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減価する地域通貨ですべての改革

192国会 10月4日の報告その1 △予算委員会(第三回)

2016年10月05日 09時48分09秒 | Weblog

本日の衆議院予算委員会三日目は総括質疑の後、採決に入り、賛成多数で可決すべきものとされました。

 

●賛成会派

自由民主党・無所属の会 30名

公明党 4名

日本維新の会 2名

 

●反対会派

民進党・無所属クラブ 11名

日本共産党 2名 

 

 

        平成二十八年度一般会計補正予算(第2号)

        平成二十八年度特別会計補正予算(特第2号)

        平成二十八年度政府関係機関補正予算(機第1号)

 

【質疑】

●葉梨康弘理事(自由民主党・無所属の会)

葉梨康弘委員は、葉梨信行元衆院議員の三女の夫。だから顔は似ていません。東大法学部から警察庁に入庁。刑事局少年課理事官を最後に退職。葉梨信行代議士の秘書から2003年に茨城県3区・自民党公認で当選。2009年の民主党政権交代選挙のときのみ落選で4期目。

 

輸入米の入札をめぐる不透明な取引が疑われている問題について、自民党から質問。山本有二農林水産相は、農水省が実施している調査の結果を「今週中には公表したい」と表明。一方、2016年度第2次補正予算案に盛り込んだ環太平洋連携協定(TPP)対策費を見直す必要はないとの考え。

 

●真山祐一委員(公明党)

郡山市民です。先の台風被害について福島県郡山市の状況を説明、東日本大震災復興についても質疑。

 

●階猛委員(民進党・無所属クラブ)

務台俊介政務官のおんぶ問題を追及。まさしく市民オンブズマンとしての活動が光ります。

 

●後藤祐一委員(民進党・無所属クラブ)

後藤委員は東大法学部から通産省に入省。経済産業省を退官後、神奈川16区の亀井善之元自民党代議士死去にともなう補欠選挙に出馬。民主党公認・市民の党推薦。このころ、秦野市で名刺もらいました。結果は、亀井善之の長男で元秘書の亀井善太郎に敗れる。2009年の民主党政権交代選挙で初当選。2012年、自民党の義家弘介参議院議員に敗れ、南関東比例区で復活当選。2014年、義家に1489票差で勝ち、現在三期目。

世田谷行革110番ぶりの追及。

 

衆院小選挙区の「一票の格差」を是正する新たな区割り勧告後の衆院解散について質問。安倍首相は、「一般論として申し上げると、こうした状況の下でも内閣が解散を決定することが否定されるものではない」と表明。勧告は解散権を制約しないとの考え。

 

●初鹿明博委員(民進党・無所属クラブ)

初鹿委員は、自民党の逢沢一郎衆議院議員秘書から、1997年、民主党東京都議会議員に出馬して落選後、鳩山由紀夫衆院議員の秘書となる。2001年の都議選で初当選し、2009年民主党政権交代選挙で東京16区から衆議院議員に初当選。2012年の野田内閣時代に民主党を離党し、みどりの風に参加し、日本未来の党結党に参加。総選挙で落選する。落選中に維新の党に鞍替え。2014年総選挙でも、東京16区で落選するが、維新の党東京比例区で復活当選。維新の党から民進党に帰還。

 

初鹿委員は、安倍政権が軽度の要介護者への生活援助サービスを縮小する形の介護保険見直しを検討していることを踏まえ、「介護離職ゼロどころか、介護離職を増やす政策ではないか」と批判。

 

●福島伸享委員(民進党・無所属クラブ)

昨日に引き続き、輸入米不透明問題を追及。この問題はTPP対策予算に関連しているとして、条約の批准ついて質疑。首相は、米大統領選の民主、共和両党候補がTPPに反対していることに関し、「日本が批准すれば、米国だけ遅れるのは戦略的に良いのかということに当然なっていく。日本が機運醸成の役割を果たすべきだ」と述べ、速やかな批准を目指す考えを強調。

 

