その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

玉響(たまゆら)

2007年09月14日 | Weblog

玉響(たまゆら)

***

見えないものをどれくらい

信じることができるだろう

どこまでいけば

理解(わか)るだろう

わたしたちは

確かなものを

探し続けて旅をする

確かなものなど

ひとつもないのに

ふと通りゆく玉響は

わたしをどこへと誘(いざな)うだろう

どこまでいけば

理解るだろう

・・・

***

 

ほんのかすか

玉響(たまゆら)とは

「かすかな」「あるかないか」といったことをさします

玉響(たまゆら)は

現在ではほとんど使われない言葉ですが

なんという美しい響きと文字でしょう

しかもその意味するところは

翡翠や瑠璃 真珠などの

美しい宝玉が触れ合って

かすかな音を立てる様子が

元になっているのです

昔の人は

宝石の見た目の美しさと共に

かすかに響くその音までも

愛でていたのでしょうか

現代でももっともっと使って

残していきたい言葉の筆頭かもしれません

「君が手とわが手とふれしたまゆらの

心ゆらぎは知らずやありけん」

(大田 水穂)

手が触れ合った瞬間

ほんのかすかに胸がときめく

恋の始まりにつながるかどうか

自分にもわからないような

心の動きを美しく歌い上げています