前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

映画 『イノセンツ(Innocents)』

2023-08-05 23:12:35 | 舞台・映画など
映画 『イノセンツ(Innocents)』を観てきました。


2021年9月公開
監督:エスキル・フォクト
脚本:エスキル・フォクト
音楽:ペッシ・レヴァント
制作:スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド

監督自身、大友克洋の漫画「童夢」からインスピレーションを受けたといっているそうですが
「童夢」を知っている人の中には「童夢実写化といっても過言ではない」という方もいますね。

私は「(童夢は)団地を舞台に超能力者同士の戦いが・・・」程度の知識でしたので
類似点、オマージュカットなどは分かりませんでしたが、作品自体は大変面白かったです。

子供が主人公であるが故の、先が読めない静かな緊張感が全編に満ちており最後まで飽きさせません。


無邪気?な子供達が「力(超能力)」を持ってしまったら・・・という展開といえば
以前に見た「クロニクル(Chronicle)」という映画を思い出しました。


2012年公開
監督:ジョシュ・トランク
脚本:マックス・ランディス
制作:アメリカ

「クロニクル」の主人公達は子供といっても男子高校生ですが最後はとんでもない大惨事に突き進んでいきます。

一方、今回の 『イノセンツ(Innocents)』は小学生(女の子三人と男の子一人)ですが
超能力者同士なのに、こんな戦い方なのか、こんな描写になるのか、という新鮮な驚きです。
大人(親)も出てはきますが、あくまでも「子供達だけの世界」で大人達に知られることなく
戦いは始まり、そして終結していきます。


今まで観たことのない、でももしかしたら最も"リアル"な超能力映画だったかもしれません。

ULTRAVOX『Quartet : Deluxe Edition』

2023-08-03 22:25:34 | ULTRAVOX
私が愛する「第2期ウルトラヴォックス」の3ndアルバム『Quartet』の6CD+DVDボックスセットが出ました。



オリジナルアルバムの発売は1982年です。

「第2期ウルトラヴォックス」の1stアルバム「Vienna」、2ndアルバム「Rage In Eden」は
ドイツ人プロデューサーのコニー・プランクが参加していますが
本作『Quartet』はプロデューサーがジョージ・マーティンに変わっています。



カバー・アートは前作「Rage In Eden」と同じくピーター・サヴィル(Peter Saville)が担当。
この方が手掛けたジャケットデザインではジョイ・ディヴィジョン (Joy Division) の
「Unknown Pleasures」が有名ですね。


Joy Division「Unknown Pleasures」
街中でTシャツをよく見かけます。


プロデューサーが変わったことだけが理由ではないかもしれませんが
1st、2ndの幻想的で暗翳な雰囲気は薄れてポップな面が強調されています。
ですから正直いうと「ULTRAVOX」独特の魅力は減少しており、前2作に比べると聴く機会は少ないです。

ただ、私が唯一観に行った(行けた)来日ライブ公演が『Quartet』の楽曲を中心とした「Monument」ツアーだったので
その意味での思い出は多いですが。

同年12月に行われたハマースミスオデオン(Hammersmith Odeon)でのライヴは
1983年に「Monument The Soundtrack」というライブ盤として発売されています。
「Monument 」という映像作品のサウンドトラックというコンセプトですね。

「Monument The Soundtrack」の収録曲は数曲のみでしたが
今回のEditionには17曲が収められていますので恐らく全曲かと思われます。
(複数日行われていますので同日音源がどうかは不明)


「Monument The Soundtrack」


因みに私は、2023年7月に惜しまれながら閉館・解体が決まった懐かしの中野サンプラザに観に行きました。


当時のチラシです。


ほかには過去のDeluxe Editionと同様にリハーサル音源も収録。
スティーヴン・ウィルソン氏(Steven Wilson)による新規ステレオミックスは
今回のアルバムが一番違いをハッキリと感じました。結構好きです。

この流れで行くと4thアルバム「Lament」のDeluxe Editionもでそうですが正直悩みどころです。