おはようヘミングウェイ

インターネット時代の暗夜行路。一灯の前に道はない。足音の後に道ができる。

ジェームズ・ボンドのように

2010-07-31 | Weblog
女は男のもみあげや胸毛、太腿・脛の黒毛を至近距離から見るのは初めてだった。男の体毛はこんな風に生えているんだ。意識と関心が気付きをもたらし、発見に至る。いつも擦れ違う異性のことをこんなにも知らなかったなんて。なんという観察眼の無さかと女は恥じた。

男の体毛をまじまじと見つめながら、手のひらを滑らせていく。衣擦れみたいな音はしないが、感触はざわざわ、ごわごわしていた。今までなんでもなかった存在だったもみあげや胸毛がある日突然、女を引きつける媚薬と化す。男の中に大人を感じるようになって、女は成果のある出会いを求めていく。

男をちょっと試してみようとして女は寝物語で駄々をこねる。

―バーに行ってみたいなあ。

 カクテルが高いだけだよ。

―料亭ってどんなところなの?

 きれいどころがお酌をしてくれる処だよ。

―この前、いっしょに食事をしようと言ったよね。

 そんなに慌てなくていい。お店は逃げやしないよ。

―週末に夜を1人で過ごすのはつまらない。

 そう思う前にお寝んねしなさい。

―京都のことをたくさん知ってるわよね。京都の粋を味わってみたい。

 舞子と一緒にあんみつでも食べるか。

―六本木で遊んでみたい。

 東京スカイツリーが完成してからね。

―わたしのこと好き?

 そういうのを愚問と言う。

―じゃ、こんなのは好き?

 馬上のジャンヌ・ダルクかい。

―それじゃ、これは?

 これは富嶽百景だ! 北斎はいないか。

―アンジェリーナ・ジョリーのスパイ映画「ソルト」が見たいな。もう見た?

 どんでん返しに次ぐどんでん返しで、創っている方も制御しきれなくなってしまった映画だな。観客の意表を突く展開を早回しで繰り返し続けると陳腐になってしまうことを実証していた。

―言っている意味が分からない。

 結論から始めるか、結論を導き出すか。演繹法と帰納法のいずれで試みても、スパイ映画は007を超えられないということだ。

―あなたが一番だということね。

 それはきみの体が一番よく分かっているだろう?

女は黙って男の左手に両手を絡めて瞼を閉じた。おやすみ、ボンドガールの仔猫ちゃん。





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夏に詠む十句

2010-07-30 | Weblog
赤ワイン あえて冷やすか 夏の宵

桃を見て コケモモスモモ つぶやいて

ユーチューブ 無料サマコン 客ひとり

たまねぎを 買った直後に レシピわく

チーズ見る 猫の焦点 定まらず

蝉鳴いて なんの鳥かと 母たずね

父母の 小さくなりし 夕涼み

どれ押すか 冷房除湿 ボタン見る

うなぎ食べ 山椒の香に 目を閉じる

暑き日に ふと思い出す ダビデ像





 
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夢かうつつか インセプション

2010-07-28 | Weblog
レオナルド・ディカプリオと渡辺謙が共演した映画「インセプション」は頭蓋骨の中を舞台にしている。複数の人間が夢を共有し、その中で攻防が引き起こされる。物語は現実世界がまずあり、その現実の中で夢の世界が創りだされ、その夢の中でさらに別の夢が現れ、その別の夢の中でさらに別の夢に入っていく。

分かりやすく書く。現実→夢→夢の中の夢→「夢の中の夢」の中の夢、すなわち現実プラス3層の夢の中で物語が展開していく。夢の階層が深化していくほど潜在意識に辿りつく。分かったかな? これが映像として同時多発的にスクリーンに現れるので、見ているうちにどれが最初の夢で、二番目の夢はこれだったかな、現実はどこだったかなと混乱してくる。「ディカプリオが何人もいたけれど、一体これはなんの映画なの?」 同伴者はのっけから訳が分からなくなっていた。

脳が見る光景は不思議である。頭蓋骨の外にある風景は真実なのだろうか。夢の世界は本当に実在していないと言えるのだろうか。夢の中でさらに夢を見るのはなぜなのか。潜在意識はどこからやってきたのか。なぜ潜んでいるのか。夢の中では非現実的なことがなぜ可能なのか。とめどもなく疑問を誘発する映画である。ややこしいことを考えるから疲労感が残る。

