生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

DIC CT

2009-02-04 21:19:27 | 合併症の治療(2回目の入院)

ステントを抜いてしまったあとに、DIC CTと言う検査を行いました。

これは、血管内に造影剤をゆっくりと入れて検査するのですが、この造影剤は、肝臓から胆汁に排泄されるので、点滴開始後1時間程度で胆汁(胆管)の中に溜まってきます。

そのときにCTを取ると、胆管が白く浮き出てきます。

写真は、ステント抜く前に取ったCTの横断像と冠状断像(前から見たように再構成)とDIC CTで同じような場所を移したものです。

左側がステント抜く前のCTで、普通の造影剤を使用していますので、白く染まっているのが、門脈に当たります。黄色い矢印は、胆管内に入っているステントです。

右側が、DIC CTでステントが抜けたあとなので、白いチューブはなくなっています。その代わりに、その部分が白く浮き出たようになっています。

水色の部分が、狭窄しているところで、白い構造が見えてきません。

左右で比べると、同じようなところを走行している門脈と胆管ですが、微妙にずれているのがわかります。

このCTでは、排液が減っても、胆汁漏のたまりが増えていないことが確認できましたが、ステントがあまり役立っていなかったこともわかりました。

このCTを撮影する頃には、だんだん排液が10-50cc/日まで減ってきていて、胆汁と言うよりは、膿のような白い繊維状のものが出ていました。

2回目の入院から1ヶ月がすぎようとしていましたが・・・・