おおさか佳巨 街頭演説のブログ

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イラク戦争に参加している日本

2005年06月01日 18時09分29秒 | Weblog
平和党http://www.heiwatou.jp

六〇年近く、戦争を経験していない日本は、戦争を放棄し、国家の安全保障は日米安全保障条約により、在日米軍の核抑止力によって守られている。それゆえ、経済競争に専念することができ、アメリカに次いでの経済大国の地位をしめるまでにいたった。ヨーロッパでこれと同じ道をたどったのはドイツである。日本とドイツは、二〇世紀初頭、欧米列強国に無理になろうとして侵略戦争に失敗し、その後経済復興した点で極めて類似している。しかしドイツの場合は東西に分裂され、西ドイツはNATОの一員として軍隊を所有した。日本は米軍保護の下に自衛隊がかろうじてあっただけである。このため戦後日本は、隣国で朝鮮戦争やベトナム戦争が起きようとも、国際紛争に直接関わることはなかった。

 一九九一年、イラクがクウェートに侵攻した湾岸戦争が勃発すると、日本は百十億ドルもの経済援助をしたが、国際的には何ら感謝されることもなく、金だけ出して、血も汗も流さないのかと非難された。その反省から政府与党は、国際紛争にタッチすることが「国際貢献」であると考えるようになった。

冷戦構造が崩壊した後、世界各地で紛争が勃発するようになり、国連加盟国は平和維持活動として軍隊を送り込むことが日常茶飯事になった。これにより、日本で政府与党は、PKО協力法を成立させ、世界各地に人道支援という形で自衛隊を派遣するようになった。

国際連合とは「世界平和のための組織」であるという「国連信仰」が大事であると、与野党に限らず、小沢一郎氏から日本共産党まで全員がそう思い始めたのである。

 国連平和維持活動は立派な戦争である。ソマリアでのPKО活動は、現地の武装勢力との間に紛争がおきている。国連が国際紛争の一方の当事者となっているわけで、これでは世界平和の機関とは言えない。もともと国際連合そのものが第二次世界大戦の戦勝国で構成される軍事同盟なのであるから、この組織が戦争を起こすのは当然である。日本は湾岸戦争のトラウマで、世界一の国連分担金を支払いながら、自衛隊も派遣して、どうにかして国際的に認めてもらおうと必死であるが、諸外国には冷めた目で見られよう。

イラク戦争後の復興支援は国連決議がなかったため、PKОではないが、戦争が終結したという状態になっても治安は乱れている。武器を持つイラクのバース党残党やテロ組織は、自衛隊員が武装してその国に入っていけば、当然に自衛隊に対して攻撃を加えてくるであろう。非戦闘地域などあろうはずがない。

イラクに関しては、日本はすでに、弱腰ながら戦争に参加しているのである。そしてこれを戦争とは呼ばずに国際貢献、人道復興支援だと政府は解釈している。アメリカ五十一番目の州であると揶揄される日本は、石油などの資源エネルギーを中東に依存していることもあって、何も積極的にしているのではなく、仕方なく無理にやらされているのである。それを国際貢献と呼んでいる。その他のPKО派遣についても「国際社会で名誉ある地位を占めたいと思う」などという名誉欲を明記した、なかばアメリカによって作られた日本国憲法によって正当化される。今まで湾岸戦争のトラウマで、自衛隊を派遣せねばという強迫観念にとらわれているように、いずれイラク戦争のトラウマでこれはアメリカの言いなりではないという姿勢に肩肘張るであろう。

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