どちらの大統領が当選してもTPP離脱が考えられることから、この協定及び関連法の審議をする必要があるのか疑問に思います。

 

●井坂信彦委員(民進党・無所属クラブ)

井坂委員は、住民投票条例制定を政策目標に掲げる神戸市議会議員でありました。国政においても国民投票制度を作るように尽力していただきたいと思います。2010年にみんなの党からは参議院兵庫県選挙区から立候補して落選。2012年の総選挙では兵庫1区から立候補して近畿比例区で復活当選。その後、結いの党、日本維新の会、維新の党となり2014年には兵庫1区で当選。維新の分裂には、神戸でありながらおおさか維新の会には属さず、維新の党から民進党に合流。

 

井坂委員は「高齢者が生活できなくなる」とただしたが、安倍首相は年金制度を維持しなければならないなどと反論した。

 

井坂議員「これは年金制度が続いても、高齢者の生活が成り立たなくなりますよ」

 

安倍首相「確かに、それは年金は上げますよと言えば喜んでいただけるでしょう。保険料を下げますよと言ったら喜んでいただける。でもそれじゃ年金というのは維持できないんですよ」

 

いずれにせよ、年金制度は破たんするものであり、無駄な議論であると考えます。年金制度に代わる減価する通貨での社会保障制度を望みます。

 

●畠山和也委員(日本共産党)

畠山委員は、宮城県石巻市生まれで北海道教育大学を卒業後、日本共産党に入党。2007・2010年の参議院北海道選挙区で落選。2012年の衆議院北海道比例区で落選し、2014年の衆議院北海道比例区にて初当選。共産党の北海道比例区当選者は14年ぶり。

 

北海道の台風被害、食料基地・北海道民としての立場からのTPP質疑を展開。

 

●丸山穂高委員(日本維新の会)

丸山委員は大阪維新の会が対立していた堺市の出身。東大経済学部から2006年に経済産業省に入省。2009年に退官し、松下政経塾へ入塾。2012年、日本維新の会から大阪19区に初出馬で初当選。維新の党、おおさか維新の会改め日本維新の会に所属。

 

政務活動費問題を提起。自民党、民進党から続々と自治体議員の不正使用が出ていることを指摘し、参議院に提出している文書通信交通滞在費の公開法案への賛成を呼びかけました。

 

●大串正樹委員(自由民主党・無所属の会)

大串委員は東北大学大学院から石川島播磨重工業(現IHI)に入社、松下政経塾17期生から大学教授などつとめ、2012・2014年の衆議院総選挙に兵庫6区から連続当選。

 

被災対策、一億総活躍の予算について質疑。首相は「早期成立を図り、内需を下支えするとともに、未来への投資を大胆に行う」と強調。

 

●緒方林太郎委員(民進党・無所属クラブ)

食糧法を改正する必要は今のところないとの政府の答弁を引き出し、それを追及していたが、立法府の議員なんだから、そんなことをいちいちお伺い立てないで、自分で立法すべし。

 

●大西健介理事(民進党・無所属クラブ)

労働者目線ではなく経営者目線からの労基法改正案ではないかとの指摘。ならば経営者の自民党政権から、労働者の民進党政権を再び目指せばよいのであって、自民党が労働者目線ではないということを批判してどうなるのか。もしも自民党が労働者目線の政治を行ったならば、民進党は不要ということになるわけであり、民進党不要・害悪論については、現在すでにそのような傾向にあります。政府の経営者目線も、野党の労働者目線も、本質的な問題にはあらず。貯めておけるお金に原因があります。

 

●本村伸子委員(日本共産党)

本村委員は愛知県豊田市出身で、東海比例区の選出。リニアにおいては東京と名古屋の間を通り抜けるところで生まれたようです。新日本婦人の会愛知県本部から八田広子共産党参議院議員の秘書をつとめての衆議院議員当選。

 

質疑では、リニアへの3兆円投入について問題視。環境問題の観点から、人口減少の時代に必要なのであるのかと問うが、75歳の麻生太郎財務大臣は建設完了まで生きていないとのことであるので、本村委員は、それでは無責任だとして「生きてくださいとのこと」。