監督は観客を現実と3層の夢からなる「one world」もしくは「fantasy」に引きこんでもてあそんでいる。洗濯機に放り込まれたように観客は夢の渦の中で上下左右に浮き沈みして、文字通り脳を洗われる。浜辺、海岸、川岸、水中、風呂の水といった具合に「water」が場面の中に挟み込まれる。

われわれは夢に操られる存在かもしれない。あなたの夢はなんですか?に始まり、わたしの夢はお金持ちになること、出世すること、郊外に一軒家を建てること、子供を医者にすること、定年後に世界一周の船旅をすること。こんな具合に際限なく広がり、湧きあがってくる。夢を持て! 夢を実現しろ! 夢はわれわれを追いたて、囃したてる。美しいと思えた夢が実は強迫観念という悪夢かもしれない。夢の跡、夢の果てには虚無が広がる。悪夢のような現実があれば、現実のような悪夢もまた真実だ。さてと、今夜の夢はどうも嫌らしいものになりそうだ。
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生垣バリカン ハーゲンダッツアイスクリーム 歌よみに与ふる書

2010-07-25 | Weblog
♪日曜日の朝は いろいろな朝
 白い食卓に レモンとあなた
 丸い食卓は 二人でコーヒー
 四角の食卓に 子沢山

キューピーバックグラウンドミュージックが頭の中で奏でられる中、makita製電動生垣バリカンが快音を立てて伸びきったサツキの山々を剪定していく。かつて植木鋏でちょきちょき気長に庭の剪定作業をやっていた時代とは大違い。軽やかに、優雅に、彫刻家になったような気分で植栽を刈り込んでいく。生垣バリカンを両手に持って左端から右側に向かって体を移動していく。バリカンが緑の塊の上をサーフィンしていき、なだらかな形を創りだしていく。この感覚は、頭に浮かんだことをパソコンのキーボードで素早く打ち出していく感じだ。あちらのてっぺんは平らにしよう。こちらは曲線で仕上げよう。思った通りに剪定が進む。庭の植木はすべてキャンバスとなる! 朝10時を回り、薄曇りだった天候が熱中症誘発の日差しとなった。これにて剪定作業は終了。それではブランチへ。

四足のものはなるべく控える食生活だから飲み物は豆乳。いわしのみそ煮、黒糖入り蒸しパン、トマト、キュウリ、低糖の北海道産黒豆(煮豆)、プレーンヨーグルト、シロップ漬けアロエ、リンゴ、バナナ、そしてハーゲンダッツのアイスクリーム。抹茶、バニラ、ラムレーズン各1個。小分けせずに1回に3種類一気にいくのがみそである。99%の健康的食生活に入り込む、色気に満ちたコレステロールとカロリーの誘惑。月に1回ぐらい健康行者をお休みするのもいいだろう。

猛暑をこそ笑い飛ばしたいという思惑が、ネットの青空文庫にある「歌よみに与ふる書」を選択させた。正岡子規の痛快な短歌論だ。

貫之(つらゆき)は下手な歌よみにて『古今集』はくだらぬ集に有之候。

歌よみの如く馬鹿な、のんきなものは、またと無之候。

歌は感情を述ぶる者なるに理窟を述ぶるは歌を知らぬ故にや候らん。(中略)今のいはゆる歌よみどもは多く理窟を並べて楽(たのし)みをり候。厳格に言はばこれらは歌でもなく歌よみでもなく候。

趣向嘘なれば趣も糸瓜(へちま)も有之不申(これありもうさず)、けだしそれはつまらぬ嘘なるからにつまらぬにて、上手な嘘は面白く候。(中略)嘘を詠むなら全くない事、とてつもなき嘘を詠むべし、しからざればありのままに正直に詠むがよろしく候。


暑さを忘れて、声を上げて笑えること請け合いだ。理屈で文学を表現するな。権威を畏怖してひれ伏すな。老人崇拝をやめろ。自由闊達にやれ。こんな感じのことを直言や皮肉、諧謔で語っている。

makitaのバリカン、ハーゲンダッツ、子規の三銃士よ。猛暑に負けない、爽快にしておいしくて痛快な日曜日を与えてくれたね。



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梅雨明けて夏本番の最初の日曜日

2010-07-18 | Weblog
朝、目覚め、寝室にある全てのものに色が付いていることを強烈に自覚した。目の手術をして初めて包帯が取られ、瞼を開いた人たちに最初に広がる視界。そこは彩りに満ちた世界だ。エベレストのポスター、マチャプチャレを遠望する私自身の写真、オレンジ色のランプシェード、薄いピンク色のタオルケット、ハンガーに掛かる青色のポロシャツと白色の綿パン。

