休日はデジカメ持ってぶらぶらと📷

アメフト観戦記や読書日記を綴っていましたが、最近は古墳(コフ)ニストとして覚醒中!横穴式石室をもつ古墳にハマっています。

飛鳥の古墳⑨ 鬼の俎・雪隠古墳

2016-11-27 23:04:56 | 史跡を歩く
 平田梅山古墳からカナヅカ古墳の脇を通る遊歩道を挟んで、鬼の俎・雪隠古墳がある。鬼の雪隠と呼ばれる巨石は、遊歩道のわずかに下の所に位置している。

 
 
 正面から見ると、トイレのように見えるからか、鬼の雪隠と呼ばれている。
 また、遊歩道の上、少し登ったところに鬼の俎と呼ばれる巨石がある。

 

 ちょっと、周囲の木が大変よく伸びており、日差しが木漏れ日となってちょっと見にくい写真になっている。

 

 鬼の俎と雪隠については、風の森というところに鬼は住んでおり、霧を発生させて迷った旅人を捉えては、俎を使って料理して食べ、鬼の雪隠で用を足したという伝説がある。飛鳥の謎の石造物の一つと語られていた時もある。現在は、どうやら横口式石槨の蓋石が鬼の雪隠と呼ばれる石で、その底石が鬼の俎と呼ばれる石で、二つの石を組み合わせて使われていたと考えられている。

 

 組み合わせて使っていたのがいつしか封土が失われ、蓋石の方が下のすってんころりと落ちていったのだろうか?
 ただ、鬼の俎と呼ばれる石の方は、いくつかこの石を割ろうとしてできた穴らしきものが残っているので、近くの高取城を築城するときに持ち去られようとしていたと考えられている。その時に、蓋石とのサヨナラしてしまったのかもしれない。
 また、鬼の俎と呼ばれる石のそばに実はもう一つ同じような巨石があったことが知られている。現在は、橿原考古学研究所付属博物館の中庭に展示されている。

 

 この石は、鬼の俎のすぐそばで発見されていることから、近年では、鬼の俎・雪隠古墳については、双墓ではなかったかと言われている。長方形墳であることが想定されている。
 鬼の俎・雪隠古墳については、平田梅山古墳、カナヅカ古墳、野口王墓古墳と繋がる丘陵の上にあることから、何らかの関係がありそうでもある。例えば、平田梅山古墳を欽明天皇と考えると、カナヅカ古墳が吉備姫王の墓所、野口王墓古墳が天武天皇、持統天皇と続き、欽明天皇からの系譜が見えてくる。双墓だと考えると斉明天皇という気もするが、斉明天皇については、牽牛子塚古墳であると考えられており、難しいところである。

 

 ちなみに、鬼の俎・雪隠古墳についても、宮内庁の看板が示しているように欽明天皇陵の陪冢として管理されている。

 

 鬼の俎・雪隠古墳からも藁ボッチなどの風景が見られる。墓標みたいな気がするし、ムーミンのスナフキンのような気もするな。

 

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