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千里の道も一歩から

加熱式たばこも危険性あり

2018年02月03日 | 医療情報

数年前から加熱式たばこは「煙が出ない」、「有害性が低い」、「室内の空気を汚さない」などを謡い文句に若者を中心に流行しています。

以前は時々しか見なかった風景も、最近は太いボールペンのような器具を口にくわえている人を多く見るようになりました

現在、葉タバコを直接加熱しないプルームテック(JT)、葉タバコを直接加熱するアイコス(フィリップス)、グロー(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)の3種類が国内で販売中。

煙が出ない、においが少ないなど紙たばこより安全なイメージが先行しているようで、ある調査では「加熱式たばこを喫煙だと認識していない人」が以外と多いことが報告されています。

確かに紙たばこと違って煙モクモクではないので、全くたばこを吸わない人にとってもなんとなく喫煙ではないのかなぁと思ってしまいますよね

しかし、加熱式たばこには紙たばこ同様「ニコチンをはじめ、ホルムアルデヒドなどの発がん性物質」が含まれていることはすでに報告されています。

産業医大のO教授の「加熱式たばこの使用時には本当に煙が吐き出されていないのか?」という研究報告では、3種すべての加熱式たばこで、口から2~3mまでエアロゾルは飛散し、口元30㎝の測定でそのエアロゾルの濃度はPM2.5に換算して2,000μg /㎥に達していたとのこと

環境省では、都道府県などの自治体が住民に対して注意喚起をするための「暫定的な指針となる値」を「1日平均値70μg/㎥」と定めています。
これはPM2.5濃度がこれを超えると健康影響が生じる可能性が高くなると考えられる濃度水準です。

厚労省は、加熱式たばこは受動喫煙による健康影響は明らかでないが煙に有害物質が含まれるとして規制対象とする「受動喫煙対策を事業者らに義務付ける健康増進法改正案」の素案を先日公表しました。

愛煙家には耳の痛い話ですが、これからラグビーW杯2019、東京五輪・パラリンピック2020など国際大会が待ち受けてこともあり、受動喫煙という立場から加熱式たばこも規制対象にしなければいけない世界的な潮流のようです