その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

桔梗(ききょう)

2007年09月08日 | Weblog

桔梗(ききょう)

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始めてこの花が桔梗と知ったのは

そろそろ異性を意識しだしたころ

少し気になっていた人の

庭に咲いていました

母親同士がとても仲がよくて

でも同級生なのに

口を利いたことが少なかった

どこかでお互いを

意識していたのでしょう~

やがて・・

何かのきっかけで

話し合うようになり

幼友達は親密な友達に・・

しかし

成長と共に

別々の道を歩むことに

初恋は結ばれないと

桔梗の花に添えられた手紙に

・・・

桔梗が咲くころ

今でも現実になって現れそうな

遠い想い出・・です

***

 

 

~秋の野に 咲きたる花を 指折り

かき数ふれば七種(ななくさ)の花

萩が花 尾花 葛花 撫子の花

女郎花 また 藤袴(ふじばかま) 朝顔の花~

「万葉集」(山上憶良)

秋の七草に数えられる朝顔は

桔梗のことだといわれています

中世のころは

漢名をそのまま音読みして

「きちこう」と呼んでいたようですが

しだいに「ききょう」に変化しました

か細い茎に

わしで作ったような一重のしゃんとした花びら

背筋をぴんと伸ばしたような

楚々とした風情がただよいます

~朝顔は 朝露 負ひて 咲くといへど

夕影にこそ 咲きまさりけり~

「万葉集」(読み人しらず)

朝から咲き続け 夕方にいっそう

その艶を増す・・・

見習いたいですね