
改訂版 使用者側弁護士からみた 標準 中小企業のモデル就業規則策定マニュアル。
中小企業の就業規則には、「分不相応の規定」がしばしば見受けられますが、このような運用の実態にそぐわない規定があると、無用なトラブルを引き起こす可能性があります。
本書は、逐条解説形式でそうした留意点を指摘しながら、自社の体力に見合った就業規則とするための策定例を、わかりやすく、簡潔に例示。
改訂版では、働き方改革関連法により新たに規定すべきこととなった「年休の確実な取得」「勤務間インターバル制度の導入」「労働時間状況の把握」に関する規定のほか、改正労働契約法、改正パート労働法に対応した無期転換等に関する規定等を盛り込んで内容を刷新。

以前このブログでも紹介した「使用者側弁護士からみた 標準 中小企業のモデル就業規則策定マニュアル」(「ここまできちっとした就業規則を備えられてしまうと、つっこみどころ・突きどころ、なくなるやん!」2015-12-05)の改訂版が発売された。
この本は、就業規則について、一条ごとに、「書くべきこと」「書いてはいけないこと」「どうしても書きたいなら気を付けなくてはいけないこと」を、具体的事例などを交え解りやすく解説してあるのだが、改訂版では、最近の法改正などの内容が反映されている。
具体的には、「過半数代表者の選任手続き」(労政審の建議・国会の附帯決議を踏まえて)、「副業・兼業」(ガイドラインに対して)、「労働時間の状況の把握義務」(安衛法改正を踏まえて)、「フレックスタイム制」(法改正)、「勤務間インターバル」(動向を踏まえて)、「時間外労働の上限規制」「高度プロフェッショナル制度」「年休の時期指定義務」(法改正)、「労働契約法20条・パート有期法・無期転換」(最近の判例・法改正などを踏まえて)についてだ。
通常、「働き方改革関連法」について解説すると、軽くこの本1冊分くらいのページ数が必要なのに、少ない文字数で留意すべきポイントを的確にまとめているのはさすがだ。

初版の紹介の際には「ここまできちっとした就業規則を備えられてしまうと、労働組合の自分としては「つっこみどころ・突きどころ、なくなるやん!かなりのハイレベルの就業規則マニュアル、事業者や人事・労務管理者の皆さん、読まないで下さい。」と書いたが、是非是非、労働組合の皆さんにも、体系的に理論武装するために、および自分のところの就業規則点検・整備するために、読んで欲しい!
労働組合もしっかり勉強しておかないと、こんな怖い使用者側弁護士が来て、ビシビシやられるよ!
お勧めです!
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