壁時計の針は午前9時前を指している。梅雨一過、晴々とした光が2階のテラスから室内を照らしていた。ああ、夏の輝きだ。そして日曜日。実は三度寝しての目覚めだった。朝方,4時半ごろに一度目覚めた。外はまだ薄暗い。寝床でしばらくぼんやりとした後、寝入り、再び目を覚ましたのが6時過ぎだった。洗顔を済まして早朝散歩へ。朝陽はこの時間、目も当てられないぐらいの輝きだった。陽光も夏本番仕様で強烈だ。梅雨明け前とは輝き具合がはるかに違う。

5キロのロングコースを歩くとTシャツに汗模様が浮かんでくる。散歩途中にある中学校のグラウンドでは大人3人が石灰で線を引いている。野球の試合でもあるのだろう。校庭の片隅の砂山にカラスが1羽たたずんでいる。歩みが進み、カラスの姿がだんだん大きくなっていく。艶のある黒光りした全身に表情不明の黒い目玉が付いている。私を見ているのか、見ていないのか。もちろん、見ているさ。見事に丸い頭蓋骨、そこから斜め下に突き出した口ばし、唯一筋肉を感じさせる2本の足。カラスとの距離は5メートルほど。動じない。こちらが気を使って見ていないふりをして過ぎ去る。なぜ立ち止まって見据え、カラスの反応を探ろうとしなかったのかと自問しながら歩く。

散歩が終わると、ぬるい朝風呂につかる。両足を伸ばして湯船から突き出す。明日もお休みだ。きょうは髭を剃らずにいよう。数日前までの湿気だらけの気候はどこに行ったのか。窓から入ってくる風が涼やかだ。テラスそばの部屋の床に朝刊を広げ見入る。書評欄が日曜日であることを念押しする。美術家、翻訳家、作家が取り上げる本と書評は表現や視点が概して面白いが、大学教授が取り上げるものは、なぜか書評としての面白みに欠ける。表現者と研究者の違いなのだろうか。肩書きが美術家となっている横尾忠則は「原節子 あるがままに生きて」(貴田庄著、朝日文庫)を取り上げている。「ははははは、早々と買って、もう読んだもんね。さすが目の付けどころがいいや」とにっこりする。横尾は書いている。「僕は自作の美的欠如を補う手段として画面のどこかにちょいと原節子を描き入れることがあるんです。すると途端に画面は生き返ったように美を取り戻します」。なんだ、おたがい原節子ぞっこん派じゃないか。横尾の書評ひとつを読んだだけで気分は爽快。

緑茶を飲みながら数紙の書評欄と記事に目を通した後、寝床で大の字になって伸びをするとそのまま寝入ってしまったようだ。朝9時前に目覚め、色彩豊かな世界が目に飛び込んでくるまでは。庭に広がる樹木も草々も夏の陽に照らされている。色彩のコントラストを突如強めたように、輝きは増し、陰影は濃い。梅雨期の風景が湿気が漂う日本画だとしたら、きょうの風景はゴッホだ。ひと筆ひと筆、力を込めて描き上げた、生命力の強さに溢れた風景。その濃厚なエネルギーは室内にも押し寄せ、寝室のすべての色合いに輝きを吹きかけた。

冒頭の彩りに満ちた世界は私の寝ぼけ眼のせいではなかった。梅雨が明けて世界が変わったのだ。蝉さえも鳴くのを止めた真昼、庭には無音の世界が広がっている。梢のいくつかが風でかすかにそよいでいる。湿気はないが、夏の熱気がほのかに漂ってきた。空調は入れずに、しばらく夏の旬を味わっていたい。















