前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

『ルドン-秘密の花園』(三菱一号館美術館)

2018-05-05 19:16:06 | 美術関係
三菱一号館美術館で『ルドン-秘密の花園』を観てきました。


ルドン展は2007年、Bunkamuraミュージアム「ルドンの黒」を観て以来です。

ルドンと言えば黒、そして目玉や一つ目の怪物、奇怪な生き物など、
ちょっと不気味で幻想的、というイメージだったのですが
こんなの↓

これは「ルドンの黒」展で購入したDVDです。

今回の展覧会は、三菱一号館美術館が所蔵するパステル画
「グラン・ブーケ(大きな花束)」など、色彩豊かな作品が中心です。





「グラン・ブーケ」は、フランスの美術愛好家ドムシー男爵がルドンに注文した
城館の装飾画の一枚で、16枚の絵が食堂に飾られていたそうです。


こんな風に。


「グラン・ブーケ」以外の15枚はオルセー美術館所蔵で、全てが一堂に会するのは
日本では初とのことです。


一連の装飾画を観て、なんとなく日本画の影響のようなものを感じました。

余白(全く色がないわけではありませんが)を多く使った構図や輪郭線、
縦長の絵は掛け軸、横長の絵は欄間のような雰囲気を感じさせます。

また、黄色(というか山吹色?)の部分は、照明の加減なのか、
金箔を貼ったようにも見えました。

どことなく「琳派」の趣・・・。


と思って、家に帰ってかつて観た「琳派展(2004年)」の図録をめくっていると、
琳派の影響を受けたのではないかと思われる作品として、
クリムト「裸の真実」やモーザー「三人の女性の屏風」と並んで、
ルドンの「オリヴィエ・サンセールの屏風」が紹介されていました。
(今回の展覧会にも出展されています)


どれも1900年前後の作品ですので「(国は違えど)時代の流れ」
だったのかもしれませんが。

予想以上に収穫、新たな発見があった展覧会でした。
行ってよかった。

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