ノーベル賞を受賞した作家の有名な作品に、トンネルを抜けると、その向こうには別の世界が広がっていたという内容の作品がある。山里の自然はその作品の舞台程厳しくはないので、冬のメルヘンチックな状況が現出することは、まず、ない。その代わり、ハードボイルド劇画風に、山のこちらの土砂降りの中から逃げ込むように突っ込んで行ったトンネルを抜けると、その向こう側では蝶が優雅に舞っていたというようなことが、まま、ある。山の片側で上昇気流が発生すると、その山を越えた向こう側の気候は違っているだろうことは容易に想像出来るが、体験することはそう多くはない。今日は小さな地域の範囲内でその事実を目の当たりにした。吉凶やいかに。
コマツナギ
マツバウンラン
オカトラノオの群れ