その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

得する幸せ

2008年12月17日 | Weblog

 

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得する幸せ

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バーゲンやタイムセールで

 

欲しかったものが

 

安く手に入れることが出来たり

 

お店の人に

 

「サービス」してもらったり

 

友達にご馳走してもらったり

 

それは

 

お金では買えない喜び

 

トクした気分は

 

こころに飛びっきりの笑顔をくれるね

 

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今日の写真は

またまた薔薇です

 


溶け込む

2008年12月16日 | Weblog

 

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溶け込む

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知り合いの女性が結婚した

 

いわゆる子連れ結婚

 

二人は楽しそうに

 

でも私は知っている

 

本当は楽しくなかったこと

 

楽しさと祝福で

 

沸き立つ結婚式

 

式の前やら後なら無愛想でもいい

 

でもいまはだめなんだ

 

楽しそうに 溢れる祝福を受ける

 

誰にも

 

この素晴らしい時間を

 

壊す権利はないのだから

 

みんなで一緒に楽しめるときは

 

少ないのだから

 

げんなりするほどのピンク

 

うんざりするほどの しあわせ

 

ひとり ぽつねんと

 

溶け込めずにいる

 

少し切ない気持ちで見つめた君に

 

大丈夫ママはいつまでも

 

君のものだから

 

そういうのが精一杯だった

 

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今日の写真は

まだいまを盛りと咲いている

薔薇園の薔薇

 

 

 


しあわせ

2008年12月15日 | Weblog

 

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しあわせ

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しあわせに

 

なれるかどうか

 

ではなくて

 

しあわせに

 

おもえるかどうか

 

だとおおもう

 

・・・

 

しあわせなのに

 

きづいていないひとがいて

 

ふしあわせのなかで

 

しあわせをみつけられるひともいる

 

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今日の写真は

のどかな小春日和が続く12月

冬を忘れてしまいそうなくらい

吊るし柿の影が柔らかく

水鏡が風の存在を見せてくれます

心なしか背中ものんびりしたゆとりを感じる

 

 

 

 

 

 

 


やがて

2008年12月14日 | Weblog

 

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やがて

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朝から雨が降っている

 

交差点で信号待ち

 

三人の女子中学生

 

大の仲良し

 

ふと聞こえた言葉

 

ずっとずっとみんな一緒だからね

 

そして硬い相槌

 

お互いが傘の間の隙間を作りながら

 

でも

 

時間とともに

 

ばらばらになって行くことも

 

知っているのだけれど

 

いまは今を大切に思う

 

だから

 

みんな一緒だよって

 

次の交差点で

 

もう既にばらけてしまった

 

一人の子が

 

大きく手を振って

 

さようなら

 

ぜったい一緒だよって言ったのは

 

5分前

 

そういう意味ではないけど・・

 

思わず少し切なく少しおかしかった

 

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今日の写真は

無機質な人工物に

スズメがとまると急に

素敵なものに見えていうる

スズメのとまる位置も微妙にリズム感がある

気に止めなければそれまでのもの

私の個人的に好きなだですけど(笑)

 

 

 

 

 

 


心の駅

2008年12月13日 | Weblog

 

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心の駅

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ひだまりのホームに

 

旅立ちを

 

せかせるように

 

汽車が待っています

 

夢という

 

人それぞれの

 

心の駅に

 

新天地への期待を膨らませ

 

銀河鉄道を目指している

 

さまざまな応えがある中

 

心の駅には

 

さまざまなプランがある

 

新鮮な思いを胸の

 

さぁ旅だとう

 

心の駅から

 

夢に向かって

 

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今日の写真は

ルリビタキ

14~5cmくらいの小鳥

スズメ科ヒタキ目ツグミ亜科

かわいい目と瑠璃色の羽が美しい

 

 

 

 

 

 

 

 

 


おもう

2008年12月12日 | Weblog

 

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おもう

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大切な人を想う

 

心の一番

 

深いところで

 

つよく そっと

 

大切に想う

 

・・・

 

想う気持ちが

 

あまりにも強すぎると

 

