1969/04/09に生まれて

1969年4月9日に生まれた人間の記録簿。例えば・・・・

講演その1

2011-08-17 16:32:37 | 雑談の記録


はじめまして。紹介頂きました○○地質調査株式会社のhiratakuwaです。
今日はよろしくお願いいたします。
本日は、「日本の国土の特異性と熊本の地質-どうして日本では自然災害が多いのか-」と題しまして、約1時間ほどお話しいたします。
さて、お手持ちのテキストの冒頭に書いてあるとおり、本年3月11日に太平洋三陸沖を震源としたしたマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震が発生しました。そして、この地震に伴って発生した津波やその後の余震によって、東北地方と関東地方の太平洋沿岸に壊滅的な被害をもたらしました。この大規模地震災害は東日本大震災と命名され、死亡・行方不明者は2万人以上、被害総額は数十兆円に上ると言われています。
地震発生直後、私は午後3時の休憩時に事務所のパソコンからインターネットを通じて地震発生の報を知りました。当初の報道ではマグニチュード7.9だったのですが、それでも大地震に変わりはなく、直ぐさま携帯電話のワンセグによる報道を見ることにしました。携帯電話の液晶画面には北陸沿岸を襲う大津波が写し出されていました。私はそのリアルタイムの中継を見ながら、犠牲になりつつある人々が感じている恐怖と自分自身の恐怖で足元から血の気が引いていくのが分かりました。その恐怖の影像を見ながら、経済的損失はともかく、犠牲者は数万人に達するだろうと予想し、その後に湧いた私の心象は得も言われぬ強くて深い敗北感でした。
震災間もなく、一部専門家やメディアはこの巨大地震と大災害について「想定外」という言葉で説明を試みようとしていましたが、果たしてそれは想定外のことであったのでしょうか。ご存じのように日本は昔から災害立国と言われていますが、なぜ、災害立国なのでしょうか。また、数年前まで「日本における建設投資は大きすぎる。GDPに対する比率が15%を超えるといのは諸外国の3倍の数字で異常ではないか」という議論がありましたが、3倍という数字は、本当に異常と言えるのでしょうか。
今回の講習会では、このような疑問や議論に対する簡単な答えを準備したつもりです。
地質のことを正確にお伝えしようとすると、基礎分野から専門分野まで幅が広くなることになり、かえって伝えることが困難になるというジレンマに陥ります。
今回の講習で作成した資料は、土木分野に係わる方々に対し、日本の国土の特異性の大枠についてご理解頂くことを目的としているため、細部にはこだわっておりません。使用している図表はWebや書籍で紹介されている簡単なものを使用するか、あるいはそれらを加工したものです。また、説明文章も技術的・学術的ではなく、紹介内容についても、おおまかな理解を目的としているため多少の飛躍等があることをご了承下さい。
本講習を機に日本の国土(地質)の特異性と熊本の地質について、わずかでもご理解が深まれば幸いです。よろしくお願いいたします。
さて、前置きがずいぶん長くなりましたが、本題に入っていこうと思います。
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