前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

J.S.バッハ『マタイ受難曲』

2018-05-03 00:35:53 | クラシック音楽
4月30日、バッハ大先生の『マタイ受難曲』を聴いてきました。


指揮・イエス(バス):中川郁太郎
福音史家(テノール):大島博

ソプラノ:金持亜実、隠岐彩夏
アルト :志田理早、谷地畝晶子
テノール:鳥海寮、宮下大器
バリトン:菅谷公博

演奏:K.M.C管弦楽団(柏メサイア・クワイア)
   通奏低音(チェロ) :田崎瑞博
   通奏低音(オルガン):堤ゆり

合唱:K.M.C合唱団

場所:鎌ヶ谷きらりホール


バッハ大先生の『マタイ受難曲』を生で聴くのはニ回目です。
(前回はラ・フォル・ジュルネでコルボ指揮)

演奏時間は2時間30分くらいだったかな?と思っていたのですが、
実際は3時間強でしたね。(妻よ、嘘ついてごめん)
第一部と第二部の間に休憩あり。


演奏のK.M.C管弦楽団(柏メサイア・クワイア)は、
名前の通り、ヘンデルの「メサイア」を過去何度も演奏しているそうで、
『マタイ受難曲』も二度目だそうです。

オケも合唱もアマチュアかな?と思って、それほど期待はしていなかったのですが、
予想以上に素晴らしい演奏でした。
(元々、演奏自体はマーラーやブルックナーのような難しさはないのでしょうが)


加えて特筆すべきは、パンフレットが大変よかったこと。
歌詞に加えて、場面ごとの大まかなストーリー解説や聴きどころが
挿入されており、家でCDやDVDを鑑賞する際にも大いに役立ちます。


さてさて、演奏開始。

冒頭、「導入の合唱」で早くも落涙。
「ああ、マタイだ。マタイ受難曲が始まった」という万感の思い。

第一部の最初と最後の曲に子供たちの合唱が入るのですが、
あの清らかな歌声もやばいですね。


最近、故あって、聖書についていろいろ勉強?しているので
前回聴いたときよりも、物語の流れや登場人物についてわかってきたので、
余計、内容を味わうことができました。

ピラトとかカイファ(カイアファ)といった名前、
どういう人かがなんとなくわかってきたので。

前の日に「Son of God」という、
イエスの誕生から十字架にかけられたのち復活するまでを描いた、
ドキュメンタリー風?の映画を見ていたのも、
「予習」(復習)として功を奏しました。


舞台正面の席で観られたので、二組に分かれたオケの動きや、
ヴィオラ・ダ・ガンバの演奏もよく見えましたし。


独唱も皆さんよかったですが、福音史家のテノール、大島博さんが特に素晴らしかった!

『マタイ受難曲』の聴き所の一つといえば「ペテロの否認」の場面。

音楽評論家・吉田秀和氏はかつて
「ペテロの否認の部分で泣かない者は音楽を聴く必要がない人である」
といったそうです。

この言葉の真意や是非はともかく、以前は聴いても正直ピンときませんでした。
(音楽を聴く必要がない人だった?)

ですが、今回の福音史家・大島博さんによるペテロの叫びは、真に迫っていて思わず涙。
(吉田先生、音楽を聴く必要がある人になれました)


いかんせん長い曲ですので、
正直、途中で眠くなりそうなときもまだまだあるのですが、
それでも「マタイ全曲」を生で聴く喜びは大きいです。


今年(2018年)は、バッハ大先生、ヘンデル、スカルラッティ共に
生誕333年だそうです。

もう一回くらい、『マタイ受難曲』聴きたいですね。



合唱の子供たちは、ステージ左端の雛壇で歌ったのですが、
「導入の合唱」が終わると一旦ステージを降り
客席(ステージ下すぐの位置)で座って待機して、
第一部の最終曲の時にまたステージに登壇。

出番のない中、1時間半ステージに立っているのはさすがに酷ですからね。

第二部の最終曲が始まったとき、一人の子が後ろに座っている子に、
「終わりだね」と言っていたように見えました。長いもんね。
よく頑張りました。



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