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断固、拒否

2010-07-17 | Weblog
☆エキストラバージンオリーブオイルのない食卓

★便乗本を書くこと

☆大学ノートと鉛筆が入っていないカバン

★緑のない公園

☆洗濯ものの室内干し

★猫を抱き枕代わりにすること

☆紫色のブリーフを履くこと

★郵便局で約束手形を換金しようとすること

☆朝起きて、いの一番にテレビのスイッチを入れること

★知の巨人という肩書き

☆グランドキャニオンの朝陽とピラミッドの夕陽に関心を寄せないこと

★俳句、短歌、詩が分からないこと

☆無銭飲食で指名手配されること

★著作、恋愛、旅のない人生

☆手をつなぐ人がいない老後

★クレジットカードを3枚以上持つこと

☆若者の真似をして破れたジーンズを履くこと

★死後、冷凍保存で百年後に蘇生すること

☆このテーマでいつまでも列挙し続けること
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宴のあと

2010-07-12 | Weblog
2010年参院選は与党・民主敗北、自民復調、みんな躍進という結果となった。菅首相は財政再建・国債発行減額を視野に入れた消費税率アップ(論議)の提案を試みたけれども、この景況下で増税につながる話を喜んで受け入れる有権者は圧倒的に少ないだろう。総論賛成でも各論反対となるのが増税論議の結末だ。税収減、国債発行抑制となれば歳出の中の人件費に斬り込まざるをえないと思うのだが、はたして神輿を担いでくれている人々の頭を叩けるだろうか。それにしても猪口邦子、片山さつき、佐藤ゆかりの返り咲き3姉妹のタフさにぞっこん感心している。


サッカーワールドカップ南アフリカ大会はスペインがオランダを1―0で下して優勝した。タコのパウルの予言が的中した。「シーフードかパエリヤにしろ」。負けた側からの八つ当たりも相当なものだったようだ。個人的にはタコのカルパッチョが好み。スライスした玉ねぎをたっぷりと入れ込んで、赤ワインを飲みながらつまむなんて最高! 占い師にして水族館勤務のパウルは予想屋を引退し、水槽の中でマダコとしての生態を披露する本業に戻るそうだ。外れればボコボコにされる予想屋稼業ご苦労さん。ユーモアの入る余地のない超お堅い大会で笑いを取ってしまう。これはもう最高のコメディアンの領域だ。


梅雨も終盤を迎えているみたいだ。雨季だから雨が降って当たり前だけれども、今年はよく降る。室内にいるときは叩きつけるような雨でもへっちゃらだから「もっと降ってみたまえ」と挑発的な態度を取ってしまう。これが祟ったわけでもないのだろうが、朝の散歩中に豪雨に遭った。出掛けるときは薄曇りで雨が降りそうには見えなかった。

散歩中はなんとか持ちそうな空模様をしていた。しかし、その手には乗らない。その手に乗ってまんまとびしょ濡れになったことがあるからだ。こんなときにはちゃんと雨傘を持参しての散歩だ。案の定、途中から雨が降り出した。さっと傘を開く。歩みも軽やかに、「雨、雨、降れ、降れ、もっと降れ」と鼻歌でも歌いながら散歩続行。

ここからが想定外の展開となる。風が吹いてきた。けっこう強い。雨脚は強さをどんどん増していく。アスファルトに水しぶきが上がる。傘がドラムみたいに雨音を立てる。革製のスニーカーが水を吸って変色し重くなった。ショートパンツもびっしょりだ。傘が飛ばされる。顔に豪雨が落ちてくる。天からの艦砲射撃状態となる。全身ずぶ濡れだ。登校中の小学生たちが驚いている。海から這い上がって来た半魚人だからね。

ここまで度を超した濡れ方をすると楽しくなってくる。どーぞ、お好きなように! こんなもんかね、自然の脅威というものは? Tシャツが破れるくらいに降ってみろよ。可笑しくもないのに笑みさえ浮かぶ。成人して最高のずぶ濡れに万歳三唱だ! なにかいいことがあるかもしれないと変な気になる。

根負けしたのか雨が小降りとなる。春雨は「濡れて参ろう」と風情があるが、梅雨の土砂降りは風情や風流、小粋をすべてを洗い流す。鉄砲水の後に武骨と蛮勇だけが残る。滴を垂らしながら玄関を開ける。ふやけたスニーカーを脱ぎ、四つん這いになって廊下を進み風呂場へ向かう。たっぷりと水を含んだ衣服を洗濯機に放り込み、湯舟に体を沈めてひと息つく。廊下に残された半魚人の痕跡に猫がいぶかって匂いをかいでいる。お勧めはしないが、一生に3回ぐらいは半魚人になるのも悪くはない。
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東京タワー 昔の名前で出ています

2010-07-09 | Weblog
東京スカイツリー?

