雨月
***
胸がざわざわする日の空は
グレイと紺のマーブル模様
だから
あなたに早く逢いたい
こころに
闇が広がる前に
・・・・・
***
名月を隠す無情の雨
十五夜の夜
この日の月を楽しみにしていたのに
夕方から雲行きが怪しくなる
やがて雨が降り出し
せっかくの名月も
雨で見ることができないのを
「雨月」といいます
あるいは分厚い雲に邪魔されて
見られないのを「無月」ともいいます
こんな言葉を生み出すほど
昔の人の生活に
月は深くかかわっていました
平安時代の貴族社会では
男性が女性のもとへと訪れる
「通い婚」が一般的でした
夫や恋人の訪れを待つ女性は
待つ間幾度も外の月を見上げ
ため息をついたのではないでしょうか