前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

病院でハイドン先生

2009-10-31 11:23:21 | ハイドン先生の作品
病院の待合室とかって
よく静かな音楽が流れてますよね。


大抵はクラシック音楽や
イージーリスニングとかですが、
クラシックの場合は、和み系?のバロックか
アルファ波が出やすい?モーツァルト
あたりが多いのではないでしょうか。

さすがにマーラーやブルックナー、
ショスタコーヴィチは流れません。
余計具合悪くなりそうですし・・・。


先日検査で病院に行った時、
ハイドン先生の曲が流れているのに
気がつきました。
わかっただけで4曲も。

弦楽四重奏曲第67番『ひばり』
交響曲第104番『ロンドン』
それに
トランペット協奏曲
チェロ協奏曲第1番

どれも有名な曲ですからね。
(第1楽章だけでしたが)


おそらく他にもいろいろな場所で
流れているのでしょう。
今までは曲を知らなかったので
耳を素通りしていましたが、
外出先でハイドン先生に出会う
楽しみもできました。





「不自由」と芸術について思うこと

2009-10-30 12:33:02 | クラシック音楽
社会主義国ではスポーツ選手と同様に、
芸術家(演奏家)の育成も特別だったことは
ご存知だと思います。

全土から才能のある子供を集めて
国家が援助して英才教育を施し、
さらにそこでの競争に勝ち残った者が
国を代表する(国の威信を誇示する)
芸術家となります。


20世紀を代表する演奏家、
スビャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
ダヴィート・オイストラフ(ヴァイオリン)
もそうした背景の下に生まれたのだと思います。
皆「巨匠」と呼ぶに相応しい、
スケールの大きな演奏家です。


一方「自由と平等の国」アメリカは
独立が宣言されたのが1776年ですので、
ヨーロッパの国々に比べて歴史が浅く
いわゆる「クラシック」の伝統はありません。
アメリカ発祥の音楽というとやはり、
ブルース、ジャズということになると思います。

それらの音楽も貧しい黒人達の中から
生まれてきたとされています。
(ブルースやジャズについては
発祥起源が複雑なようですが、
いずれにしても恵まれた環境から
生まれたものではありません。)


また、優れた芸術家にユダヤ系の人が多いのも
よく指摘されることです。


不自由、迫害、差別
そういった苦しい環境から生まれた芸術や演奏を、
今、一定の「自由」と「平等」が保障された
「平和」な環境の下で聴き、楽しんでいることは
本当に贅沢な、幸福なことなのかもしれません。


ちょっと堅苦しくなってしまいました。
すみません。

弦楽四重奏曲第78番変ロ長調 『日の出』

2009-10-29 12:30:27 | ハイドン先生の作品
エルデーディ四重奏曲集を全て聴きました。


第78番は『日の出』という名前がついていますが
「日の出」を連想させる曲とはどんなものだろう、
と思いつつ聴き始めたら・・・・
曲の冒頭、まさしく「日の出」でした。

緩やかな旋律と激しい旋律が絡み合い、
緩急のバランスが抜群です。


第77番『皇帝』は以前ちょこっと書きましたね。
第2楽章の主題が現在、ドイツ国歌になっています。
やはりいい曲です。


この曲集になると、どの曲も完成度が高く
また個性もありますね。
特にアダージョ楽章はどれも美しいです。


いよいよ弦楽四重奏曲もグランド・フィナーレです。