関連病院で、PET検査を受けることとなりました。写真は自分のPET検査の結果です。
上段が、薬剤投与後休憩を挟んでとった早期像です。
左がCTに重ね合わせた断層画像で、温度と同じで赤いほど集積があることを示しています。右は、正面から腹部全体の集積を重ねてみている画像で、腎臓・膀胱に高い集積(正常像)を認めています。赤線が、肝臓癌のあった部位ですが、私の場合は集積しませんでした。
下段が投与後4時間後の、晩期像です。
やはり、腫瘍には集積しませんでした。
PET検査は、薬剤投与後刺激のないほの暗い部屋で、1時間程度じっとして脳の活性などを落ち着ける必要があり、この時間がまさに”ざんげ”の時間のようで、いろいろな心配がぐるぐる頭を駆け抜けます(ものすごくいやな時間でした)。
以下は検査についての説明です。
PET(positron emission cpmputed tomography):ポジトロン断層法
陽電子崩壊核種を体内に投与し、集積したRIが近傍の水の電子と反応し180度反対方向に2本の消滅放射線を放出するが、そのX線を2個の検出器で捕らえ断層画像を作成する方法。
しかし、出来上がってくる検査結果は、通常の断層画像と位置関係がわからなく位置情報に乏しい。よって、同時にCTを撮影しコンピューターで合成することにより正確な補正と位置関係が明らかになる(PET-CT)。
一般的には、FDG(fluoro-deooxy-glucose)を使用しているが、これはブドウ糖に陽電子崩壊元素であるF(フッ素)をつけ、体内でブドウ糖を消費する細胞・組織に取り込まれるところを画像にする方法が使用されている。
一般的に癌細胞は、分裂活動が盛んなためブドウ糖の消費が多く、多くの集積を認める場合が多い(万能な検査ではない)。これを利用して、がん検診や転移の検索に用いられている。
しかし、肝細胞はリン酸化され細胞内に取りこまれたものをG6Pという酵素が脱リン酸化をおこし、細胞外に排出するため、取り込みが弱く集積は低い。
よって、高分化(悪性度が低い)な肝癌では集積せずに、肝癌においては転移などの検索には向いておらず、保険適応もない。しかし、低分化(悪性度が高い)な肝癌では、酵素が欠落し集積を認めるようになる。PET集積を認めると予後不良であるという報告が多い
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