年はピットインエネルギージェル・スポーツ羊羹がやたらあった気がする。わりかしガチランしたいランナーに優しいエイドが多いかも。
飛騨高山はとにかく色々なものが置いてある印象。特産品がたくさんあり、ファンランするのに向いている大会だと思う。第2関門のスキー場にはアミノバイタルゴールドのジェルが置いてあったが、そういうジェル系の食べ物はそれ以降見なかった。また前にも書いたとおり、日本酒エイドなどの個性的な私設エイドが多い所が特徴と言える。

・コース

飛騨高山コース図


野辺山コース図


体感的には飛騨高山の方が野辺山よりも楽だったが、獲得標高を見ると飛騨高山と同じくらいらしい。理由を検証してみる。
ウルトラマラソンの獲得標高に関してはこちら。
http://holosrc.com/post-775/
野辺山では、18kmにあるコース最高地点と78kmあたりの馬越峠が大きな山場であり、前半と後半で獲得する標高が同じくらいである(と思う)。
どちらの峠も難所であり、前半の最高地点までは未舗装路を含むために足への負担が大きい。後半の馬越峠に関しては言わずもがなだが、これはただ高いだけでなく、距離にしても7kmほどあって長い。プラスして野辺山では90km以降に謎の長い上りが出現したりする。
ランナーにとって記憶に残りやすいコース後半部分に難所が多いと、その記憶が定着してしまうのかもしれない。
これに対して飛騨高山では、その獲得標高の大部分を前半の50kmが占めている(気がする)。またコースは全て舗装路である。まだ心に余裕がある前半に坂が集中しているため、コース後半ではあまり激しい上りが出現しない。千光寺の坂も急とはいえ、その長さは2km足らずである。逆に70km過ぎから暫く続く平地では(USGさんも言及していたように)坂慣れした足が辛くなるが、91kmを過ぎてからは会場までほぼ下り基調となるため、楽にゴールすることができる。千光寺以降は目立った難所がない。
こんな感じの理由で飛騨高山の方が比較的楽だと感じたのだろう。

・景色
これは野辺山の方がきれいだったと思う。飛騨高山では林道が多いため、周りの景色が見えづらく、開けた場所が少ない。これといって心を動かされるような景色はなかったと思う。対して野辺山では、天気が良ければコース最高地点から富士山が見えるし、42kmの八峰の湯からは八ヶ岳が見える。開けた場所がコース上に多かった。全体的に野辺山のコースの標高の方が高いことも関係しているのかもしれない。


【まとめ】
飛騨高山はよいところだった。野辺山も飛騨高山もまた行きたい。



終わり。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