『メトロに乗って』その100。ついにこの企画も100回目、前回に続き、赤羽橋駅から歩く。テニスコートの先には首都高速芝公園出口、さらに歩くと右手に新たな橋が見えてくるがこれが将監橋(しょうげんばし)である。
面白い名前の橋だが、由来は近くに金森将監という旗本がいて、彼の名前をつけてのか、彼が橋を渡したのかわからないがここから来ているようだ。この橋は1968年に竣工、幅員17.8m、長さが23.4mある。
橋の下をよく見ると増上寺に向かってトンネルのような穴が開いている。また、橋の横には鳥居、その前にはお寺の入口のような石柱、通現院と書いてはあるが、お寺はない。
祠は『元禄七年銘納経石塔』と書いた説明板、さらに観音菩薩と不動明王の二体が彫られた石塔がある。説明板には増上寺への納経に関わって造立された石造物ということが書かれていた。やはり、この辺りは増上寺と東京タワーがメインなのであろう。
さらに下流に向けて歩く。国道15号線に架かる橋が金杉橋、江戸時代の東海道にあたるが、ここから日本橋までは1里あった。
この辺りでは古川が金杉川と呼ばれたために付いた名前で、赤羽橋と同様である。川には沢山の船が係留されている。
江戸時代の錦絵を見ると海岸近くにあり、この先は埋立地であることがよくわかる。この橋を渡ってすぐ南側には勝海舟と西郷隆盛が江戸無血開城を決めた薩摩藩蔵屋敷がある。
ここまで来ると大門駅や浜松町駅はすぐ、ちょうど一駅分歩いたことになる。