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親友
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空き缶を蹴りけり
学校へ行き
空き缶を蹴りけり
家に帰る
道端の空き缶が僕の友達
僕の歌を聞き
僕のため息を知っている
喧嘩した僕が
悔し涙にくれるのを見ていた
空き缶は
僕の秘密を誰にももらしたりはしない
僕が面白いことを言うと
カラカラ笑って遠くまで転がる
あっちへコロコロ
こっちへコロコロ
いろんなところへ転がるけれど
やっぱり僕らは
ずっと仲良し
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今日の写真は
野ざらしで
積み上げられている
ドラム缶