冬の散歩は、東西へ延びる道を選ぶ。北風は、山里では西風であるから、風の通り道になりやすいのではと思いがちだが、実際は意外とそうでもない。街と違い、樹木などの障害物が、風の強さに合わせて、さまざまな防護壁を作ってくれるのである。
東西への散歩道は、南の頭上が一寸だけでも開けていれば、そこは日照があれば、陽だまりになりやすい。その日の条件は百も承知で、冬の散歩に出たにもかかわらず、陽だまりの場などを見つけると、思わずほっとし、嬉しくなる性格は、未だ変わらない。成長したくない部分の守りに関しては完璧なのである。