1969/04/09に生まれて

1969年4月9日に生まれた人間の記録簿。例えば・・・・

本当の戦い

2010-06-19 13:28:40 | 読書の記録
地球温暖化対策を背景に欧州で始まった二酸化炭素排出量取引を知った5年前、すぐに「ヤマ」を買いたいと思った。

排出量に規制がかかれば、規制以上の排出を余儀なくされる企業あるいは国は、その分の排出量を「ダレ」かに買い取ってもらわなければならいというふうに理解したからだ。
そして買い取る「ダレ」かとは、二酸化炭素を固定する「モノ」を持っている者と考えたからだ。

そして、その「モノ」とは「モリ」。二酸化炭素を固定してくれる森だ。
全国津々浦々にある、荒れ果て放置されたままになっている「山林」でOKと考えたからだ。しかも日本の山林なんて二束三文である。現在は無価値に近い。

取引システム(法)が完備されれば、「山林」は付加価値を生み、ぼろ儲け万歳というアンバイ。

事実、山林の所有者に直接相談したこともあった。
そして、これから大金が必要となる人物に、ブローカー紛いに購入を勧めようと思った時期もあった。だけど、それは封印した。

なぜなら、それは、悪しき「欲」のなせる業と思ったからだ。

「山林」を買うことの、悪しき「欲」の発展型は、「水の支配」。
水は国際的な戦略資源である。




「欲」について考えるため、左に「現代の覚者たち:致知出版社、昭和63年6月」を置いて、この10日間で以下の3冊を次の順番で読んだ。

21世紀の歴史:ジャック・アタリ著、作品社、2008年8月」
環境と文明の世界史:石弘之、安田喜憲、湯浅赳男、洋泉社、2001年5月」
奪われる日本の森:安田喜憲、平野秀樹、新潮社、2010年3月」

無自覚の悪しき「欲」を利用して、地球を食い物にしている我々の姿が見える一方、食い物になっている我々の姿も見えてくる。

東田君のHPにつぎの言葉が綴られていた。
「自分がなすことを自分のためにではなく、神にささげるように生きられたらどんなにすばらしいか」

環境考古学、地理学者の権威である安田氏が、1万年以上も続いた縄文文明の理由として以下の文章を記している。
「縄文の持続性を担保したその第一は、縄文人が地球にたいして祈る心を持ち、生きとし生けるものの生命に対して畏敬の念を持ったことが挙げられる。」
安田氏が様々な調査研究から導き出した縄文人の心が、我々の心にも受け継がれていることを信じたい。

そして、それを知った我々は、我々の中に潜む無自覚の悪しき「欲」と戦わなければならないのだと思う。辛い戦いであるのは間違いない。

戦うためには「本当に強い心」が必要だと思う。
そして、行動することが大事だと思っている。
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