「想い」は「重い」になってしまう

 

大切な人は ゆるやかに

 

そっと想いたい

 

想いの重さに

 

押しつぶされないように

 

何よりも

 

いつも笑顔で想えるように

 

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今日の写真は

いつも仲良し想い続けている姿が美しい鳥

鴛鴦(おしどり)

 

 

 


まなざし

2008年12月11日 | Weblog

 

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まなざし

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まなざしの

 

交わるところ

 

確かめなくても

 

信じていいものがある

 

・・・

 

言葉にしなくても

 

言葉で伝えなくても

 

分かり合える瞬間がある

 

それは

 

気持ちを伝える方法ではなく

 

信じること

 

理屈ではないと言うこと

 

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言葉は大切だけれど

信じる心も大切

 

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今日の写真は

キビタキ

スズメ目ヒタキ科ヒタキ亜科

夏鳥・・夏に渡ってくる鳥ですが

留め鳥になっているのもあるそうです

かわいい目が素敵でしょう・・美しい声で鳴きます

 

 

 

 


小さい「つ」は どうやって見つかったのか 3

2008年12月10日 | Weblog

 

昨日のコメントのお返事が遅れています

後ほど書きます・・すいません

 

 

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五十音村の住人たち

小さい「つ」は どうやって見つかったのか

その3

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村一番の長老の提案で 文字さんたちは休暇をとって

温泉に行くことになりました

「か」さんだけは「行こうか?行くまいか?」と

いつものように悩んでいます

「温泉に行って休んだら 人間はその日

話すことも書くこともできなくなるから

やはり休んではならないのではないか?

