『鉄道シリーズ』その144。真岡鐵道はご存知だろうか。JR水戸線の下館駅(茨城県筑西市)と茂木駅(栃木県茂木町)41.9kmを結ぶ第三セクターの私鉄でマニアの間では蒸気機関車を4両(うち動態が3両)有することで知られている。
もとは国鉄真岡線として1920年に全通した路線であり、1988年に今の三セクに転換され、もう直ぐ30周年になろうとしている。
今回はこのうち益子駅より2駅下館よりの西田井(真岡市)〜茂木(茂木町)20.7kmを往復した。西田井(にしだい)駅は無人駅ではあるが、県産木材を使用した立派な駅舎もある。ここで茂木行きを待つが、実はこの駅は交換(単線のため行き違いで上下の車両が止まっていき過ごすこと)するケースが多い。駅の前には池があり、鳥などの声が聞こえる以外は静かなもんである。
西田井を出ると左側には一面の田んぼが広がるが、右側は未利用の荒れ地も多い。次の北山駅は真岡鐵道になり、増設されたものである。
次は益子駅、日本の駅100選にも選ばれたユニークな駅舎で構内には自由通路があり、裏側には駐車場も揃えてある。駅前には益子焼の立派な壺が鎮座している。上を見上げると時計台のようになっている。ただ、今日はひっそりして乗降客も少ない。
益子駅を過ぎると建物も減り、田んぼと荒れ地ばかりが目立つ。七井駅も駅舎は立派、駐車場も無料で完備、都会では考えられない。
多田羅駅は〝たたら〟と読むが、駅周辺には多田羅沼やキャンプ場がある。しかし、雨模様の中では乗降客も少なく、乗っているのも殆ど地元高校生。乗り慣れているのか、しつけが良いのか、あまり、騒ぎもせず、スマホに夢中なようだ。
この辺はすっかり田園風景、田植えから1ヶ月経って稲の緑が眩しい。市塙駅は六角の面白い駅舎が特徴で市貝町の中心駅のため、学生の乗降は多いが、無人駅である。
(以下次回)