人形町には中々良い店が多い。今回は久しぶりに釉月にお邪魔した。店は人形町駅から4、5分のビルの地下にある。カウンター9席と奥にテーブル席があるが、これを板さんとフロア係の2人で手際よく対応してくれる。
まずはビールで乾杯、お通しは焼き蛤。アルミ箔にハマグリを包み、コンロにかけたものだが、さすがに熱い。何とかアルミ箔を外し、一口で食べるが、直にコンロに乗せたものより貝の表面がしっとりしていて美味い。
注文は『満願寺とうがらしのおひたし』『刺身盛り合わせ』『活さいまき海老のフライ』『穴子磯辺焼き』をまずは注文。すぐに満願寺とうがらしが到着、冷たい出汁に満願寺とうがらしと油揚げ、さらに削りたての鰹節がアクセントとなっている。
次に刺身盛り合わせ登場、カツオ、キス、炙り金目、鯛、毛ガニのほぐし身、蒸し鮑。うち鯛は醤油で頂くが、脂が乗って美味い。金目も目の前で炙り、アワビは目の前で蒸したもの。
秀逸なのは解禁になったばかりの毛ガニの身を蟹味噌で和えたもの。このタイミングでお酒をお願いする。まずは烈(山形県)、切れ味が良く、金目によく合う。1合のため、すぐ飲んで、次は天青(神奈川県)、これもさらっとした辛口で美味い。
板さんが活け海老を剥き始め、フライに。頭は素揚げ、身はタルタルソースをつけて食べるが、身が甘い。酒はどっしりとした『巌』(群馬県)。あっと言う間に海老は無くなる。
次に穴子磯辺焼き、焼き穴子に最後に醤油を掃き、焼き海苔に挟んで食べる。醤油で穴子の身の甘みが強調され、頼んだ鳳凰美田(栃木県)ともばっちり。
さらにポテサラ、クリームチーズの味噌漬け、揚げたて厚揚げ、ぬか漬けをお願いするが、特にポテサラには揚げた玉ねぎが載り、食感もいい。屋守(東京都)は夏仕立てで爽やか。最後は天寶一(広島県)、福山市の小さな蔵で丁寧に作られた旨味たっぷりの酒で終了。
酒と肴がバランスが取れ、また、提供されるタイミングもよい店であることは以前から全く変化がない。また、すぐに行きたくなる店である。
釉月
中央区日本橋富沢町6ー6ホワイトセブンB1
0356400773