でも いつもいつもたいしたことを話してはいるわけでもないし

一日くらい話したり 書いたりできなくても変わりはないか・・・

まぁあいいや 行ってしまおうかな」

結局 みんなと一緒に温泉でのんびりすることになった

その日は文字さんたちが休暇をとったので

日本全国の本や雑誌や新聞 そのたありとあらゆる

印刷物は真白になってしまった 絵本の中の絵は

もちろん描かれていたけれど 文字は消えてしまっていた

もちろん人々は全く話せない 美術館の学芸員や

書くよりも考えている時間のほうが多い小説家など

話すことの少ない人にとっては普段どおりの一日だったが

それ以外は 話せないことで喜んだ人 困った人まちまちだった

喜んだのは まずデパートのエレベーターガール

いちいち階に止まるたびに 裏返った声で

案内しなくてもよくなったからね そして~

日本に住んでいる外国人 いつも早口で

日本語が理解できずに劣等感を感じていた彼らは

この日だけは堂々と英語を使い 意志が伝えられほっとした

それからもちろん 学校の子供たち

教室に座って何か学ぼうにも 先生は何も教えてくれない

これでは学校にいる必要もないと どの学校も

早々と学級閉鎖になってしまった

家にいても テレビゲームの文字も消えてしまっているから

物語が進んでいるのか「ゲームオーバー」なのかも分からない

いつもは家の中にいることが多い子供たちも

この日はサッカーをしたり 川で魚を釣ったり外で遊んだ

逆に困ったのは デパートや大型電気店の売り子さんたち

客に商品を売り込もうにも言葉が出てこない  それに

電車の駅員さんたちも大忙しだった まず

券売機の料金表には数字だけで駅名が書かれていない

いくらの切符を買っていいのかわからない乗客と話も出来ず

途方に暮れる始末 何とか電車に乗った人たちも

行き先は書いてなしアナウンスもないので

気づけばとんでもなく遠くまできていたりした

そして誰よりも一番困ったのは 政治家たち

話が出来なくなったら何もすることがないと

もう少しのところで国民にばれそうになってしまったからね

始めは この状況に怒ったいた政治かも

どうしようもないことが分かってひとりずつ黙って家に帰り

一日家族と一緒に過ごすことになった こうして

始めは音のない世界が不自然に感じられた人間たちも

しばらくすると それに慣れてきて

その静けさを楽しむようになった

つまらないテレビ番組を見るよりも

木々の合間をぬう風の音や 鳥の鳴き声を聞いて

人間たちもその日ゆっくり休むことになった

温泉を楽しんだ翌日 文字たちも全員そろい

もちろん小さい「つ」も一緒に仕事に出てきたから

その日から人間の会話も正常に戻った

以前と同じように言葉を使って話したり 冗談を言ったり

嘘をついたり お世辞を言ったり 手紙を書いたり

本を読んだり ニュースを聞いたり

文句を言ったり 教えたり 教わったり 要するに 

文字を使ってすることは全てが元通りになったのだ

そうそう 小さい「つ」はお父さんの大きい「つ」と

お父さんが大好きな「み」さんと

三人で仲良く暮らしましたとさ・・・

おしまい

・・・

三修社発行

「小さい つ が消えた日」

ステファノ・フォン・ロー著から抜粋

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長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました

この本はお近くの本屋さんで イラスト入りで発売されています

もう一度読み直したい方はぜひ買ってお読みください

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今日の写真

ライオンノミミ Leonotis leonurus シソ科 原産地 南アフリカ  

花冠がライオンの耳に似ているのでこの名前  

 

 

 

 

 

 

 


小さい「つ」はどうやって見つかったのか 2

2008年12月09日 | Weblog

 

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五十音村の住人たち

小さい「つ」は どうやって見つかったのか

その2

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子供たちが 小さい「つ」の帰りを

見つけて報告したころ

小さいつ」が集会場につくと みんな勢ぞろいして

そして 「おかえり」と大きな声で温かく迎えた

みんな とても幸せだった

男性の文字さんたちは うれしさのあまり大笑いをし

女性の文字さんたちはうれし泣きをし そして

一週間ぶりにもどってきた 小さい「つ」は

友達でもある子供の文字さんたちと

輪になって楽しそうに遊び始めたのだった

大人の文字さんたちは いそいそと家に帰ったかと思うと

料理の支度を始めた どの家の煙突からも

煙がもくもくと元気よく上がり

集会場の机はあっという間に小さい「つ」の

大好物で埋め尽くされた

これは小さい「つ」のお帰りパーティーだね

みんながわいわい楽しんでいる中

お父さんの大きい「つ」は 側によってぎゅっと抱きしめた

その隣では「み」さんが涙を流していた

パーティーが盛り上がったころ 「あ」さんが立ち上がり

「ちょっと静かにしてくれ ひとついいたいことがあるんだ・・・」

と 大きな声で叫んだ みんなが静かになるとこう叫んだ

『小さい「つ」が消えて色々問題が起こり みんなに迷惑が掛かったのは

どう考えても私のせいだな『自分が五十音でもアルファベットでも

一番最初に来る文字だから 一番偉いんだ!』と言い出さなければ

喧嘩にもならなかったし 小さい「つ」も消えることはなかったんだ

こんな風にみんなに迷惑かけて 君を傷つけて

辛い思いをさせてしまってごめんな』 文字さんたちに頭を下げ

さらに小さい「つ」に向かって頭を下げた

「あ」さんのいままで見たことのない真面目な姿に

みんなシーンとなって聞いていた

『自分が一番』と競い合っていた文字さんたちの間の

わだかまりがすっと解けた瞬間だった

村一番の長老で 一番賢い「こ」さんがそこで立ち上がり

満面の笑みでみんなに意見を求めた

「ひとつ提案があるんじゃが・・・ 小さい「つ」が

帰ってきたことを記念して 明日は一日休み

みんなで温泉に行ってすこしゆっくりしたらどうかな?」

 

つづく

・・・

三修社発行

「小さい つ が消えた日」

ステファノ・フォン・ロー著から抜粋

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温かく迎えられた小さな「つ」は・・

みんなと温泉に行くこととなったが・・

文字たちが一斉に休むと・・

どうなるか・・いよいよラストです。

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今日の写真

ポインセチア

花言葉は 祝福

12月もクリスマス装飾一色になると

花屋さんの店先に一斉に並びます

赤い色が目に飛び込むと

もうすっかりクリスマス気分?

