前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

NHK『フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿』

2020-07-08 20:31:45 | テレビ番組
NHK『フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿』という番組で
「強制終了 人工知能を予言した男」と題して
天才数学者、アラン・チューリングが取り上げられていました。


『フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿』

アラン・チューリングは第二次世界大戦中、
暗号解読部門の責任者としてナチス・ドイツの暗号機「エニグマ」の解読に携わりました。
ベネディクト・カンバーバッチ主演「イミテーション・ゲーム」として映画化もされましたね。


文系人間なので数学や物理学の方程式や数式は全然わからないのですが
不完全性定理やら複雑系やらの「入門書」を読むのは好きですので
「エニグマ」解読者、「チューリングマシン」提唱者として名前は以前から目にしていました。

ですが、「エニグマ」解読に係わっていたこと(解読に成功したこと)などが
終戦後も長らく超極秘(ULTRA SECRET)であったために、
チューリングの業績(というか才能)が正しく認知・評価されたのが
亡くなった後だったということは、この番組を観て初めて知りました。
(1954年に41歳で亡くなっています)


アラン・チューリング

波乱に満ちたチューリングの人生も興味深いのですが
実は最も驚いたのはチューリングの物語そのものではなく、番組最後に紹介された
「人工知能学会倫理委員会」が公布している「倫理指針」(2017年2月28日公開)でした。


「倫理指針」のうち、1~8は「安全性」や「社会に対する責任」など
科学者・開発者への倫理的要請で、どれも「人工知能学会会員は」の文言で始まります。
ですが、最後に次のような一文(指針9)が加えられています。


9  (人工知能への倫理遵守の要請)
人工知能が社会の構成員またはそれに準じるものとなるためには、
上(1~8)に定めた人工知能学会員と同等に倫理指針を遵守できなければならない。


私たち(人類)は、アイザック・アシモフが提唱した「ロボット工学三原則」を超えて
人工知能に「倫理」を要請するようになったのでしょうか。
もしくは、要請せざるを得ないほど人工知能の「進化」のスピードが速いのでしょうか。


「衝撃」を胸に、この後、妻と一緒にAmazonで「ターミネーター ニュー・フェイト」を観たのでした。


人工知能が社会の構成員となるためには倫理指針を遵守できなければならない

ミッシェルとナンバーガール

2020-07-01 23:27:29 | クラシック以外の音楽
CDが増えてしまったので
まとめて「ディスクユニオン」に売ろうと思い整理をしました。

引越しの片づけをしている最中に、
押入れの奥から出てきた古い新聞や雑誌を読み耽ってしまう
というのはよくあることですが、
いざ「売ろう」となると、同じ?ように「最後にもう一回だけ聴こう」
などと思ってしまいます。


クラシックのCDは元々の販売枚数が少ないので、
マイナーレーベルのものだと二度と手に入らない(聴けない)
という場合もあり、ついつい慎重になってしまいます。

ロックやポップスは、CDでなくても色々な方法で聴くことができますので、
あとは「思い出」との闘いでしょうか。


社会人になってから暫くして、たまたま再会した高校の同級生に誘われて
あるライブに行ったのですが、それをきっかけに
クラシックと並行してロックのライブにもよく行ってました。

その頃、主な活動期間がほぼ同じの二つのバンドがありました。


〇ミッシェル・ガン・エレファント(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)
1996年~2003年
〇ナンバーガール(NUMBER GIRL)
1995年~2002年


THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
『CASANOVA SNAKE』


NUMBER GIRL
『School Girl Distortional Addict』


バンドの"カラー"は全く違いましたが、どっちも好きという人も
多かったと思います。

ですが、自分はミッシェルには"どハマり"したのですが
ナンバーガールにはハマりませんでした。

ミッシェルのライブには何度も行きましたし
当時他にも、POLYSICS、ゆらゆら帝国、デキシード・ザ・エモンズなど
色々なバンドのライブに行きましたが、結局ナンバーガールのライブは観ていません。
でも、何故か心に「引っかかる」存在であり続けました。


映画や小説など、そこで表現されていることや語られていることも
勿論重要なのですが、
「映されなかったもの」「書かれなかったこと」の方が
自分にとって意味を持ってくることもあると思います。


後に、ナンバーガールのボーカルだった向井秀徳さんは
「ナンバーガールとは何だったのか?」という質問に対して
「青春だった」と答えたそうです。

Base Ball Bearの小出祐介さんはナンバーガールの大ファンだったそうですが
以前ラジオで自らナンバーガールの特集を組んだ時、
先の向井さんの言葉を受けて「自分たちにとっても青春だった」
と語っていました。


勝手なイメージかもしれませんが、
(当時から)自分にとっての「ナンバーガール(の青春)」は
「抜けるような青い空」と「夏」でした。

一方のミッシェル・ガン・エレファントは「黒」と「夜」です。

人よりも随分遅れていたとは思いますが、
あの時代は自分にとっても「青春」だったと思います。
そしてその時、ナンバーガールにハマらなかったことも
また自分にとって意味のあることだったのかもしれません。

改めてYouTubeで、当時のライブ映像(「透明少女」)を観ていますが
やはりカッコいいと思います。


ミッシェルのCD、DVDは「ディスクユニオン」には売らず手元に残っています。
ナンバーガールの2枚のCDは「ディスクユニオン」行きの段ボールの中にあります。