移植直後(術後2日目)と移植後6ヶ月のCTでの変化について、まとめて見ます。
写真は、左側が術直後で右側が術後6ヶ月目のCTです。上の段が、へその高さ・下の段が肝臓の高さの輪切りです。
真っ白な部分が、骨で、中心に見えるものが腰椎(背骨)でその周囲に灰色の塊が粘っているのが筋肉です。真っ黒で、円形のものが腸の中のガスです。それ以外の皮膚の直下や腸の周りにある黒っぽいものがすべて脂肪です。
へその高さの輪切りでは、皮下脂肪・内臓脂肪が劇的になくなっているのがわかります。また、背骨の周りの筋肉が萎縮して半分ぐらいに減っています。術直後の脂肪が少し白っぽく見えているのは、むくみで脂肪に水分が混じっているためです。
下の段の肝臓の高さでの輪切りでは、肝臓が少し大きくなっているのがわかります(左側の三角形の灰色)。術後は認めなかった肝臓の中の胆管は6ヶ月のCTでは拡張子黒い横長のしみのような構造がわかります。
右にある灰色の三角は脾臓になります。肝硬変の方は大きくなっています。
造影剤が使用されていますので、丸い白い構造は大動脈や大静脈・門脈などの輪切りです。
肝臓が大きくなっていくさまは感動すら覚えます。
大きさに比例して元気になっていくようで、一喜一憂していた頃を想い出しました。
わたしは貰った肝臓が小さかったので、なかなか大変な思いをしましたが、通常のパターンで進むと移植って本当に偉大だと思います。
できれば将来、人工で賄える日が来ることを願うばかりです。
でも、そもそも移植に至る前に解決策が有ればそれに越したことは無いのですが。
ところでひささんと言えばCT画像は専門だと思いますが、自分の画像とかは見放題なんですか。
やっぱり担当医次第なのでしょうか。
例えばわたしが、ある時点での自分の画像を見たい(もしくは欲しい)と言ったら見せてくれるものなのでしょうか。
差し障りがなければ教えて下さい。
昔は、CTなどの画像は、撮影後フィルムに現像され、大量の資料となって袋に入っていました。それを倉庫から出し入れするのはとても面倒なことですし、何千人分5年間でも、すごい量になってしまいます。
確か、法律で定められている画像の保存期間は5年だったと思うのですが、倉庫対策のため、5年経過したものは廃棄される可能性があります。
しかし、最近は画像はデータ化されハードディスク内にDICOMという基準にのっとって格納されます。フィルムに現像巣r個とはするのですが、たいていは、PCで呼び出し閲覧します。
大学病院は、大切な画像を半永久的に保存しているはずですので、お願いすれば見せていただけるはずです。
私の施設では、私が放射線科であることもありますが、電子カルテで縮小版をいつでも閲覧することができます。それをコピーさせていただき、ブログに掲載しています。
一応主治医の了解はいただいていますが、医療情報はいつでも開示できるようになっていますので、個人情報としての問題がなければ大丈夫と思います。
でも、フィルムになって保存されている場合には、マイクロ化されていたり倉庫のかなり奥のほうにしまわれていたりすると、なかなか出てこないこともありえますので、ご注意ください。