 

 

 

 


小さい「つ」は どうやって見つかったのか

2008年12月08日 | Weblog

 

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五十音村の住人たち

小さい「つ」は どうやって見つかったのか

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小さい「つ」への伝言を人間を介して伝えることになったが

小さい「つ」に果たして伝わるかの心配の中

こういうときは 運を天に任せるしかない

運がいいことに この日 小さい「つ」は

ひとりで森の中をぶらぶらしていたわけでも

山登りをしていたわけでも 

深い海の中でお魚と遊んでいたわけででも 

また風船で空を飛んでいたわけでもなかった

では どこにいたかと言うと

小さい「つ」は東京見物をしていたのだ

五十音村を離れて一週間 大自然で遊びつかれた

小さい「つ」は人が恋しくなっていた そこで

東京タワー 明治神宮 てんぷら屋さん

渋谷 落語の寄席 焼肉屋さん そしてもちろん

とっても甘くておいしいと評判のアイスクリームやさんを

回る予定で 東京に向かっているところだったのである

歩きつかれた小さい「つ」は 新幹線で東京を目指した

大きな窓から ビルも田んぼもすごい勢いで流れてゆく

お腹がすくと小さい「つ」は 隣のおじさんが忘れていった

お弁当を食べた 遠くの景色を眺めていると

うとうと眠りについてしまった

東京駅に着いた小さな「つ」は

直ぐにどこか様子がおかしいと感じたんだ

なぜって、みんながみんな 同じことを話している

一度聞いたような内容が何度も何度も聞こえてくるんだ

床屋さんのおじさんも髪を切っている間

同じ伝言をお客さんに語って聞かせているし

秋葉原の電気店に並べられたテレビからも

同じ伝言が流れている 電車の駅に貼られている

ポスターにも同じ伝言が書かれている

途中で立ち寄ったケーキ屋さんにいたおばさんたちも

同じ伝言を話している それにどうやら

みんな自分に話しかけているような気がしてならない

さっきから「君は大切だ」だの

「早くみんなの元に戻れ」だのと

自分のことを言われている気がするのだ

最初は 途中で東京見物をやめたくはなくて

聞こえないふりをしていたけど 歌舞伎を見ていても

寄席に行っても同じ言葉が聞こえてくる

最後には もういいやになって

「もう バカじゃないからわかったよ 帰るよ」と

途中で東京見物をあきらめることにした そして

品川から午後早い時間の電車に乗って

五十音村へと向かったんだ

人間たちが寝静まったころ 文字さんたちは

いつもの場所に集まっていた

この日は これまでのように小さい「つ」を探して

日本中を歩き回るのではなく みんなで小さい「つ」の

帰りを待つことにしたのだ 日はとっぷりと暮れ

空には大きな月が掛かっていた

風には既に秋のけはいかし

コオロギが涼しげに鳴いていた

五十音村の外では 子供たちが見張りをして

小さい「つ」が戻ってきたら知らせる手はずになっていた

大人の文字さんたちは自分たちの伝言は

小さい「つ」に届いただろうか

言いすぎはなかっただろうかと

心配でじっとしていられなかった

集会場を行ったり来たりするものもいれば

話をしたり トランプをして気を紛らわすものもいた

大人たちの心配をよそに 子供たちは

縄跳びやベーゴマ かくれんぼなどして

思い思いに遊んでいた

真夜中を少し回ったころ もう今日は

小さい「つ」は戻ってこないだろうとあきらめて

いくつかの文字さんたちは寝床に向かおうとした

そのとき 子供たちが狂気の声を上げて

みんなのところへ駆け込んできたんだ

「小さい「つ」だ 小さい「つ」がかえてきあ!!

みんな 早く小さい「つ」を迎える準備をして!!!」

つづく

・・・

三修社発行

「小さい つ が消えた日」

ステファノ・フォン・ロー著から抜粋

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いよいよ 小さい「つ」が村に戻りました

さてさて・・続きはまた明日

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今日の写真は

いたるところでクリスマスツリーが

目に付き始めました

そのツリーの鐘を写してみましたが

そこに自分の姿が写っていた

でもきっと分からないからアップしました