麻生副総理の場合、生きる可能性あり。本村委員は麻生副総理に完全になめられている模様。

 

ところで、この夢の超特急。品川区民が喜んでいましたが、このような鉄道は科学技術の冒険としては意味がありますが、東京・名古屋・大阪という大都市を短時間で結ぶということは、過疎地域の死を意味することがやがてわかるだろうと思います。いずれにしても、この財政出動については、減価する通貨において解決がされます。やがてこの経済システムが、このようなばかばかしい公共事業を自動的に選択しなくなるでしょう。今はこのまま実行しないと政府も国民も理解しないだろうと考えます。したがって今は、できうる限りの環境問題対策をするしか方法はありません。

 

●伊東信久委員(日本維新の会)

伊東委員は神戸市生まれですが、党歴では日本維新の会、維新の党、おおさか維新の会、日本維新の会という生え抜き。大阪市立大学大学院医学研究科から医師に。2012年に大阪11区にて自民党の井脇ノブ子氏、民主党の平野博文氏をやぶって当選。2014年は平野氏に敗れ、近畿比例区で復活当選。

 

以上の質疑の後、討論に入りました。

【討論】

 

●賛成討論 武藤容治理事(自由民主党・無所属の会)

アベノミクスを絶賛。賛成する理由については、政府の提案理由をそのまま述べているだけ。

 

●反対討論 小川淳也委員(民進党・無所属クラブ)

アベノミクスの行き詰まり。日銀の国債は400兆円に上り、失敗は明らかとのこと。

輸入米価格偽装での調査がなされていない。

東京五輪の最終保証人であるのに明らかにされていない。

国防予算をあずかる稲田大臣の資質への疑問。

 

●賛成討論 國重徹委員(公明党)

効果的に景気刺激策となっている。生活密着型、地域のニーズにあっている。ものづくり補助金は公明党の要望であり盛り込まれている。

 

●反対討論 高橋千鶴子委員(日本共産党)

地震、台風などの災害対策は当然であり、予算の拡大を求める。

低所得者向けの給付は消費税の増税に比べれば足しにならない。消費税は増税を延期ではなく中止すべき。

 

●賛成討論 井上英孝委員(日本維新の会)

国内消費が低迷しているため合理性がある。国債発行には財政規律の観点から疑問。

 

採決の結果、賛成多数で可決すべきものと決す。

●192-予01 平成二十八年度一般会計補正予算(第2号)

税外収入・公債金・前年度剰余金受入【一般会計歳入 H28二次補正】

一億総活躍社会の実現の加速【一般会計歳出 H28二次補正】

21 世紀型のインフラ整備【一般会計歳出 H28二次補正】

英国の EU 離脱に伴う不安定性などのリスクへの対応並びに中小企業・小規模事業者及び地方の支援

熊本地震や東日本大震災からの復興や安全・安心、防災対応の強化【一般会計歳出 H28二次補正】

東日本大震災復興特別会計へ繰入・既定経費の減額・国庫債務負担行為【一般会計歳出 H28二次補正】

 

●192-予02 平成二十八年度特別会計補正予算(特第2号)

交付税及び譲与税配付金特別会計【H28二次補正】

地震再保険特別会計【H28二次補正】

国債整理基金特別会計【H28二次補正】

財政投融資特別会計【H28二次補正】

エネルギー対策特別会計【H28二次補正】

労働特別会計【H28二次補正】

自動車安全特別会計【H28二次補正】

東日本大震災復興特別会計【H28二次補正】

 

●192-予03 平成二十八年度政府関係機関補正予算(機第1号)

平成28年度政府関係機関補正予算案(機1号)及び財政投融資

 

 

国政報告一覧

 

192国会初日 9月26日の報告

 

192国会二日目 9月27日の報告

 

192国会三日目 9月28日の報告

 

192国会四日目 9月29日の報告

 