あ~あ、スーパーモデルばりにのっぽを自慢にした嫌なあれね。

あなたって本当に熱しやすく冷めやすい典型的な日本人だわ。

薄情、うつろ気、お調子者、ぶれっ放しの最低な奴!

もっと言わせてもらう。人でなし、浮気者、その他おおぜいの小心もん!

空手ができたら正拳一発お見舞いしたいところだけど、叩くのはピアノの鍵盤ぐらいね。

アルバムの写真も破り捨ててやる。シュレッダーに3回かけるから。

携帯のアドレスも即刻削除。着信拒否だから2度と掛けてこないで。

パソコン内のあなたに関するファイルもごみ箱行き。「空にする」をクリック!

はい、さようなら!




あ~あ、こんな罵詈雑言を言う自分自身が情けなくなる。

意地っ張りというのは寂しいもんね。

心の中のいらいら感って一番嫌!

失くしてからでないと大切なものがわからないなんて、本当におバカさん。

毎日を、ひと時を、大事に丁寧にしなくちゃね。

今頃になって思い知ったわ。

これをきっかけに野菜もしっかり取るようにしてみるから。























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もうひとつのグラン・ブルー

2010-07-05 | Weblog
フリーダイビングとは真逆の行為、すなわちフリーフライングに挑もう!



とりあえず上へ。下を見るとちょっと怖い。






ここまでの高さになると逆に怖くなくなる。肝が据わる。熱気球の気分。






銀嶺を眺める余裕もでてくる。






飛行機だから安心か。航空会社名がブッダエアーだから、万一の事があっても即身成仏!






ヒマラヤの山々を眺めながら、なにかを思案しようとするものの、なにも出てこない。見とれるだけ。







悠久の色はこんな感じだろうか。



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もし、あなたがスティーブ・ジョブズだったら

2010-07-03 | Weblog
周りの人に聞いて回る。「もしもアップルのスティーブ・ジョブズだったら何をする?」


リンゴをひとかじりするね。

アップル社の株が最高値のときに売るよ。

殺処分されている犬と猫を救うNPOをつくる。

売れない芸術家のための村をつくって、創造と観光の拠点に仕上げる。

ipadを超えるツールを創るね。それがなにかは見えないけれども。

配偶者と離婚して事実上の妻を3人持つことにする。

南側に海、北側に山がある高台に別荘を造り、30畳の居間の中央に緑色の大理石の机を置き、その上で4Bの鉛筆で大学ノートにこれからやることを列挙していくね。いくつ書けるだろう。100、200、300、…。1000? 2000? 10000?

ビル・ゲイツに長電話する。「いま、何してる?」と切り出して、最後に「きみは本当に最高だよ」と告げる。

ツイッターを超える何かを思案する。

指に絵の具をつけて絵を描いてみる。カンバスはBODY,題材はBOOBとBUTT

サッカー南アW杯の決勝トーナメント・アルゼンチン―ドイツ戦をテレビで見る。アルゼンチンの勝ちに100ドル賭ける。

アップル社のロゴをアジア地域で販売する分は桃に変える。

日本語を習ってみる。そのためにバイリンガルの日本女性を雇う。できれば京都生まれで京都育ちの方。書道と茶道のたしなみがあれば優遇。

ダヴィンチにならって鏡文字の手稿本を5冊ほどつくる。書名は「スティーブが語るジョブズ」

センチュリアンになる方法を真剣に検討する。

映画俳優になった場合、どんな役柄になるかを思い描く。ありふれた役はしたくない。例えば、コンピューターの研究者とか。シルベスター・スタローンがやったロッキーの役は無理だろうか。ダイハードなんかどうだろう。

やっぱり昆虫採集だろう。できれば甲虫類。百歩譲って蝶類か。

いいや、やっぱりリンゴ、ミカンといった果実の絵を描くべきだ。

女子プロレスをリングサイドで観戦する。ひいきの選手の名前を染め抜いた鉢巻をしっかりと締める。

初恋の人に手紙を書く。アップル社の便箋を使い、文末にサインを万年筆でしたためる。



ドアをノックする音がしてメリンダが声を掛ける。

「ヘンリー、ブログはやめてこっちへいらっしゃい。アルゼンチンとドイツの試合が始まるわよ」













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