192国会五日目 9月30日の報告△予算委員会(第一回)

 

192国会 10月3日の報告△予算委員会(第二回)

 

192国会 10月4日の報告その1 △予算委員会(第三回)

 

 

政府の補正予算案に対しては、「再び大規模財政出動頼みの経済対策路線に戻り、2.75兆円も国債を発行して公共事業を乱発。財政規律は緩み、今年度予算は100兆円を突破した。プライマリー・バランス黒字化はいつ達成できるか」と指摘し、民進党としては「財政健全化推進法」を提案しており政府も賛成すべきだとしています。

 

このように民進党もそうですが、特に日本維新の会においてはより顕著に経済成長というものを要望しており、また自民党政権においても経済成長をその政策目標に掲げております。果たして、今後も今までのような永遠の経済成長ということは可能なのでしょうか。

 

私はここに現代経済社会の根本的限界があると考えています。この永遠にプラス成長を求めることは自然界の法則に逆らったものであり、やがて破綻をきたし、リセットすることを人類は繰り返しています。

 

1円を平成15(2003)年に銀行に預けます。1年利(利息) 5% として 2000年後の金額 Y (円)を複利計算(電卓)で求めます。上の年利5%で1円預けた通帳の2000年後の数字を

金相場(1500円/g)として、そのまま金に置き換えてみます。すると地球と同じ大きさの金塊(球)761億個が必要になります。

 

現在、日銀でなされているマイナス金利は、経済学の常識的なものではなく、一時的なものだと言う人がたくさんいますが、果たしてそうでしょうか。今の経済学の常識のほうが、人類史上の中で特殊なことをやっているのです。

 

現代では、どれだけ政府が大型予算を組んで国内に投資しても、一向に回らなくなりました。一つには、かつてより国外からの輸出入が多くなり、国内での循環が減ったことがあります。二つ目には、国民が所得を増やしても、老後の生活のため、あるいは消費する必要性がないため貯蓄にまわる。そこでこの悪循環によりデフレが続いているのであって、今回の補正予算案が成立したところで、この根本的問題は解決されていないと考えます。

 

現在、日本銀行ではマイナス金利政策がなされているわけですが、このマイナス金利を導入する直前において、旧・民主党議員は日本銀行総裁に対して、マイナス金利をやれと言っておきながら、マイナス金利が導入されたとたんに、マイナス金利批判を始めています。また、他の野党もマイナス金利には否定的であり、経済成長をプラスにするイコールマイナス金利はよくないとの考えが多いのであろうと考えられます。そして、現在与党内においてマイナス金利を積極的に称賛する議員も聞いたことがないので、おそらく民主党政権時代に日銀がマイナス金利を始めたら野党・自民党は反対していたのだろうと思われます。

 

いずれにせよ、マイナス金利には効果がないどころか、地方の金融機関に打撃を与えている事実は率直に認めるべきであると思いますが、この効果が表れないのは、マイナス金利の利率が少ないからであろうと考えます。

 

極端な例として、もしもマイナス金利の利率をマイナス100%にしたらどうなるでしょうか。おそらく誰もが銀行からお金をおろして、消費するか、別のところに投資するでしょう。そんな馬鹿なことがあるかというのが現在の経済学での常識でもあります。

 

しかしながら、この世の中の自然界はどうなっているかと言うと、全ての物質はエントロピーの法則にしたがってすべてはいずれ腐敗し、朽ちていくものです。ところが、現代人が常識だと思っているお金の在り方は、貯蓄すれば増えるという考えを持っています。自然界は一方で朽ちていき、それを交換するための主体である貨幣などはその価値を維持する。そうしたことを続けていけば、プラス利子によっていずれすべてが借金だらけになっていくのは当然のことであり、今日の我が国の国家財政、そして自治体の財政赤字、年金問題、貧富の格差拡大、地球環境問題などが生じるのは当然のことであります。

 

よって、この補正予算案での財政出動をマイナス通貨によって支払い、それらを国内で循環させる政策について望みます。



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